中国自動車大手の自主ブランド HEV/EV/FCV 計画 (1)

国営 6社が 2011年から HEV/EV 乗用車の投入を開始

2011/03/23

要 約

 中国は、近年、新エネルギー車 (中国語:新能源汽車) 事業の普及・拡大を、国家戦略の一環として体制強化・整備を急いでいる。中国政府は近く、新エネルギー車産業発展計画 (中国語:「節能与新能源汽車産業発展計画」) を発表する予定。

 草案には、中国の新エネルギー車の販売規模を 2020年に世界一とする目標を掲げている。具体的には、2020年の保有台数目標を新エネルギー車 (PHEV、EV、FCV等) 合計で 500万台とする。また、HEV を代表とする省エネ自動車 (低燃費ガソリン車などを含む) の年間生産・販売台数は 1,500万台とし、世界一を目指す。

 目標実現に向けて、中国政府は関連産業育成のために、2020年までの今後 10年間に合計 1,000億元を拠出。特に、EV 開発を中核として積極的に推進する方針とされている。

 以下は、中国国営自動車メーカー大手 6社 、上海汽車集団 (SAIC)、東風汽車公司 (Dongfeng Motor)、第一汽車集団 (FAW)、長安汽車集団 (Changan Automobile)、北京汽車集団 (BAIC)、広州汽車集団 (GAC) の自主ブランド乗用車事業における、HEV/EV/FCV等新エネルギー車に関する事業計画とモデル計画の概要で ある。


 なお、中国民族系自動車メーカー大手6社(奇瑞汽車 (Chery)、BYD Auto (比亜迪)、華晨汽車集団 (Brilliance Automobile)、江淮汽車集団 (JAC)、吉利控股集団 (Geely)、長城汽車 (Great Wall Motor) )の HEV/EV/FCV の乗用車計画については、「中国自動車大手の自主ブランド HEV/EV/FCV 計画 (2)」 (2011年4月7日付掲載レポート No. 966) を参照方。

 (注) 政府の草案による"新エネルギー車" (中国語:"新能源汽車") とは、日本で"クリーンエネルギー車"に相当するもので、主にPHEV/EV/FCV を指す。アイドリングストップ機能付きエンジン車を示すマイクロ HEV (Micro HEV) を含めて、HEV は省エネルギー車に分類される。


中国大手自動車集団6社: 自主ブランド HEV, EV, FCV 乗用車開発・投入計画 (~2015年)

メーカー モデル名 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
上海汽車集団
(SAIC Motor Corp.)
HEV 栄威750 HEV 発売        
PHEV 栄威550 PHEV   発売      
EV 栄威 E1   発売      
上海牌 EV   発売      
東風汽車集団
(Dongfeng Motor Corp.)
Micro HEV 風神 S30 BSG hybrid 発売        
HEV 風神 S30 ISG       ~発売  
EV 帥客 EV 試験投入        
鋭騏 EV         ~発売
奥丁 EV         ~発売
第一汽車集団
(China FAW Group)
PHEV 奔騰 B50 PHEV 発売~        
EV 奔騰 B50 EV 発売        
FCV 紅旗 CA7904FC
(別称: 奔騰 B70 FCV)
n.a. (2010年4月に政府による生産許可済み、
2010年試験運行開始)
HEV 奔騰 B70 HEV         ~発売
EV 威姿 EV 発売        
威志 B50 EV 発売~        
普力馬 EV 試験投入        
HEV 海馬 3 HEV 発売        
長安汽車集団
(Changan Automobile
Group)
Micro HEV 志翔 CNG HEV   ~発売      
Mild HEV 志翔 HEV 1.5L n.a. (2010年2月に政府による生産許可済み、試験運行中)
PHEV 志翔 PHEV 発売~        
EV 奔奔 Love EV 発売        
奔奔 mini EV 発売        
Micro HEV 長安之星 2 HEV   発売~      
長安之星 S460 HEV   発売~      
長安 CX20 低炭素版   発売~      
北京汽車集団
(BAIC Group)
EV 迷迪 EV 限定発売        
HEV 陸覇 HEV         ~発売
勇士 HEV         ~発売
北京 B90 HEV   発売~      
EV 北京 C30DB 発売        
北京 M30RB 発売        
北京 Q60FB 発売        
北京 BE 701   試験投入     ~発売
北京 C70 EV   発売~      
北京 C71 EV   発売~      
広州汽車集団
(Guangzhou
Automobile Group)
傳祺 EV (2010年に開発を発表し、発売時期は未定)
HEV 傳祺 HEV
PHEV 傳祺 PHEV
HEV 騏菱 HEV 発売~        
EV 獵豹 EV-CS7         ~発売
PHEV 獵豹 CS7 PHEV 発売~        
EV 星旺 EV 発売        

