F-Series (Ford)

 ニュース
2024年05月31日(金)

・5月30日付の複数の米国メディアは、フォードのJim Farley CEOが、OEMのハイブリッド(HV)モデルの多くがICE(内燃エンジン)モデルよりも収益性が高くなっていると述べたと報じた。

・フォードの米国におけるHV車の販売台数は2024年1-4月で前年同期比47%増となっており、現在販売されているフルサイズピックアップトラック「F-150」の4台に1台(25%)がHV車である。

・フォードはさらに、2020年代の終わりまでに北米で販売する各車種にHVバージョンを設定するとしている。

・Farley氏は、このような 「部分的」電動化は単なる過渡的な技術ではなく、HV車は約25年前から存在していると指摘する。

・特にEVが当初の予想ほど普及していないため、当面の間は複数の異なるタイプのパワートレインが使われることになるだろう。そしてこれは他のOEMにも当てはまるとFarley氏は述べた。

・レンジエクステンダー電気自動車(EREV)もまた、低炭素化を実現する上でますます重要になる。これらは典型的なシリーズHV車(ICE)は発電機に電力を供給するが、駆動輪には取り付けられていない)である。

・EREVはEVとして動くが、走行中にエンジンが始動してバッテリーを充電する。これにより、通常純粋なEVの総コストの半分以上を占めるバッテリーパックの小型化が可能になる。また、排ガスを抑え、航続距離への不安や、近くで機能的なEV充電器を探さなければならない不便さを軽減する。

・ステランティスのフルサイズピックアップのPHV ラム「1500 ラムチャージャー(Ramcharger)」は、フォードの「F-150 EREV」と直接競合するEREVである。 

(Multiple sources on May 30, 2024)

2024年05月29日(水)

・フォードは5月28日、フルサイズ電気ピックアップトラック「F-150 ライトニング(Lightning)」をベースにした「SuperTruck」が、6月23日に開催される第102回Pike Peak International Hill Climbに参加すると発表した。

・フォードのベストセラー電気ピックアップトラックをベースに、Ford Performanceチームが車両のエアロダイナミクスと出力を高め、電気パワートレインのテストベッド(新技術の実証試験に使用されるプラットフォーム)として12.5マイル(約20㎞)の困難な上り坂に挑む。

・電気自動車(EV)のテスト車両を走らせることで、フォードはEVパワートレインの限界を押し広げ、モーター、インバーター、バッテリーパックなどのコンポーネントの開発を促進することができる。

・フォードがパイクスピークのコンペティションにEVのテスト車両を持ち込むのは2年連続となる。

・フォード・プロのミッドサイズ電気バン「Eトランジット カスタム(E-Transit Custom)」をベースに開発した最高出力1,400hpを発揮する「Electric SuperVan 4.2」は、2023年に同地でクラス記録を樹立した。

・Ford Performanceチームはまた、もう1組の電動デモンストレーションレース車両から学んでいる。マスタング「Super Cobra Jet 1800」と「Mustang Mach-E 1400」は、バッテリーセルの化学、発熱、冷却などの分野について学ぶのに役立っている。

・フォードはまた、Oracle Red Bull Racingとのパートナーシップを通じて2026年にF1に再参入するため、ハイブリッド・パワートレインに関する技術的な知識を拡大しようとしている。

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2024年05月10日(金)

・5月9日付の複数の米国メディアの報道によると、フォードのJim Farley CEOは年次株主総会で、現在生産しているフルサイズピックアップトラック「F-150」の20%〜25%がハイブリッド車(HV)であると述べた。電気自動車(EV)の販売が伸び悩む中、電動化を支える重要な管理指標となっているという。

・「F-150」とコンパクトピックアップトラック「マーベリック(Maverick)」は、同社のハイブリッド戦略において重要なモデルに位置付けられているとFarley氏は述べた。

・フォードは4月、2030年末までに北米の全ラインナップにHVを設定する意向を示した。

・Farley氏も、「HVのラインナップは、2025年と2026年にさらに強化されていくだろう」と述べている。

・フォードのHVの販売台数は、2024年の最初の4カ月間で前年同期比47%増加した。Farley氏は、電動化への道のりは「でこぼこ道」だと認めつつも、内燃エンジン(ICE)車、HV、EVへの投資は変わらず続けていくと述べた。同氏は、半固体電池は今後数年のうちに生産モデルに搭載される可能性があると述べたが、詳細については言及しなかった。

・ここ数カ月の間にフォードは、約120億ドルのEV投資を延期し、高価格車に対する顧客の購買意欲を読み違えたことを認めた後、複数の新型モデルの生産を延期している。

(multiple sources on May 9, 2024)