CTIシンポジウム中国 2019 :電動化、インテリジェント化におけるパワートレイン技術

Audi、東風、広汽、上汽、精進電動などの最新技術動向

2019/11/07

要約

受邀嘉宾进行议题讨论
Audi、東風汽車、精進電機などのゲストによるディスカッション

 2019年9月24日~25日に、ケリーホテル浦東においてCTIシンポジウム中国2019(CTI Symposium China 2019)が開催された。今回のイベントでは全67の講演が行われ、2つの会場で全体講演、4つの会場でのテーマごとの講演が開催された。講演会以外にBorgWarner、Continentalなど約50社の部品メーカーは製品を展示していた。MarkLinesは複数のフォーラムを取材し、業界の問題点を取り上げた一部のフォーラムについて報告する。

 自動車業界における電動化、インテリジェント化の流れを受けて、各国の自動車メーカーやサプライヤーは関連する新技術の研究開発や応用を加速させている。中国は国レベルでの大きな後押しもあり、関連の政策法規が公布されている。《乗用車企業平均燃費と新エネルギー車クレジット並行管理弁法》(CAFCとNEVのダブルクレジット管理)が施行されており、NEVの補助金政策では「国の補助金」は半減、「地方の補助金」は全面的に取り消された。さらに、国6a、国6b(排ガス規制)が国内各地で次々に実施されている。自動車業界は従来のパワートレインシステムのみに頼っていては、排ガス規制を満たすことができないとしている。電動化、整合度(モーター、電気制御、トランスミッションの一体化など)、重量、出力密度、水素燃料動力などは将来の発展のキーとなる技術である。

 今回の第8回CTIシンポジウム中国2019には、国内外の著名な企業の優秀な人材が多数集まり盛大な交流会が行われた。会場では業界関係者に現在の先進技術の発展トレンドを明確にし、最新動向を理解してもらうことで、今後の発展の方向性を明示するものとなった。

 CTI(German Car Training Institute)が、2003年に初めて開催したシンポジウムは、詳細な市場調査と業界専門家との緊密な協力関係に基づいて行われ、ドイツの自動車技術の各分野で最も名高いシンポジウムとして注目されてきた。CTI会議は、最新の研究開発やトレンドを把握するため業界専門家(エンジニアや技術設計者、研究開発部門責任者、多国籍企業の幹部、管理職、従業員)が参加しており、毎年中国、米国、ドイツで開催されている。


本レポートのテーマ及び講演者/参加者は以下の通りである。

カテゴリー テーマ 社名/組織名 講演者(敬称略) 部門/職位
全体講演 Audi初の電動SUV:e-tron Audi Michael Schoffmann グローバル、地域管理/現地化部門ディレクター
電動化潮流におけるガソリンエンジン技術の挑戦 東風汽車公司 張社民 東風汽車技術センター
ガソリンエンジンエンジニア
精進電動によるBEV及びHEV専用の多段EDU(電動ドライブユニット)技術 精進電動科技股份有限公司 余平 会長、CEO、チーフエンジニア
広汽のG-MCカップリングシステム技術の解析 広汽集団 祁宏鐘 自動車エンジニアリング研究院最高技術責任者
交通領域における燃料電池技術の開発と応用 上汽集団/上海捷氫科技
有限公司
石偉玉 スタック開発部ディレクター

(本レポートで使用されている資料は今回のCTIフォーラム会場及び主催者による配布)


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