(注) "発売~"表記は早ければ該当年発売、"~発売"表記は該当年までに発売。

 以下で使用する用語を示す。
  微型バン: 全長 3.5m以下の、"ミニバン" に相当する乗用車。
  ISG: Integrated Starter Generator /統合型始動充電発電機
  BSG: Belt Driven Starter Generator /ベルト駆動始動充電発電機
 Micro HEV: アイドリングストップ機構を搭載したガソリン/ディーゼル車
  AC: Alternating Current/交流
  DC: Direct Current/直流



上海汽車集団: 2012年に PHEV/EV 発売、2015年国内新エネルギー車シェア 20%目指す

 上海汽車集団は新エネルギー車として、HEV/EV/FCV の 3分野で展開していく方針。当面は FCV を除いて、HEV と EV の生産体制整備に注力するとしている

  2015年には、上海汽車集団は中国における新エネルギー車の市場シェア目標を 20% としている。PHEV/EV に関しては 2012年までの累計生産台数目標を 2万台としている。2010~2012年の間に、新エネルギー車の量産化に合計約 60億元を投資する計画。

 HEV では、傘下の上海汽車乗用車が、2011年に栄威 (Roewe) 750 HEV セダン、2012年に栄威 550 PHEV セダンの生産・販売を開始する。また、EV では、2012年に栄威 E1 ハッチバックと上海牌 EV セダンの量産モデルを投入する計画。更に、2013年には、上海牌 FCV セダンの試験生産を開始する予定。

 なお、上海汽車集団と GM は2010年11月、新エネルギー車技術とその新型車モデルの開発分野等で提携する覚書に調印した。

 

上海汽車集団:

発売予定 (2011年4月~)
  モデル 発売時期 駆動用二次電池 モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
上海汽車
乗用車
HEV 栄威750 HEV セダン 2011年 リン酸鉄リチウム
イオン電池
詳細不明
(20kW/160Nm)
1.8T ターボ付 500km
PHEV 栄威550 PHEV セダン 2012年 ストロングタイプのPHEVシステム搭載 (詳細未定) 、
燃費は同型ベース車より50%向上
EV 栄威 E1 ハッチバック 2012年 リン酸鉄リチウム
イオン電池
永久磁石同期式
(定格出力28kW/
最大47kW)
n.a. 135km
上海牌 EV セダン 2012年 自主開発したマルチパーパス仕様の
電気駆動システム搭載(仕様詳細不明)
200km
FCV 上海牌 FCV セダン 2010年
(試験運行)
2010型モデルの動力システムの最大出力は 55kW。
GM の 4代目燃料電池技術を採用した、Chevrolet Equinox
Fuel Cell と同じ 700bar の高圧水素燃料電池システム搭載
319km
(注) 1. 本文での最大航続距離は、HEV/FCV では一回満タン (車載燃料タンクに一回フル充填)、EV では 一回フル充電を条件で計測したもの。
2. 栄威 750 HEV セダンの燃費は、同型ベース車より約 20% 向上。
3. 栄威 E1 の仕様はコンセプトカーのもの。





東風汽車公司: 2011年試験投入を含め Micro HEV/EV 投入、2015年 EV 5万台販売を目指す

 東風汽車公司は、自主ブランドの新エネルギー車として、EV/HEV の2分野で展開していく方針。

 新エネルギー車の年間生産・販売目標は、2012年に 8,500台、2014年に 2万台超とし、2020年に保有台数目標を 80万台としている。なお、2015年までに、EV 乗用車も発売する計画で年間生産・販売台数は、5万台規模を目指す。

