ダイハツ: 燃費27km/Lの新型Moveを投入

調達改革で部品調達費を2011年末までに30%削減

2011/01/05

要 約

 ダイハツは、ハイブリッド車の価格低下や小型車の攻勢により厳しい市場環境が続く中、軽自動車で事業が成立するビジネスモデルを構築する方針。軽自動車で60万台販売という方針にこだわり、軽自動車の存在感を高めるために、低燃費・低価格・省資源の車の開発を進めている。

 また、グローバルな低価格化競争に対し、新規サプライヤーの積極的な開拓や、サプライヤーと一体となったコスト低減の追求などにより、2011年度末までに調達コストの3割低減を図る "調達改革" を実施している。

 海外事業では、主要市場のインドネシアとマレーシアの経済が安定し、市場拡大が続いている。また、受託・OEM事業では、2009年から富士重工への軽自動車OEMを開始。2011年からは、トヨタにも軽自動車をOEM供給する。



新型 Move はアイドリングストップ機構搭載で、燃費は27km/L

 ダイハツは、ハイブリッド車の低価格化、燃費重視の流れの中で、ガソリンエンジン技術の徹底的な効率化を追求し、低燃費・低価格・省資源の車の開発に資源を集中する。

 2010年12月には、軽乗用車の主力車種 Move をフルモデルチェンジして発売。軽量化・コスト削減したアイドリングストップシステムや第2世代KFエンジンを搭載し、車体を35kg軽量化して、10・15モードで27km/Lというガソリン車トップ (ダイハツ調べ) の燃費を達成した。

 2011年には、09年東京モーターショーに出展したコンセプト車 e:S (イース) をベースに、JC08モード (10・15モードより1割程度数値が低く出る) で30km/Lという低燃費の軽自動車を国内投入する計画。

ダイハツ:燃費 27km/L (ガソリン車トップ) の新型 Move を2010年12月に発売

概要 Move は 1995年に初投入し、今回のフルモデルチェンジで 5代目。"スペース系軽乗用車の次世代スタンダード"を目指す。新規開発したプラットフォームは、今後投入する軽自動車の大半の新型車にも使用する計画。燃費は 10・15モードで ガソリン車トップ (ダイハツ調べ) の 27km/L。価格は112万-161.1万円。月販目標は 1.2万台。
新開発
アイドリング
ストップシステム
ecoIDLE
量販グレードに標準装備。10・15モードで 2km/L の燃費向上。アイドリングストップシステム専用部品を最小限に抑え、従来比 6割の軽量化と 7割のコスト低減を実施。ダイハツは、中長期的には ecoIDLE を軽乗用車の全モデルに設定する方針。
ecoIDLE では、軽量化・コンパクト化のために、新開発の CVT 油圧制御やエンジンの早期始動制御により、CVT の電動オイルポンプを廃止。また、エンジン再始動時のナビゲーションのリセット等を防止する、補助電源回路を組み込んだコンピュータを採用。
新開発
第2世代
KF エンジン
燃焼室内のイオンで燃焼状態を検知するイオン電流燃焼制御を EGR (排気再循環) 制御に応用した、世界初 (ダイハツ調べ) の i-EGR システムを採用。EGR ガスを大量に送り込むことで、ポンピングロスを大幅に低減。
樹脂製電子スロットルボディを採用し、軽量化を図るとともに、エンジンと CVT の協調制御により、運転状況に応じて最も効率の良い状態に制御する。
車体を
35kg 軽量化
インストルメントパネルとドアトリムの肉厚をスリム化、ボディー骨格の部品点数を15%削減、軽自動車用エンジンに特化した軽量な CVT を搭載。
コスト削減 新型 Move は、2009年から進めてきた"調達改革"により 5%、その他の手段により 5%、計 10% のコスト削減を達成した。

資料:ダイハツ Press Release 2010.12.13, 日刊工業新聞 2010.12.14, 日刊自動車新聞 2010.12.14

ダイハツ:2009年末以降の新モデル投入 (新型 Move 以外)
Tanto Exe 2009年12月 子育て層向けの Tanto に対し、大人のコミュニケーションと自分らしさを大切にする男女をターゲットとし、"大人の Tanto" として開発した新モデル。洗練されたデザインと上質な室内空間が特徴。約 60kg の軽量化やパワートレインの改善により、クラストップレベルの低燃費 (10・15モードで 21.5km/L) を達成。
新型 Boon 2010年 2月 2004年に初投入して以来、初のフルモデルチェンジ。引き続きトヨタとの共同開発を継続。全車 CVT 搭載で、一部の 2WD車は JC08モード燃費が 20.8km/L (ダイハツとしては初めて2015年度燃費基準を達成)。ESC、サイドエアバッグ、カーテンシールドエアバッグ等、先進の安全装備をオプション設定。

e:S

(イース)
(仮称)

