クラリオン株式会社 2006年度の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
- | 2007年 3月期 |
2006年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 |
全社 | ||||
売上高 | 181,041 | 184,176 | (1.7) | - |
営業利益 | 3,072 | 5,228 | (41.2) | - |
経常利益 | 2,052 | 4,547 | (54.9) | - |
当期純利益 | (784) | 5,862 | - | - |
自動車機器事業 | ||||
売上高 | 161,786 | 168,686 | (4.1) | 北米OEM、中国OEMは好調に推移したが、国内車両販売台数の減少および販売車種構成の変化等による国内OEMでの販売減が影響。 |
営業利益 | 1,648 | 3,578 | (53.9) | 開発費および新グローバルブランド "Clarion"立ち上げによる広告宣伝費等の増加による。 |
国内動向
-日立製作所の子会社化
日立製作所は、2006年10月25日から実施していたクラリオン株式の公開買い付けが11月30日で終了し、決済開始日となる12月7日付で同社を連結子会社化すると発表。応募株式総数のすべてを買い付け、持ち株比率は買い付け前の14.41%から63.66%となった。買い付けに要する資金は319億円。(2006年12月6日付日刊自動車新聞より)
-ザナヴィ・インフォマティクスを子会社化
日立製作所は同社との株式売買契約を締結し、ザナヴィ・インフォマティクスが2007年1月1日付でクラリオンの全額出資子会社となると発表。これにより、ザナヴィとクラリオンの両社が一体となってナビゲーションのシステム開発を進め、製品の基盤となる基本ソフトウエアや将来に向けた技術開発を強化する。(2006年12月14日付日刊自動車新聞より)
受注
フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)に2DINナビゲーションシステムの納入を開始。VGJ向けでは、これまでディーラーオプションとしての納入はあったが、ライン装着での採用は初めて。「パサートヴァリアントV6 4MOTION」にメーカーオプションとして搭載される。採用されたのは「2DIN
HDD/DVD AV-NAVI」。2年間で1万6千台の納入を見込み、順次車種を拡大する。(2006年8月1日付日刊自動車新聞より)
トヨタ「パッソ」とダイハツ「ブーン」へのカーオディオシステムの納入を2006年12月から開。今回新たにブーンへの採用と、ブーンと同仕様でダイハツが生産するパッソへの搭載が決定した。納入が決定したカーオーディオシステムは、ミュージックサーバー付きCD/チューナーで、操作ボタンを大きくするなど使いやすさを追求した機種。生産はクラリオン東北事業所で行い、製品納入はパッソとブーンを生産するダイハツに対してのOEM供給となる。(2007年1月23日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
- | 2007年3月期 | 2006年3月期 | 2005年3月期 |
研究開発費 | 975 | 710 | 309 |
研究開発活動
(1)車載情報システム向け製品プラットフォームの開発
日立製作所とオートモティブシステム事業の拡大に向けた施策の一環として、カーナビゲーションをはじめCIS(Car Information System:車載情報システム)事業における協力関係を強化。2007年3月期より、製品の基盤となる基本ソフトウェア、将来動向を見据えた技術の先行開発を開始。
(2)車載カメラによる駐車支援および走行支援の高度化
以下の技術を開発
-駐車を容易にするための画像処理技術として、リアカメラ映像に対し、自車位置に近い領域は車両を真上から見た俯瞰映像、遠い領域はレンズ歪を補正した自然な映像に視点変換し、両映像をモニタ上に合成して表示する技術。
-複数のカメラを用いて自車両の全周囲俯瞰映像を表示できる技術。
今後は視点変換技術の実用化開発を進める一方、安全運転をサポートする接近車検知等のITS応用開発にも取り組む。
(3)車室内の音響リスニング環境の高度化
以下の技術を開発
-車室内の歪んだ音場特性を自動的に測定して理想環境に近づける自動音場補正技術。
-騒音をモニターしながら人間の聴覚特性に適した音量補正を行う周波数補正型オートボリュームコントロール
-異なるメディアやソース間での音量レベル差を補正する技術。
-ハードディスクに蓄積する音楽の特徴を分析し、聴きたい音楽を印象で検索できる技術。
技術導入契約(2007年3月現在)
相手先 | 国名 | 内容 | 契約期間 |
ディスコビジョン・アソシエイト (Discovision Associate) |
米国 | 光学系ディスクプレーヤーの製造技術 |
1994年12月01日~ |
コーニングレッカーフィリップスエレクトロニック N.V. (Koninklijke Philips Electronics NV) | オランダ | DVD製品に関する特許実施許諾 | 2003年04月01日~2008年03月31日 |
株式会社 東芝 | 日本 | DVD製品に関する特許実施許諾 | 2001年04月01日~2007年12月31日 |
財団法人 道路交通情報通信システムセンター | 日本 | VICS技術情報の使用に関する契約 | 1995年11月28日~ 両当事者での終了確認日 |
設備投資
設備投資費 | (単位:百万円) |
- | 2007年3月期 | 2006年3月期 | 2005年3月期 |
設備投資費 | 6,074 | 8,106 | 3,066 |
自動車機器事業 | 5,666 | 7,748 | 3,020 |
自動車機器事業における設備投資(2007年3月期)
-さいたま新都心の社屋建設
-中国工場の生産能力増強を目的とした生産設備、新機種生産のための金型など
等を実施。
会社名/事業所名 | 設備の内容 |
投資総額 (百万円) |
着手 | 完了 |
本社事務所兼テクニカルセンター | 建物 | 4,200 | 2006年7月 | 2007年6月 |