ジュネーブモーターショー2017(1):Mercedes-Benz、VW、Audi、Porscheの展示取材

Eクラス クーペ、VW ARTEON、Audi Q8 コンセプト車などが初披露

2017/04/09

要約

 近年は欧州でも気候変動で豪雨や豪雪にあっている。遠くに望む今春のモンブランの雪肌も厚いが、ここ暫くは天候も安定し晴れが続いているとのことである。高級ホテルが並ぶレマン湖も観光客が多くいつものように噴水も優雅な景色を添えている。

 ジュネーブ・コルナヴァン中央駅から鉄道で10分/バスで20分ほどの交通便利な会場で、世界中の自動車の高品質な商品性を競い合う、第87回ジュネーブショーが華やかに開催された。 天井から吊り下げられた無数の眩しいランプで演出された会場は、例年を上回る250社(部品、修理 機械メーカーを含む)、車両は900台以上の出展規模であった。来場者は70万人以上で活況を呈した。有名なトリノショーが開催されなくなって二十年近くが経った、イタリアから車好きの人々が訪れ、賑やかな会話が多かった。

 昨年来の難民流入、EU結束と自由貿易側の守勢、欧州主要国の選挙など政治的な不安要因を抱えているが、経済状況は好況を維持しており欧州の自動車市場も良好である。 ACEA(欧州自動車工業会)によると2016年の欧州全域の新車販売台数は1,513万台、前年比6.5%増と3年連続で前年実績を上回った。自動車各社の販売台数もフォルクスワーゲン (以後VW)、プジョーシトロエングループ(PSAグループ)のシトロエンを除き前年実績を上回った。(詳細は弊社統計参照

 PSAグループのオペル社買収、VWとTata社との共同開発提携、ルノー日産アライアンスと三菱自動車との資本業務提携、トヨタはグループのダイハツや日野に加えて、スズキ、マツダなどと提携関係を結ぶなど、自動車業界の世界的な合従連衡が進んでいる。そうした中で開催されたジュネーブショーの調査結果を以下に報告する。

関連レポート:ジュネーブショー 2016の取材レポート

ドイツ/イタリアメーカー編: PHVとつながる車がキーワード:Mercedes-Benz, VW, Audi, BMW, Ferrari等の展示(2016年3月)
FIAT, SKODA, SEAT, 英国/フランス/日本メーカーなどの展示(2016年4月)



ショーの概要

    特記:
  1. 2016年のショーで多く見られたITを多用した「つながるくるま」、「情報システム搭載車」の出展やプレゼンテーションは、わずかに見られた程度。
  2. 環境対応はPHVが主流(ドイツ車)である。HVはトヨタ/ホンダなどが出展。FCVはトヨタ/ホンダ/現代自が出展。天然ガス車はAudiより出展。EVは日産、VWなどからの出展があり、ベントレーからは高級車のEVモデルが出展された。尚、コンセプト車やカロッツェリアの出展車はPHVEVが主流であった。
  3. 今回のショーでは各社とも「モジュールアーキテクチャー」の導入が進み、プラットフォームを共通化した4ドアセダンの新型車やコンセプト車が多く展示された。セダンは各社とも美しいプロポーションと流麗な造形を創出していた(Mercedes-Benz、VWAudi、オペル、キア、キャデラックなど)。
  4. Mercedes-BenzEクラスなど、VWAudiBMWは、中核となるモデルのシリーズ化やファミリー化を進めて、商品力を強化。
  5. SUVは各社から出されており昨年同様、クロスオーバー車(スポーツクーペ+ワゴン)やシューティングブレークタイプ(昔、英国で狩猟用に使用された馬車に由来する名称で、ワゴンのスポーツタイプ)車も多く出展。
  6. 当ショーで発表されたヨーロッパカーオブザイヤー2017は「プジョー3008」。(候補にはToyota C-HR 他)


Mercedes-Benz:中核モデルEクラスの派生モデルのライナップが完成、 AMGの記念コンセプトモデルを披露

 マイバッハブランドや最上級車Sクラスからピックアップトラック、コンセプトモデルや新型車など30数台の幅広い車種を展示。Mercedes–Benzブランドは、欧州ではVWと共に人気で、会場は常時混雑していた。2016年秋のパリショーでは新たに訴求したEVに特化した未来の新ブランド「EQ」を掲げてはいたが、本ショーでは中核車種「Eクラス」や「AMGブランド」を主役にした出展構成であった。EVはパリショー出展のコンセプトカーを展示したのみで、「EQ」の導入第1弾としてのPHVモデルが「Eクラス」やSUVとして出展していた。



