自動車に用いられるCFRPの特許出願動向

樹脂材料、成形技術に関する特許出願事例:東レ、帝人など

2022/03/08

要約

  本レポートは、トヨタテクニカルディベロップメント株式会社(TTDC)が提供している「技術情報配信サービス-swimy」の特許情報をもとに、昨今の自動車業界を取り巻く技術トピックスに関するレポートをMarkLinesが作成した。TTDCは、知的財産(IP)事業と計測制御事業を展開。知的財産(IP)事業では世界の自動車開発に関する情報収集と解析を行い、研究企画のコンサルティングをはじめ、外国語特許の出願や技術翻訳を実施している。


  「CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化樹脂)」は、強い、軽い、腐食しにくいという特徴があり、軽量化を図るべく、自動車部品に多く用いられている。

  また、近年、SDGsが叫ばれている中で、各メーカーが自動車の燃費・電費(電気自動車や電動オートバイ等における電力消費率)向上に取り組んでおり、その解決手段となりえる軽量化材料として注目されている。

  CFRPは、熱硬化性樹脂が用いられるものと、熱可塑性樹脂が用いられるものに大きく2分される。熱可塑性樹脂が用いられるものは、「CFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermoplastics:炭素繊維強化熱可塑性樹脂)」と呼ばれ、CFRPよりも成形しやすく、2次加工がしやすいという特徴がある。

  CFRPの成形方法については、プレス成形、射出成形、※RTM(Resin Transfer Molding)に注目する。

プレス成形 金型にプリプレグ等の中間基材を入れ、プレス機によって加圧しながら硬化させる成形法
射出成形 熱可塑性樹脂と短くカットした炭素繊維が混錬されたペレットを加熱融解して金型内に射出注入、冷却して硬化させる成形法
RTM 炭素繊維の基材(織物などの中間基材)を金型内に設置後、樹脂を注入して硬化させる成形法


  ここでは、自動車に用いられるCFRPの動向を、材料、成形方法に着目し、その出願動向を探るとともに、それぞれの技術の主要出願人を探る。


トヨタテクニカルディベロップメント株式会社

技術情報配信サービス-swimy URL:http://www.toyota-td.jp/business/ip/swimy/
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