PSA:2015年までに欧州外 (中国、中南米、ロシア等) の販売比率を50%へ

中国では長安汽車とも合弁事業開始、インドに年産能力30万台の工場を建設

2011/07/26

要 約

 PSAの2010年世界販売台数は、09年比 13.0%増の 360.2万台で、過去最高となった。地域別では、欧州が 1.7%増にとどまったが、中国、中南米、ロシアなど欧州外の販売が増加し、世界販売台数に占める比率は 32% から 39% に拡大した。

 PSAは、2015年までに欧州外の販売比率を50%とする目標を掲げており、新興国市場での事業を拡大している。中国では東風汽車との合弁事業を強化し、新たに長安汽車との合弁事業も開始する。また、インドに再参入し、年産能力30万台の自社工場を建設する。

 モデル計画では、Peugeot/Citroenの両ブランドともに、これまで比率が少なかった高品質・高付加価値の上級モデルの数を増やし、ブランドイメージの向上と利益の拡大を図る。

 排出ガス低減計画では、2012年に CO2排出量 120g/km 以下の車を 100万台販売することを目標とし、2011年後半には、ディーゼルハイブリッド車 Peugeot 3008 HYbrid4 を発売する。

 PSA の2010年売上高は15.8%増の 560.6億Euro、営業利益は09年の6.89億Euroの赤字から、17.96億Euroに黒字転換した。自動車部門では、収益改善計画 Performance Plan により、目標の11億Euroを上回る14.64億Euroの収益改善を達成した。

 2011年の見通しについて、PSAは、欧州市場は厳しい状況が続くが、欧州外市場では販売が拡大すると予測。自動車部門の営業利益は、収益改善計画Performance Plan の効果が原材料費高騰等をカバーし、2010年を上回るとしている。

このレポートは有料会員限定です。 残り 6 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。