1)中核モデル「Eクラス」の派生モデルのライナップが完成。クーペなどの派生モデルをワールドプレミア

 今回のショーでの重要な訴求点の一つは、2016年にフルモデルチェンジしたEクラスのセダンシリーズに続く派生モデル。「クーペ」、「カブリオレ」、「エステートワゴン」の3車種をワールドプレミアした。

プレスデー当日の「Eクラス」ファミリー化完了の社長プレゼンテーション(写真 Mercedes-Benz
Eクラス クーペ Eクラス カブリオレ

 C、Sクラスには既にクーペ及びカブリオレが設定されていたが、今回、中核をなすEクラスにもクーペ及びカブリオレが導入され、新しいEクラスのファミリー構成が完了した。同時に発表したエステートを含み2017年中に世界販売を行う。

 ・新型クーペ:全長4.82m、全幅1.86m、全高1.43m、ホイールベース2.87m。搭載エンジンにより4つのモデルを設定。2Lディーゼル197hp2Lガソリンエンジン184-245hp、いずれも9速オートマチックトランスミッション、 後輪駆動。最高グレードには3L V6ガソリン333hp9AT 全輪駆動車あり。

 ・新型カブリオレ:諸元は旧型車より大きくなり、エンジン仕様はクーペと同様。ソフトタイプルーフは走行中でも開閉可能な電動式で、ルーフオープン時の首回りのヒーティングヘッドレストシステム装備。

 ・Eシリーズ全車共通仕様として高性能LED搭載のマルチビームヘッドランプ、20インチホイール、エアサスペンションを持つ。インパネはセダンと共通でメーターと多情報システム一体表示の12.3インチ横型ディスプレイを持つ。(下右写真)

 「Eクラス エステートワゴン」米国名はステーションワゴンであるがエステートや流麗なスタイルを持ったシューティングブレーク等スタイルにより色々な呼称がある。Mercedes-Benzの場合、流麗なルーフとサイドウィンドウ形状のシューティングブレークタイプも別にある。

「AMG-E63S-4Matic-ESTATE」
新発表のAMGブランドのハイパワーエステートワゴン。Mercedes-Benzのワゴンの中でも最強最速のAMG仕様の長距離スピードツアラー。全長4.9m、全幅1.93m、全高1.47mWB2.88m4L V8ガソリン 603hp9AT4WD エアサス。サイドフェンダー部にV8 603hpのエンブレムが付く。
Eクラス全車共通のインパネ、
車種、 グレードにより表面パネル素材の仕様が異なる。
メーターと情報画面を一体にした横型ディスプレイはモダンで使い易い。



「Eクラス E220d 4MATIC All-Terrain オールテレイン」全地形対応 4WD

 スバル、ボルボ、アウディのモデルと競合するMercedes-Benz初のクロスオーバーワゴン。大きなホイールハウスを持ち、地上高は標準車より29mm高く、121〜156mmまでの車高調整ができる。ボディー諸元は他ワゴンと同様で、PHV含め4種のエンジンを設定。2Lガソリンエンジンとディーゼルエンジンで、194hp-353hp(V6)迄をカバーし、9速ATを搭載。



2)AMGブランド50周年記念モデル初披露  ワールドプレミア

 Mercedes-Benzのハイパフォーマンスブランド「AMG」創業50周年を記念し、コンセプトモデルを含む3車種を初出展した。

①AMG GTコンセプト

 「CASE」は”Connectivity, Autonomous, Shared & Services, Electric Drive”の意味で、Mercedes-Benzの2020年達成目標の商品コンセプトをしめす言葉。プレスデーではツエッチェ会長は、約束として「CASE」で掲げた目標が達成出来なかった場合は「自分の口ひげを剃る」と宣言した。ジュネーブショーはその具体的なコンセプト車「GTコンセプト4ドアスポーツクーペ」をAMGブランドで初出展した。

 GTコンセプトは2019年生産開始計画で、現行CLS シューティングブレークの後継車としてAMG主体で開発された、ファストバックスタイルの4ドアスポーツクーペ。AMG初のハイブリッド車。

  1. 競合車は、ポルシェパナメーラ、BMW6グランクーペ、アウディA7/RS7。
  2. 車両本体は、4種類あるMercedes-Benzの基本モジュールプラットフォーム(*)のうち、C、E、S63シリーズで採用されているMRA(モジュラーリアアーキティクチュア)に基づく。(*MFA、MRA、MHA、MSA)
  3. ハンドリング特性やボディー剛性確保、軽量化の為に、フロアパネルとボディー構造内に、アルミやCFRPなど軽量素材を多量使用。空力特性向上の為に、前後部にCFRP製のアンダースポイラーを装備。
  4. 前後ランプ類はナノアクティブファイバーテクノロジーLEDで、サイドにはエアロスリークカメラを採用。
  5. エンジンは、4L V8ツインターボ(600hp:後輪駆動モーター併用時は800hp)。0-100km/h加速は3秒以下。コーナリング時負荷低減のダイナミックエンジンマウント、4Matic全輪駆動、7速スピードシフトMCT(マルチクラッチテクノ)を搭載。バッテリーはF1に採用実績のある、軽量モジュールリチウムイオンパワーパック(EQpower+)を使っている。フロントグリルやエアインテークは冷却用可変フラップ付。

