東洋ゴム工業(株) 2007年3月期の動向

ハイライト

業績
単位: 
百万円
2007年
3月期
2006年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 320,427 300,249 6.7 -
営業利益 9,369 13,094 (28.4) -
経常利益 5,789 10,453 (44.6) -
当期純利益 6,015 5,378 11.8 -
タイヤ事業
売上高 218,399 200,807 8.8 新車用タイヤ:装着車種減産の影響で販売量は前年度を下回ったが、高付加価値商品の販売増により増収。
営業利益 8,169 12,310 (33.6) -
自動車部品事業
売上高 60,468 56,667 6.7

防振ゴム:装着台数の増加、北米生産子会社の生産拡大、中国生産子会社の本格生産稼動が寄与。
シートクッション:装着車種の堅調な需要、自動車メーカーの新型車投入による増産効果

営業利益 219 (493) - -

海外動向
-自動車部品事業(中国)
自動車防振ゴムの生産子会社である東洋橡塑(広州)有限公司が2007年5月10日に開所式を開催。これは同社の防振ゴム事業で初の中国生産拠点となるもので、中国に進出している日系メーカーへの納品を行う予定。(2006年5月16日付プレスリリースより)

国内動向
-非タイヤ事業
非タイヤ事業の社内カンパニーを、2007年4月1日付で統合する。「加工品カンパニー」と「自動車部品カンパニー」を統合し、「ダイバーテックカンパニー」とする。事業運営の効率化と組織のスリム化により、意思決定のスピードアップを図るのが狙い。(2007年2月27日付日刊自動車新聞より)

2007年3月期の課題
-タイヤ事業
2006年10月より本格生産に移行している北米工場の生産性向上に取り組み、同工場を北米市場における高性能タイヤの供給基地と位置づける。また、国内外ともに市場環境に適応した販売施策を実施することで、成長市場の増販と高付加価値商品の拡販を図るとともに、製造原価低減の推進による収益性向上を目指す。

開発動向

研究開発費および研究開発活動(2007年3月期)

事業部門 研究開発費
(百万円)
研究開発内容
全社 9,607 -
タイヤ 5,783 -テクニカルセンターにおいて、タイヤ挙動と車両の挙動の解析を結び付けたタイヤ設計基盤技術および、タイヤ騒音や磨耗性能のシミュレーション技術開発により、商品開発を進めている。
-テクニカルセンターの敷地に"生産技術工房"を建設し、工法にかかわる要素技術開発、生産技術の改善を推進。
自動車部品 1,383

-防振ゴム分野では、欧州の防振ゴムメーカーとの連携による日欧米でのグローバル戦略車の共同開発を推進、新規受注に繋げた。

-シャシー並びにエンジン懸架系のシステム開発では、シミュレーション・評価技術の充実を進め、開発リードタイムの一層の短縮に取り組む。

-燃費低減・運動性能向上に貢献する軽量化部品や、上級車向けの次世代アクティブコントロールマウント等の高機能製品の開発を推進。

-タイヤカンパニー技術部門、コーポレート戦略企画室並びに技術開発センターが共同で、乗り心地、操縦安定性、振動騒音等の課題に対応する、次世代型サスペンションの研究・開発を継続中。

-工法改革、材料の現地調達化、グローバル調達化を推進しコストダウンに取り組む。
シートクッション分野では、機能・デザイン・コスト(造り易さ)の調和を図った設計を推進しながら、一層のVEを進めている。

設備投資

設備投資額(2007年3月期)

事業部門 設備投資額
(百万円)
設備等の主な内容・目的
全社 18,610 -
タイヤ 13,116 合理化および品質向上、高品位タイヤ需要増への対応
自動車部品 4,254 合理化および品質向上、グローバル供給体制への対応

設備の新設計画(2008年3月期)
事業部門 計画金額
(百万円)
設備等の主な内容・目的
タイヤ 11,249 合理化および品質向上、高品位タイヤ需要増への対応
化工品・
自動車部品(*1)
5,758 合理化および品質向上、グローバル供給体制への対応
全社(共通) 312 基礎研究技術の強化、事務・厚生設備の充実
合計 17,319
*1 : 2007年4月より化工品事業と自動車部品事業を統合し、ダイバーテック事業として組織変更するため、合算して記載。