・いすゞは5月28日、Japan Mobility Show 2023 (会期:10月25-28日、プレスデー含む)で世界初公開した電気路線バス「エルガ(ERGA) EV」の一部車型(ショートホイールベース・都市型モデル、70人乗り)を先行して同日付けで発売したと発表した。
・「エルガEV」は、国内初となる車内フロアのフルフラット化を実現。バッテリーパックを屋根上と車体後部の床下に配置したことで、レイアウトの自由度を高め、車内前部の乗降口から最後部座席まで段差のないバリアフリー化を図ったという。さらにEVがもたらすスムーズな加速感と低騒音・低振動が相まって、快適性も大幅に向上した。
・パワートレインは、リアアクスルの左右それぞれにモーターを内蔵した「インアクスルモーター」を採用し、フロアを低床化した。従来のディーゼルエンジンモデルと同等の動力性能(最高力250kW、最大トルク 960Nm)を確保しながら、一充電走行距離が360kmと、路線バスで使用される航続距離をカバーした。350Vで充電できる高電圧バッテリー(245.3kWh)を採用し、出力50kWの急速充電(CHAdeMO)を使えば、3.2時間で20%の残量から80%まで充電可能。
・バスとしては初めて、いすゞ独自のコネクテッド技術を活用した、遠隔で車両コンディションをモニターできる「プレイズム」を採用した。
・先進安全機能では、ドライバーステータスモニター(DSM)で異常を検知してドライバー異常時対応システム(EDSS)が作動すると、車両が停止した後に自動でパーキングブレーキが作動し、坂道などでも安全に車両を停止させる機能を国内路線バスで初めて採用した。
・「エルガ EV」のショートホイールベース・都市型モデルの車体サイズは、全長10,545mm × 全幅2,485mm × 全高3,330mm、ホイールベースは4,990mm。
・いすゞは、「エルガ EV」の年間販売目標を150台に設定している。