 AMG50周年創業記念モデルとしてGTコンセプト車の他、下記2台のスポーツカーモデルを出展。

②AMG GTR クーペ エディション50 欧州仕様

 2017年のデトロイトショーにも出展し、日本にも一部入荷したが、よりチューンナップした欧州仕様を特別展示した。2018年発売予定。サスペンション、ブレーキ、ステアリングまわりを強化。アクティブリアステアリング、 9モードAMCトラクションコントロール等を採用。

カーボン材仕様により低重心、ねじり剛性向上。4L V8 585hp/700Nm、0-100km/h加速3.6s。



③AMG GT C ロードスター エディション50 欧州仕様

 上記クーペの姉妹車、車体は半艶ダークグレイメタリック色とクロームモールで凄みを利かせている。

4L V8 557hp/680Nm, 0-100km/h加速3.8s。

 細長のLEDリアコンビランプは先述のGTコンセプト車と同一のイメージでスッキリしたリアスタイル。クーペにはカーボン製のリアウイングが付く。

GTクーペに搭載のL4 V8 ツインターボエンジン GTクーペ/ロードスターに共通のインパネ、4連円形エアアウトレッドと多機能大型コンソール



3)マイバッハ G650(ランドレー) ワールドプレミア

 Gクラス(ゲレンデバージョン)にモンスターエンジンを搭載し、マイバッハブランドG650としてジュネーブにて初発表。ジュネーブショーではランドレーの名称は付けていなかったが、後々席部がオープンで幌つきの車両形態のことを意味する言葉。6L V12ツインターボ、630hp/1000Nm、7速AMT、3基のディファレンシャルロック、全長5.34m、全幅2.11m、全高2.23m、最低地上高450mm、99台限定販売予定。



4)コンセプト Xクラス 欧州プレミア

 ピックアップトラックの国アメリカデトロイトトショーで参考提示したが欧州で初披露した。 ピックアップトラックは欧州でも貨物積載やレジャー利用などで人気車種であり、トヨタ、日産、いすゞ、三菱などの日本メーカーや、シボレー、ダッジラム、フィアット、VWが出展していた。

 日産の海外向け「ナバラ」トラックがベースのミッドサイズ車。スタイルはマイルドな定番の造形処理であり、北米のピックアップモデルから受けるマッチョな印象は弱い。3L V6、ディーゼル/ガソリン 250hp/620Nm、4MTIC、4x4/4x2、全高1.9m。



5)その他

 会場のEQコンセプトに基づいてPHV現行車も出展。

 左は中核車E350eセダン、 右はGLE 500e4MATIC SUVのPHVモデル



 ジェネレーションEQコンセプト:2016年のパリショーで発表の次世代本格EV SUV

新開発のEV専用プラットフォームに前後輪モーター配置、4x4、 300kW/700Nm


VW: 新5ドアスポーツクーペ「ARTEON」の世界初披露など

 VWグループは主に、実用かつ高品質感な「VW」と、ハイテクとスポーティー感を特徴とする「Audi」で構成され、「シュコダ」から「ランボルギーニ」まで乗用車8ブランドを持ち、広大な2号館で多くのワールドプレミアモデルを出展し、Mercedes-Benzとともに相変わらずの賑わいを見せていた。

 プレスデーでは、家族の一員にもなる共有モビリティー「未来の自動運転車 SEDRIC」をプレゼンテーションしたが、VWブースの主役はワールドプレミアしたスポーツクーペスタイル新5ドアセダン「ARTEON アルテオン」と室内パッケージを拡大した中型SUVTIGUAN ALLSPACE」であり注目が集まった。

 コンセプトモデルの自動運転車「Sedric」の一般公開日の出展は無かった(左写真:VW提供)。また、出展が噂されていた、2014年に披露されたゴルフクラスのSUVコンセプトモデル「T-Roc」(写真:VW提供)の生産モデルの出展もなかった。