2011年中 2009年東京モーターショーに出展したコンセプト車をベースとする軽自動車で、ガソリンエンジンで JC08モード燃費 30km/L を実現する。価格は未定だが、100万円を目指している。
資料:ダイハツ Press Release 2009.12.24/2010.2.5, 日刊工業新聞 2010.6.30, 日刊自動車新聞 2010.6.30
(注)  新聞報道によると、ダイハツは e:S の開発で培ったエンジン技術、軽量化技術をベースに、排気量1000cc クラスのエコカーを新興国向け戦略車として開発。インドネシアの合弁会社 Astra Daihatsu Motorで生産し、インドネシアやマレーシアなど東南アジア諸国に2013年にも投入する計画とされる。

日本の自動車市場:軽自動車と登録車比率の変動

(台)
  2008年度下半期 2009年度上半期 2009年度下半期 2010年度上半期
台数 前年比 台数 前年比 台数 前年比 台数 前年比
軽自動車 934,132 93.7% 777,551 88.9% 920,640 98.6% 863,971 111.1%
登録車 1,348,811 73.4% 1,398,138 90.6% 1,783,935 132.3% 1,677,001 119.9%
合計 2,282,943 80.5% 2,175,689 90.0% 2,704,575 118.5% 2,540,972 116.8%
構成比 軽自動車 40.9% 33.5% 34.0% 34.0%
登録車 59.1% 66.5% 66.0% 66.0%
合計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
資料:日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会
(注) 1. 2006年度の軽自動車比率は 36.1%、07年度は 35.6%、 08年度通期は 38.5%。
2. 2010年11月の車名別新車販売ランキング上位10車種では、軽自動車は4車種 (ダイハツの Tanto, Move と スズキの Wagon R, Alto)。1位はハイブリッド車のトヨタ Prius, 2位はハイブリッド車も含むホンダ Fit。
3.

2008年度のランキングでは、上位10車種のうち 6車種が軽自動車、2009年度は 5車種が軽自動車だった。

 



Mira Cocoa、Tanto Exe 投入により4年連続で軽自動車市場シェアトップ

 2009年度の日本の軽自動車新車販売台数は、08年度比6.1%減の169.8 万台。ダイハツの軽自動車販売は、2009年8月投入のMira Cocoa, 12月投入のTanto Exe が好調で59.6万台となり、販売シェアは過去最高の35.1%。4年連続でシェアトップを維持した。

 2010年度上半期は、軽自動車市場が11.1%増加した中で、ダイハツの販売は9.5%増加し、市場シェアは35.0%。2010年度通期の全体市場について、ダイハツは2.8%減の165万台と予測。ダイハツ車販売は2.7%減の58万台の見込み。

日本の軽自動車市場:メーカー別新車販売台数

(台)
  ダイハツ スズキ ホンダ 日産 三菱 富士重工 その他 市場全体
2005年度 591.9 625.5 242.6 123.5 170.8 140.7 53.3 1,948.4
2006年度 616.2 605.5 283.3 143.8 170.5 157.6 53.7 2,030.6
2007年度 612.8 587.3 223.8 141.7 135.1 135.0 57.3 1,893.0
2008年度 619.4 579.4 189.1 140.8 113.9 111.8 54.5 1,808.9
2009年度 596.2 554.5 158.4 136.2 105.4 97.4 50.1 1,698.2
* 2010年度 580.0             1,650.0
2009年4-9月 275.7 252.3 73.1 58.6 48.6 46.3 23.1 777.6
2010年4-9月 302.0 275.3 85.0 70.6 53.0 52.1 26.0 864.0
資料:全国軽自動車協会連合会
(注) 1. 2010年度は、ダイハツが2010年10月に発表した予測。
2. 2011年秋以降、トヨタがダイハツから OEM 供給を受け、軽自動車市場に参入する (2010年 9月発表・後述)。
3. 2010年12月には、日産と三菱が軽自動車を企画開発する共同出資会社の設立を発表した。

