東プレ株式会社2006年度の動向

ハイライト

業績
単位: 
百万円
2007年
3月期
2006年
3月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 90,810 88,929 2.1 ・北米工場が大幅に売上を伸ばしたものの、国内においては自動車販売の不振や、ディーゼル車排ガス規制終了の反動による冷凍車部門の売上減などにより、微増に留まった。
営業利益 6,516 6,953 (6.3) ・プレス関連製品: 国内自動車関連部門における減価償却費の減少や、海外自動車部門の売上増が貢献し増益。
・冷凍車部門: 市場の縮小による売上減少の影響および材料費の高騰などにより大幅な減益。
・空調機器部門: 材料費の高騰などの影響により減益。
・全体では減益となった。
経常利益 7,030 8,008 (12.2) ・前年度に営業外収益として主に海外子会社への貸付金に係る為替差益を計上したことによる影響。
当期純利益 3,639 4,689 (22.4) -
プレス関連製品
売上高 50,888 49,691 2.4

・自動車関連部門:
<国内>輸出車種は比較的好調だったものの、主力車種の国内販売の不振により売上を減少させた。
<海外>北米の生産拠点である Topre America Corporation においては、米国での日本車販売の好調に加え、新車種の立上りなどにより大幅に売上は増加。

営業利益 3,841 3,330 15.3


海外事業
2006年内にも980MPa(100kgf)のハイテン材を使った自動車用骨格部品を米国工場で生産する。加工に高い技術力が必要な100kgfクラスのハイテン材の自動車部品を米国で生産するのは同社が初めて。米国の現地鉄鋼メーカーと共同開発した鋼板を現地で調達する。米国のモデルでも燃費改善や安全性の向上のため、車両の軽量化のニーズが高まっているため、ハイテン材の部品を現地生産することにした。同社は、米国の鉄鋼メーカーと、100kgfクラスのハイテン材を共同開発した。米国の工場トープレ・アメリカ・コーポレーションが供給を受けて100kgf級のハイテン材を使った自動車用骨格部品を年内から生産し、米国で生産する自動車メーカーに供給する。当面は、ハイテン材を使ったプレス部品を自動車メーカーに確実に供給するため、現地から調達と並行してハイテン材の一部を日本から米国にも輸出する。(2006年8月3日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発体制
開発本部:コア技術を応用した新製品の開発・新規事業化
各事業部:新機能を追求した新製品、新技術の開発活動

・2007年3月期の研究開発費は900百万円。


プレス関連製品事業
・2010年以降に国内外で適用が始まる新しい排ガス・燃費規制による自動車ボディの軽量化ニーズに対応するため、超高強度・軽量化骨格部品を生産するための新塑性加工方法・溶接方法の開発を継続。
・ 成形シミュレーション技術開発では、材料特性を詳細に考慮して予測制度の高度化に取り組んでいる。

設備投資

2007年3月期は、プレス関連製品事業を中心に全体で7,746百万円の設備投資を実施。

プレス関連製品事業では、7,199百万円の設備投資を実施。
・自動車用プレス部品金型を中心に3,958百万円。
・連結子会社 東プレ九州およびTopre America Corporationで自動車用プレス部品の生産設備を中心に3,240百万円。


金型生産体制強化
自動車用プレス部品金型の生産体制を強化する。国内の金型生産工場の設備を増強して、金型の生産能力を現在よりも約50%増となる月産25型にまで増強するとともに、米国の工場でも金型の製造に着手する。同事業所にある金型製造のための 古い設備を更新するとともに、生産設備を増強して製造能力を引き上げる。国内の金型生産工場の製造能力を増強しつつ、米国では現地で調達できる体制を作り上げ、品質向上や生産リードタイムの短縮を図る。(2006年9月14日付日刊自動車新聞より)


設備の新設
(プレス関連製品事業)
事業所名 設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
完成後の
増加能力
相模原事業所
(神奈川県相模原市)
自動車プレス部品用金型新設 4,125 2007年
3月
2008年
3月
同程度
広島事業所
(広島県東広島市)