 東風汽車公司は、2015年にクリーン・ディーゼル/ガソリンエンジンを加えた省エネルギー乗用車の販売目標を、自主ブランド乗用車全体の 20% に設定。2020年までに、EV を省エネルギー車事業の中核にするとしている。

 

東風汽車公司:

発売済み (2011年3月にまで、試験運行を除く)
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
東風渝安
汽車
EV 東風小康 K07
EV 微型バン
(オランダ等
向け輸出中)
鉛酸蓄電池 (12V/100Ah) 詳細不明
(最大20kW、
定格8kW/32Nm)
n.a. 100km
リチウムイオン電池
(3.2V/180Ah)
160km
発売予定
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
東風汽車
乗用車
Micro
HEV
風神 S30 BSG
hybrid セダン
2011年

BSG採用の

アイドリングストップ機構搭載

1.6L Citroen仕様
(78kW/142Nm、
神龍汽車製)
n.a.
HEV 風神 S30 ISG
セダン
~2014年 ニッケル水素電池
(144V/6Ah)
永久磁石同期式
(15kW/110Nm)
4気筒 1.6L
(神龍汽車製)
n.a.
鄭州日産
汽車
EV 帥客 EV (CDV) 2011年
(試験投入)
リチウムイオン
ポリマー電池
(オランダ製)
自社製永久磁石
ブラシレス DC式
(50kW)
n.a. 160km
鋭騏 EV (pickup) ~2015年 (仕様詳細不明、2008年10月生産許可取得)
奥丁 EV (SUV) ~2015年

(注)  CDV = Car Derived Van





第一汽車集団: 2011年から HEV/EV 投入、2015年まで PHEV を追加発売へ

 第一汽車集団は、新エネルギー車として、HEV、EV、FCV の3分野で展開していく。2011~2015年に乗用車では、B セグメント (中高級) 以上のストロング HEV、A セグメント (中級) の PHEV、エコノミー型EV仕様のセダンとハッチバックを、自社の新エネルギー車のメインモデルとして育成していく。

 走行用モーターシステム、エレクトロメカニカル・カップリングシステム、駆動用二次電池システム等、HEV/EV 用構成部品・装備合計約 60項目の技術開発の達成を図る。

 第一汽車集団は、2009年から EV の開発に着手し、奔騰 B50 EV、威姿 EV、威志 B50 EV を含む 4モデルの EV を、2010年7月までに開発した。うち、奔騰 B50 EV/威志 B50 EV は 2010年内に小ロット生産を開始すると表明していた (進捗不明)。

 

第一汽車集団:

発売予定
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
一汽
轎車
股份
PHEV 奔騰 B50
PHEV セダン
2011年~ リチウムイオン電池
(288V/30Ah)
水冷式デュアル構成
(BSG 5~10kW、
main motor
20~30kW)
Euro4適合、4気筒
自社製 1.5L VVT
(67kW/135Nm)、5AT
n.a.
(EV mode
で60km)
EV 奔騰 B50
EV セダン
2011年 硝酸鉄リチウム
イオン電池
AC 非同期式 n.a.
FCV 紅旗 CA7904FC
セダン
(別称: 奔騰
B70 FCV)
2010年
(試験運行)
蘇州星恒電源製
マンガン酸リチウム
イオン電池
(375V/7.5Ah)
上海大郡自動化製
(定格42kW、
最大88kW/210Nm)
上海神力科技製水素
燃料電池 PEM:
Proton Exchange
Membrane (55kW)
300km
HEV 奔騰 B70
HEV セダン
~2015年 国産、ニッケル水素
電池 (n.a/6Ah)
永久磁石同期式
(40kW)
Euro 4適合、
4気筒 1.5L
(74kW/135Nm)
n.a.
天津
一汽
夏利
汽車
EV 威姿 EV
ハッチバック
2011年 トヨタ Vitz をベースとして自主開発 (仕様詳細不明) n.a.
威志 B50 EV
ハッチバック
2010年
(試験運行)、
2011年~
硝酸鉄リチウム
イオン電池
AC非同期式 n.a.
一汽
海馬
汽車
普力馬 EV
(MPV)
2011年
(試験投入)
リン酸鉄リチウム
イオン電池 (20kW)
永久磁石
ブラシレス仕様
(万向電動汽車製)
n.a. 160km
HEV 海馬 3
HEV セダン
2011年 キャパシター
(42V/200F,
出力密度10kW/kg)
詳細不明
(定格6kW/65Nm)
自社製 1.5L
(77kW/140Nm)
500km