ダイハツのモデル別国内新車販売

(1,000台)
  2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
見込み
2009年度
上半期
2010年度
上半期
軽自動車 Mira 103.8 90.1 107.8 95.8 109.4 104.0 42.9 57.7
ESSE 28.0 47.8 34.5 33.7 34.7 27.0 15.6 16.8
Move 189.2 197.5 199.9 193.4 162.4 159.0 84.5 64.5
Atrai Wagon 26.4 19.5 21.2 16.9 11.7 8.0 5.7 5.1
Terios Kid 12.0 10.5 7.6 5.7 3.2 2.0 1.7 1.3
Copen 6.6 6.0 6.0 5.3 2.9 2.0 1.6 1.2
Tanto 92.7 107.9 113.5 159.6 161.6 167.0 71.8 94.6
Hijet Truck 72.6 65.6 64.3 55.7 63.3 63.0 29.5 34.7
Hijet Cargo 57.4 52.4 51.7 49.5 46.6 48.0 22.1 26.2
その他 2.8 19.0 6.2 3.9 0.2 - 0.2 -
軽自動車合計 591.4 616.2 612.8 619.4 596.2 580.0 275.7 302.0
小型車 Boon 9.7 6.8 4.8 3.4 4.0 3.0 2.0 2.5
Others 4.0 13.1 5.4 3.8 3.1 2.0 1.7 0.9
小型車合計 13.7 19.9 10.1 7.2 7.1 5.0 3.8 3.4
国内販売合計 605.1 636.2 622.9 626.6 603.3 585.0 279.4 305.4

資料:ダイハツ決算発表補足資料。2010年度見込みは、2010年 4月のダイハツ発表。

 



2010年度の連結売上台数は3.4%増の131.7万台の見込み

 ダイハツの2009年度連結売上台数は、世界的な景気低迷の影響を受け、前期比 6.7%減の 127.4万台。国内市場は 3.3%減、海外市場は 16.0%減、受託・OEMも 3.5%減少した。

 2010年度上半期の連結売上台数は 16.9%増の 67.7万台。エコカー補助金・減税の対象車拡充およびダイハツ独自の販促策により国内は 9.9%増、海外はインドネシア、マレーシアとも経済安定により市場が拡大し、37.9%増加。受託・OEMも12.0%増加した。

 2010年度通期については、国内市場は政府補助金終了後の影響が不透明だが、主力車種のフルモデルチェンジで販売を活性化するとして、国内販売は0.4%増、海外では市場拡大により19.4%増、総合計は3.4%増の131.7万台と予測している。

ダイハツの連結売上台数

(台)
  2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
見込み
2009年度
上半期
2010年度
上半期
国内売上台数 563,777 586,240 570,653 587,052 567,840 570,000 263,000 289,000
(軽自動車) 550,738 567,301 561,628 580,140 561,661 565,000 260,000 286,000
(小型車) 13,039 18,939 9,025 6,912 6,179 5,000 3,000 3,000
海外売上台数 286,708 342,423 374,286 357,829 300,621 359,000 132,000 182,000
ダイハツ車合計 850,485 928,663 944,939 944,881 868,461 929,000 395,000 471,000
国内受託車 187,372 262,512 245,368 223,111 220,078 195,000 111,000 111,000
OEM車台数 9,184 27,801 36187 65,621 46,967      
海外受託車 95,452 97,090 109,549 131,816 138,684 193,000 73,000 96,000
受託・OEM (注2) 292,008 387,403 391,104 420,548 405,729 388,000 184,000 206,000
車両合計 1,142,493 1,316,066 1,336,043 1,365,429 1,274,190 1,317,000 579,000 677,000
受託エンジン 369,000 385,000 434,000 470,000 553,000 n.a. 224,000 269,000
資料: ダイハツ決算短信、決算発表補足資料
(注) 1. 2010年度見込みは、2010年10月のダイハツ発表。
2.

