・タタ・モーターズは5月10日、2023年度(2023年4月-2024年3月)決算を発表した。
・2023年度の売上高は前年比26.6%増の4兆3,793億ルピー(約8兆1,700億円)だった。また、税引前利益(PBT)は2,890億ルピー、純利益は3,180億ルピーと、それぞれ前年度の約15倍、18倍に伸長した。
・子会社ジャガー・ランドローバー(JLR)の通期決算は、売上高が前年比27.1%増の290億ポンド(約5兆7,000億円)で、JLRの通期売上高としては過去最高となった。2023年度の税引前利益は22億ポンドで、2014年度以来最高となった。
・タタの商用車事業は、通年では販売台数が4%減少したが、大型商用車(HCV)は5%増加した。2023年度の売上高は11.3%増の7,879億ルピー、税引前利益は610億ルピーであった。
・タタの乗用車事業も順調で、VAHAN自動車登録データベースによるマーケットシェアは2023年度に13.9%に増加した。下期のマーケットシェアは14.3%で、市場で2位となった。売上高は9.4%増の5,235億ルピー、税引前利益は過去最高の142億ルピーとなった。
・2024年度の連結業績について、まず国内需要は上半期に弱含みになるものの、通年では楽観視できると見通した。なかでも、高級車セグメントの需要は底堅く推移すると見込んでいる。タタの商用車事業については、インドのGDP成長見通しが有望であること、製造業と農業の両部門における生産性向上に向けたインド政府による奨励措置、インフラ整備への継続的な注力により、需要が2024年度下期から改善すると予想する。タタの乗用車については、堅調に推移することが見込まれるとした。ただし、比較のベースが高く、4-6月に実施される総選挙や猛暑などの要因により、市場の伸びが緩やかになる可能性があると予測する。電気自動車(EV)については、今後も新製品の投入やエコシステムの構築を通じて普及を推進し、収益性向上に努めていくとした。
Based on Tata Motors' press release