(注) 紅旗 CA7904FC セダンは、2010年4月に政府による生産許可取得済み。





長安汽車集団: Micro 仕様を含む HEV システムを 2012年までに自主ブランド乗用車/微型車の全車種に導入

 長安汽車集団は、新エネルギー車として、主に HEV に注力していく方針。HEV については、2011年2月時点で、マイクロ HEV システムから、フル HEV システム、PHEV システムを開発。2012年までには、太陽光発電システムとアイドリングストップ機構を含む、HEV 動力システムを、自主ブランドのあらゆる乗用車及び微型車に導入すると表明している。EV と FCV の開発にも取り組む。

 また、2012年までの 3年間に、新エネルギー車の研究開発や量産体制整備で、当初の計画に追加して合計10億元を投資。将来的には、新エネルギー車技術の向上に 100億元の更なる追加投資を行うとしている。

 新エネルギー車の年間生産・販売目標は、2014年 15万台、2020年 50万台以上としている。また、2020年の自主ブランド EV の年間生産台数は、全自動車生産台数の 5% を目標として設定している。


 なお、2011年の HEV 生産販売目標は合計 1,100台 (内訳: タクシー向けで志翔 HEV セダン (マイルドタイプ) 計700台、フリート向けでストロング HEV 乗用車の杰勛 HEV と 志翔 HEV 1.5L で 計 300台、一般家庭向け HEV 計100台)。


 長安汽車集団は、北京郊外の房山区に新エネルギー車と中高級乗用車の新工場を建設 (2010年9月着工) しており、今後は哈飛汽車及び昌河汽車を含めて、グループ全体の新エネルギー車の生産事業を房山区新工場に統合することについても検討中とされている。

 

長安汽車集団:

発売済み
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
長安
汽車
股份
HEV 杰勛 Hybrid
(MPV)
2008年~
2009年12月
(製販中止中)
ニッケル水素電池
(144V/6Ah)
ISG搭載、永久
磁石同期式 (13kW)
Euro4 適合
1.5L(65kW)
500km
Micro HEV 長安 CX30
2box
2010年2月 BSG 採用のアイドリングストップ
機構搭載 (Bosch と共同開発)
Euro4 適合、
自社製1.6L
(78kW/151Nm)、
または、2.0L
(112kW/192Nm)、
5MT/4AT
n.a.
長安 CX30
3box
2010年12月
長安・金牛星
微型バン
2010年11月 Bosch製アイドリングストップ機構搭載 Euro 4  適合、
4気筒水冷式
1.3L (60kw/102Nm,
スズキ技術)、MT
n.a.
哈飛
汽車
EV 賽豹 EV セダン
(輸出仕様)
2010年 天津力神技術採用
した、Coda と
天津力神の天津
合弁工場製硫酸鉄
リチウムイオン電池
(320V/73.5Ah)
AC 非同期式
(定格 20kW、最大
65kW/172Nm)
三菱モデル
変速機
192km超
民意 EV
微型バン
(輸出中) n.a.
(Coda と天津
力神の天津合弁
工場製と推定)
n.a.
昌河
汽車
愛迪尓 EV
ハッチバック
2010年9月
(輸出)
深圳陸地方舟製 n.a. 100km
発売予定
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大
航続
距離
長安
汽車
股份
Micro
HEV
志翔CNG
HEV セダン
~2012年
(2010年
試験投入)
スイス AGM 社製 ディープサイクル
電池 (12V/55Ah) 等を採用した
アイドリングストップ機構搭載
Euro3適合、1.6L
93RON ガソリン/
CNG 対応仕様
(71kW/140Nm)
n.a.
Mild
HEV
(注)
志翔 HEV
1.5L セダン
(2010年2月
生産許可
取得)
ニッケル水素電池
(144V/6Ah)
ISG搭載、
永久磁石同期式
(13kW/42Nm)
自社製 1.5L
(72kW/135Nm)、5MT
n.a.
PHEV 志翔 PHEV
セダン
2011年~
(2010年11月試験投入)
リチウムイオン電池
(320V/30Ah)
永久磁石同期式
(40kW/120Nm)
Euro4適合、自社製1.5L
Atkinson cycle 仕様
(65kW/121Nm)、DCT
(60km/h
定速、
EV mode
で最大
80km)
EV 奔奔 Love EV
ハッチバック
2011年 リチウムイオン電池
(320V/60Ah)
永久磁石同期式
(50kW/160Nm)
n.a. 105km
奔奔 mini EV
ハッチバック
2011年 105km
FCV 志翔 Fuel-Cell
セダン
2010年
試験投入
リチウムイオン電池
(375V/8Ah)
永久磁石同期式
(88kW/210Nm)
水素燃料電池
(55kW/360V)
350km
EV 悦翔 EV
ハッチバック
2010年
試験投入
リチウムイオン電池
(375V/9Ah)
永久磁石同期式
(60kW/170Nm)
n.a. 200km
Micro
HEV
長安之星 2
HEV 微型バン
~2012年