2009/2010年度上半期と2010年度見込みの国内/海外受託車には、OEM車台数も含む。

 



2010年度通期業績予想を上方修正、利益倍増の見込み

 ダイハツの2009年度連結売上高は、前期比 3.5%減の 1兆5,747億円となったが、営業利益は 6.7%増の 407億円、純利益は 4.1%減の 211億円。

 2010年度上半期は、エコカー減税・補助金による国内販売増加および海外製造子会社 (特にインドネシア) の売上台数増加等により、連結売上高は前年同期比 13.1%増の8,131億円。営業利益は527億円、純利益は282億円で、上半期としては過去最高。

 2010年度通期の連結業績予想については、国内・海外の売上台数の堅調な推移等により、2010年 4月時点の予想を同年10月に上方修正した。売上高予測 は09年比微減の 1兆5,500億円だが、営業利益と純利益は倍増し、過去最高の07年度を上回る見込み。

ダイハツの連結業績概要

(100万円)
  2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
見込み
2009年度
上半期
2010年度
上半期
ダイハツ車売上高 988,547 1,132,973 1,196,125 1,132,703 1,085,234 1,110,000 497,928 576,964
(国内売上高) 729,039 773,055 792,795 812,373 788,513 790,000 368,187 411,010
(海外売上高) 259,508 359,918 403,330 320,330 296,720 320,000 129,741 165,954
受託・OEM 359,424 504,151 506,476 498,691 489,492 440,000 220,980 236,153
売上高合計 1,347,972 1,637,124 1,702,602 1,631,395 1,574,727 1,550,000 718,909 813,117
営業利益 48,638 54,373 65,201 38,191 40,747 82,000 11,122 52,746
経常利益 50,360 60,207 66,563 39,455 43,842 88,000 12,925 55,127
当期純利益 33,523 34,730 34,940 22,074 21,162 44,000 6,805 28,289
研究開発費 47,803 46,724 44,213 44,209 43,734 39,000 21,723 19,636
設備投資 114,039 77,500 111,749 76,700 36,745 45,000 20,711 13,540
減価償却費 60,773 65,143 66,487 83,654 72,945 66,000 34,870 31,740
資料:ダイハツ決算短信, 決算発表補足資料
(注) 

2010年度見込みは、2010年10月のダイハツ発表で、4月時点の予想を上方修正した。2010年4月の予想では、連結売上高 1兆4,500億円、営業利益 430億円、純利益 210億円。

 



"調達改革" により2011年度末までに調達コストを 3割低減

 ダイハツは、グローバルな低価格化競争に対し、2009年9月に新しい調達活動方針 (調達改革) を発表。新規サプライヤーの積極的な開拓や、サプライヤーと一体となったコスト低減の追求などにより、2011年度末までに調達コストの3割低減を図るとしている。

 2010年には、車両製造子会社のダイハツ九州に部品調達権限を一部移管し、物流費の低減やコスト削減を図る。2011年には、中国に部品調達を手掛ける現地法人を設立する。

ダイハツの"調達改革"

2009年秋から"調達改革"を開始、2011年度末までに調達費を30%削減へ
ダイハツは2009年 9月、従来の取引には捉われない、オープン&フェアを徹底した新しい調達活動の方針を発表。2011年度末までに部品調達費を 3割低減することを目標としている。2010年12月までに、新規調達先 16社 (国内 13社、海外 3社) と取引を開始した。

資料:日刊自動車新聞 2010.10.6, 他

車両製造子会社のダイハツ九州に部品調達権限を一部移管
ダイハツは2010年 6月、車両製造子会社のダイハツ九州に一部部品の調達権限を移管することを明らかにした。まず2010年内に、樹脂部品など約 50品目から選んで、ダイハツ九州が直接取引を実施。その後エンジン部品についても直接取引に切り替える。地場部品の採用拡大で物流費を低減する。従来、ダイハツ本体と取引する 1次部品メーカーを経由していた九州の 2次、3次メーカーとの取引も、可能な場合は直接契約でコストを削減する。

資料:日経産業新聞 2010.6.18

2011年 4月に中国・上海市に部品調達を手掛ける現地法人を設立
ダイハツは、2011年 4月に中国・上海に部品調達先の情報収集を目的とした現地法人を設置することを明らかにした (2010年12月報道)。原価低減活動の強化や軽自動車の価格競争力の向上のため、新たな調達先を開拓するとされる。中国には北京事務所を開設しているが、調達業務の拠点を置くのは初となる。

資料:日刊自動車新聞 2010.12.13

 



海外事業:インドネシアでは生産能力5割増へ、マレーシアではMPV車投入

 ダイハツの2009年度の海外事業は、インドネシア向けの拡大で海外生産用部品が13.6%増加したが、車両輸出は、世界経済の低迷の影響により5.8万台に半減した。2010年度通期では、海外生産用部品は微増するが、車両輸出はさらに減少して5.5万台の見込み。

 インドネシアでは市場拡大が続いており、2011年に年産能力を5割増の35万台とする計画。マレーシアでは、ダイハツの拠点 Perodua が2009年11月に初のMPV車 Alza を投入し、ラインアップを拡大した。

ダイハツ:単独ベースの生産・輸出台数

(1,000台・セット)
  2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
見込み
2009年度
上半期
2010年度
上半期
国内生産台数 909 1,078 1,031 994 893 802 414 422
海外生産用部品 296 293 380 396 450 480 n.a.
輸出 (完成車+CKD) 107 148 157 107 58 55

(注) 2010年度見込みはダイハツ発表。国内生産台数は2010年10月、海外生産用部品と輸出は同年 4月の発表。

(参考) ダイハツのグローバル生産台数
(1,000台)
  2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
見込み
2009年度
上半期
2010年度
上半期
国内 軽自動車 634.3 622.9 644.6 600.7 580.0 281.1 293.3
小型車 156.8 144.3 92.7 52.7 37.0 25.6 22.5
791.1 767.2 737.4 653.4 617.0 306.8 315.8
海外 インドネシア 36.7 55.5 84.2 88.6 n.a. 37.2 62.2
* マレーシア 168.0 157.0 170.4 161.5 70.6 98.7
ベネズエラ - 3.6 6.6 1.7 1.7 0.7
* 計 204.6 219.7 266.0 252.9 348.0 110.6 161.6
* ダイハツ合計 995.7 986.9 1,003.4 906.3 965.0 417.3 477.3
受託・OEM 国内 287.4 263.5 256.5 239.6 185.0 107.5 106.6
* 海外 100.0 128.8 157.0 160.5 181.0 74.1 88.6
* 受託・OEM 合計 387.4 392.3 413.5 400.1 366.0 181.6 195.1
* 総合計 1,383.1 1,379.2 1,416.9 1,306.4 1,331.0 598.9 672.5
資料:ダイハツ決算補足資料
(注) 1. 2010年度見込みは、2010年10月のダイハツ発表。
2. ダイハツ国内生産には、輸出 (完成車 + CKD) を含む。
3. 2007年度~2009年度のダイハツ海外計およびダイハツ合計には、中国の実績を含む。
4. ベネズエラは2007年 9月まで CKD 組立だったため、国内生産でカウント、2007年10月以降は海外 (現地) 生産でカウント。
5.

* の項目には、マレーシアの連結子会社 Perodua の実績を含むが、同社は決算期が 1-12月のため、2006~2009年度は 1-12月、上半期は 1-6月実績を反映する。

インドネシア:2010年度のダイハツ車販売見込みは 51%増の 12.6万台
2009年度のインドネシア市場は、前期比 2.2% 縮小して 56万台となったが、ダイハツブランド車販売は低金利キャンペーン等が奏功して、2.2%増の 8.3万台。市場シェアは 14.8%。
2010年度上半期 (4-9月) のインドネシア市場は、59.3% 拡大して 37.5万台。ダイハツ車販売は、3列シート 7人乗り車の Xenia と商用バンの Gran Max が好調で、63.3%増の 5.9万台を販売し、市場シェアは 15.8%。2010年度通期の全体市場は 34.5%増の 73.7万台の見通し。ダイハツ車販売見込みは 51.0%増の 12.6万台で、シェアは 17.1% に高まる見込み。
インドネシア:年産能力を 5割増の 35万台へ
ダイハツのインドネシア生産拠点 Astra Daihatsu Motor (ADM) の2009年度生産台数は、ダイハツブランド車 8.9万台、トヨタブランド車 15万台で、合計 23.8万台 (前期比 8.2%増)。2010年度上半期は、ダイハツ車 6.2万台、トヨタ車 8.5万台で、合計は 14.7万台 (前年同期比 41.3%増)。
ダイハツは、2011年を目処に、ADM に 20億円強を投資して、年産能力を最大で 35万台と 5割増やす計画。インドネシアで 7人乗り MPV のダイハツ Xenia/トヨタ Avanza などの販売が拡大しているため。