BSG 採用の

アイドリングストップ機構搭載

自社製 4気筒 1.0L
(60kW/102Nm)、5MT
n.a.
長安之星
S460 HEV
微型バン
~2012年 アイドリングストップ機構搭載 4気筒 1.0L
(51kW)、5MT
n.a.
長安 CX20
低炭素版
Crossover
~2012年 Bosch 製 アイドリング
ストップ機構搭載
1.3L n.a.

(注)志翔 HEV 1.5L セダンの "Mild HEV" の表現は、長安汽車股份の発表による。






北京汽車集団: 2011年後半 EV 乗用車 3車種を投入、新エネルギー車子会社の 2015年生産目標は 15万台

 北京汽車集団は、既に、EV/HEV 等新エネルギー車の車両開発製造技術、車両制御技術、電気駆動システム技術を保有しており、今後、EV を新エネルギー車事業の中核とする方針。開発・調達・製造活動等を強化することにより、2020年までに、ガソリン/ディーゼル車並みの生産コストにする。

 北京汽車集団は、2011年3月にタクシー市場向けに北汽福田汽車のEV 仕様 CDV (迷迪 EV)を投入した。

 更に、2011年に傘下の北京汽車集団新能源汽車分公司は北京ブランド乗用車 C70/C30 をベースとする EV (北京C30DB / M30RB / Q60FB) の小ロット生産を開始する。2011年の年間生産目標は 3,500台 (注1)。加えて、今後は、C/B/A+/A/A0 セグメントならびに微型車等の各モデルの EV モデルを追加投入して、EV ラインナップを拡充していく方針を示している。(うち、C/B/A+ セグメントモデルは、北京汽車が買収した Saab 車種をベースにする新モデル。)


 商用車分野では、HEV と FCV 他の新エネルギー車事業を優先的に推進していく方針。

 2011年から今後数年間かけて、主要構成部品技術を含む新エネルギー車事業に乗・商合わせて 37.5億元を投資する (内、北京汽車新能源汽車に 17億元、北汽福田汽車に15億元、主要部品事業に 5.5億元)。2015年までに、新エネルギー車の年間生産・販売目標を、グループ自動車生産販売全体の 5% とする。

 部品開発では、他社との提携も進め、2015年までには、駆動用リチウムイオン電池の容量を約 50%、電池寿命を約 40%以上 (駆動用電池としての充電回数約 2,000回) 向上する方針を示している。

  (注1) 北京汽車新能源汽車の新エネルギー車の 2015年生産台数目標は 15万台で、その主要構成部品の生産目標は完成車 33万台分としている。



北京汽車集団:

発売済み
  モデル 発売時期 駆動用二次電池 モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大航
続距離
北汽
福田
汽車
EV 迷迪 EV
(CDV)
2011年3月(タクシー
向け)
ENAX製交換式
マンガン酸
リチウムイオン電池
(33kWh/50Ah)
永久磁石同期式
(80kW/280Nm)
n.a. 170km
発売予定
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/
最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大航
続距離
北京
汽車
新能源
汽車
HEV 陸覇 HEV (SUV) ~2015年 リチウムイオン電池
(360V /8Ah)
デュアルローター式
(定格出力: アウター
ローター 52.6kW、
インナーローター 38kW)
Euro 4適合、
2.4L (105kW)、
EVT (Electrical
Variable
Transmission)
n.a.
勇士 HEV
(SUV, 4WD)
~2015年 ニッケル水素電池
(312V /6Ah)
永久磁石同期式
(312V、24kW)
2.8L コモンレール
ディーゼル仕様 (85kW)、
5速変速機
n.a.
B90 HEV (SUV) 2012年以降 Dual Mode (二つの走行モード) 仕様
HEVシステム搭載 (仕様詳細不明)
5.7L V8 (248kW/498Nm)、
4AT
n.a.
EV 北京 C30DB
ハッチバック
2011年後半 リチウムイオン電池
(31kW/20.16kWh、
336V/100Ah)
AC 非同期式
(288~336V、47kW/82Nm)
n.a. 150km
北京 M30RB
微型バン
2011年後半 n.a.
(352V, 24.64kWh)
n.a. 150km
北京 Q60FB
セダン
2011年後半 自社開発リチウム
イオン電池 (23kWh)
永久磁石同期式
(大洋電機製 30kW))
n.a. 150km
永久磁石同期式
(大駿電機製 60kW))
150km
北京
BE701
セダン
~2015年
(2011年
試験投入)
リン酸鉄リチウム
イオン電池
永久磁石同期式 4AT 200km
C70 EV セダン 2012年~ リン酸鉄リチウム
イオン電池
(260~378V/75Ah)
永久磁石同期式
(110kW/300Nm)
マニュアル
モード付 AT
160km
北京 C71
EV セダン
2012年~ 自社製交換式
リン酸鉄リチウム
イオン電池
(336V/75Ah)
水冷タイプ
永久磁石同期式
(110kW/300Nm)
n.a. 150km






広州汽車集団: 2011年以降、EV/HEV/PHEV を投入、2015年新エネルギー車販売目標は 20万台

 再編中の広州汽車集団は、A/B/C セグメント HEV (PHEV を含む) と、A00/A0 セグメント EV を合わせ、2015年に新エネルギー車の年間生産・販売目標を約 20万台としている。また、FCV の試験運行を実現させる方針を示している。

 2010年12月開催された広州モーターショーで、広州汽車集団は今後、自主ブランドセダン傳祺 (Trumpchi) をベースとし、マイルドHEV 仕様からストロング HEV 仕様、更に PHEV 仕様と、自主ブランド HEV セダンのラインナップを拡充していく計画を明らかにした。

 

広州汽車集団:

発売予定
  モデル 発売時期 駆動用二次電池
(電圧/容量)
モーター
(最大出力/最大トルク)
エンジン
(最大出力/
最大トルク)、
変速機
最大航続
距離
広州
汽車
乗用車
EV 傳祺 EV
セダン
(2010年12月コンセプトカーを発表) リチウムイオン電池 8 極タイプの
インホイール式
合計2基
(166kW/1650Nm)
n.a.
HEV 傳祺 HEV
セダン
(2010年12月
開発を発表)
マイルド HEV システムからストロング
HEV システム仕様まで順次搭載
(仕様詳細不明)
n.a.
PHEV 傳祺 PHEV
セダン
PHEV システム搭載
(仕様詳細不明)
n.a.
広汽
長豊
汽車
HEV 騏菱 HEV
(MPV)
2011年以降 n.a. 三菱モデル 1.6L
(74.2kW)
n.a.
EV 獵豹 EV-CS7
(Crossover)
~2015年 リン酸鉄
リチウムイオン電池
(312V/100Ah、
電力量30kWh超)
水冷タイプAC 非同期
(75kW/199Nm)
n.a. 160km
PHEV 獵豹 CS7
PHEV (SUV)
2011年以降 リチウムイオン電池 ISG (30kW) 1.3L (65kW)、
CVT
50km
(EV mode)
広汽
吉奥
汽車
EV 星旺 EV
(微型バン)
2011年 マンガン酸
リチウムイオン電池
n.a.
(38.5kW/83Nm)
n.a. 130km
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