資料:ダイハツ決算説明会資料 2010.4.27/10.29, 日経産業新聞 2010.11.1

マレーシア:Perodua が2009年も 4年連続で販売シェアトップを維持
2009年のマレーシア市場は、前期比 2.0% 縮小して 53.7万台となったが、ダイハツの拠点 Perodua は前期とほぼ同じ 16.7万台を販売し、シェアは 31.1%。4年連続でシェアトップを維持した。
2010年 1-6月のマレーシア市場は 19.8% 拡大し 30.1万台。Perodua 車販売は、Viva (Mira ベース) と Myvi (Boon ベース) が引き続き堅調で、前年同期比 23.2%増の 9.5万台となり、市場シェアは 31.5%。2010年通年の全体市場は、10-12%増の 59-60万台の見通し。Perodua車の販売見込みは 13.4%増の 18.9万台。
マレーシア:2009年11月に MPV 車の Alza を投入
Perodua は、2009年11月に新モデルとして小型乗用車 Alza を発売。ダイハツのBoon Luminas をベースとし、Perodua が中心となり開発。Myvi や Viva ではカバーできなかった MPV や 3Box乗用車セグメントをターゲットとしたモデル。月販目標は 3,500台。価格は 56,000~64,000マレーシアリンギ (約 145~166万円)。

資料:ダイハツ Press Release 2009.11.24, 決算説明会資料 2010.10.29

 



トヨタグループ事業:2011年秋からトヨタに軽自動車をOEM供給

 ダイハツの2009年度連結売上高において、トヨタグループ内の協業にもとづく受託・OEM事業は約31%を占めている。2009年度は、トヨタの受託生産車 Passo など減税対象車は好調に推移したが、事業全体では減少した。

 2009年9月からは、富士重工への軽自動車OEMを開始し、現在、Mira、Tanto Exe、Atrai Wagon の3車種に拡大している。また、2010年9月のトヨタとの合意により、2011年秋以降、トヨタに軽自動車のOEM供給を開始する。

トヨタとダイハツ:軽自動車の OEM供給に合意

トヨタとダイハツは 2010年 9月、日本国内においてダイハツの軽自動車をトヨタに OEM供給することに合意した。トヨタの顧客の中で、軽自動車を要望する声に迅速に対応するため、グループの経営資源を活用し、OEM供給する。ダイハツはトヨタとの協業拡大により、軽市場拡大と生産台数増加というメリットが得られる。
具体的には、2011年秋以降、3車種 (Move Conte, Hijet, 他1車種) を目処に随時導入する計画。年販台数は、3車種導入時で 6万台。ダイハツは、今回の OEM 供給合意により、トヨタの軽販売に焦点があたり、ダイハツの軽販売にも好影響があると予想。トヨタ系販売会社との販売協力によるダイハツの軽販売が、現状の年間 3万台から 4万台に増え、OEM分を加えるとトヨタ関連の軽販売は10万台になるとしている。
ダイハツとトヨタは、トヨタの持つ HV・EV 等の環境技術分野における国内での協業についても合意。2011年末までに具体的な商品・技術を決定する (登録車 hybrid の OEM供給や EV の開発支援も視野)。

資料:トヨタ・ダイハツ共同 Press Release 2010.9.28

トヨタグループでの受託生産・OEM供給

国内生産
形態 ブランド 車種
受託生産 トヨタ Probox/Succeed, Porte
共同開発/受託生産 トヨタ Passo, bB
OEM供給 トヨタ Rush (ダイハツ名 Bego), Passo Sette (同 Boon Luminas)
スバル
(富士重)
Dex (ダイハツ名 Coo), Dias Wagon (同 Atrai Wagon), Pleo (同 Mira),
Lucra (同 Tanto Exe), Justy (欧州向け)(同 Boon)
(注) 1. 2011年度には、富士重工の Stella がダイハツからの OEM 供給に切り替わる見通し。
2. 2007年 9月から富士重工に OEM供給している欧州市場向け Justy (ダイハツ名 Boon) は、2011年内に供給を打ち切る見通し。富士重工が、欧州向け小型車を、トヨタからの OEM供給車 Trezia (トヨタ名 Ractis) に切り替えるため (Trezia は日本では2010年11月に発売、欧州では2011年内に発売する計画)。
海外生産
形態 生産国 ブランド 生産会社 車種
共同開発/受託生産 インドネシア トヨタ Astra Daihatsu Motor Avanza
マレーシア トヨタ Perodua Avanza
OEM供給 インドネシア トヨタ Astra Daihatsu Motor Town Ace/Lite Ace (日本向け)(ダイハツ名 Gran Max),
Rush (同 Bego)

資料:ダイハツ Annual Report 2010

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