1)新型中型5ドアセダン「ARTEON」 ワールドプレミア

 流麗なファストバックでスポーツクーペのスタイルを持つ中型5ドアセダン「アルテオン」がワールドプレミアされ、3台がターンテーブルを飾った。VWブランドの高級セダンとしては中国専用車の「Phideon」があるが、中国以外ではVW主力セダン「パサート」の上に位置する最上位の新型車。2015年の上海ショーやIAAで展示されたスポーツクーペGTEがベースになっておりパサートCCComfort Coupe)の後継車である。競合車はBMW4シリーズグランクーペ。

  1. 「ARTEON」は「ART」と中国販売の「PHIDEON」の「EON」を組み合わせた造語とのこと。
  2. 車両本体はパサートと同じ、VWブランドで主軸となる、FF横置きエンジン用の「MQB」プラットフォームを使用。
  3. VWによると、パサートGTEをベースとしたPHVモデルの導入の予定。
  4. 仕様は高級な「エレガンス」バージョンとスポーティーな「Rライン」バージョンを設定。

 諸元は全長4.86m、全幅1.87m、全高1.42mWB2.84m(パサートCC比 全高は5cm低くなっているがその他は拡大している)。

 エンジンは4気筒6種類、ガソリン(3種類)1.5L/148hp2.0L/187hp276hp、ディーゼル(3種類)2.0L/148hpと187hpと237hp。7DSG(デュアルクラッチトランスミッション)、高馬力車には4モーションフルタイム4WD有り。


「Arteon Rライン」スポーツバージョン(RラインはVW子会社「VWR社」がスポーツ仕様にカスタマイズしたものでVW主要車に設定がある)

 インスツルメントパネル:基本型は1種類だがステアリングコラムやメーター周りでRライン(右写真)と、標準モデル(左写真)分けている

 センターコンソール上部に、指の動きで操作できるジェスチャーコントロール機能付9.2インチの液晶ディスプレイ配置。 メーターパネルは12.3インチのディスプレイで、アクティブクルーズコントロール用のカメラをウィンドウ上部に搭載。



 内装はシートとトリム共に、3種類の素材とカラーを用意。Rラインはアクセントにアルミ材の加飾用意。バックドアは上部ヒンジで大開口部を確保し、容積は563Lでシートバックを折畳んだ時は1,557L確保可能。



 ドイツ車の魅力である繊細なボディーで、プレスラインやフード見切りのスタイルとのマッチングが良い。

 



2)Tiguan Allspace 室内パッケージ拡大のマイナーチェンジ ワールドプレミア

VWプラットフォームモジュール「MQB」を生かしたもの。

 VWの中型SUV「Tiguan」をベースに、7人乗り仕様へサイズを拡大した「Tiguan Allspace」が初披露された。リアオーバハングは0.10m延長され、全長4.7m(5人乗り比+0.21m)、全幅1.86m、全高1.69mWB2.79m(+0.11m)。エンジン 6種類、1.4L2Lガソリン、2Lディーゼル、148216hp

 「Tiguan Allspace」のインパネとラッゲージ(リアオーバハング延長分は7人乗りシート用に配分しラッゲージスペースは変わらない)。



3)Passat Variant Wagon R-Line

 2016年に発表され日本にも導入されたミドルクラススポーティーワゴンのR-ライン。

 シリーズ拡充を狙い2016年に、主要国向けに投入された。ガソリン、ディーゼル17種類の豊富なエンジンを持つ。展示モデルは2L ディーゼルSCR BlueMotion 190hp4x4、全長4.77m、全幅1.83m、全高1.48mWB 2.79m



インパネは既述の「アルテオンRライン」と同じ、 リアバッゲージ容量650L



4)I.D. BUZZ(MPV)コンセプト 欧州プレミア

 EVマイクロバス「I.D. BUZZ」は1950年に開発されたマイクロバスのスタイルを基調としている。2025年までに100万台/年のEV販売を目指し、2020年までにEV生産を軌道に乗せるとのこと。新しいEV専用「MEB(Modular Electric Platform)」をベースに、十分なスペースと快適性を提供できるMEB-XLを新たに開発して、採用した。

 フロント軸に1基、リア軸に1基のモーター、370hp、航続距離435km、バッテリー111kWh、8人乗車、全長4.95mWB3.3m。4台のレーザースキャナーで自動運転を支援。2022年発売予定。



Audi:大型SUV Q8 コンセプト車などをワールドプレミア

 VWグループの一翼をなし、ハイテクとスポーティー感を訴求する「Audi」は、マイルドハイブリッドシステム搭載の大型SUVコンセプト車などを出展。いつもの白帯を巡らせた、スポーティブランドを示すブースディスプレーで会場を飾っていた。



1)Q8 スポーツコンセプト‥‥スポーティーでダイナミックな大型SUVのワールドプレミア

 Audiの旗艦モデル「Q8」の、新エンジンを搭載した、フルモデルチェンジに向けたコンセプト車を発表。

  1. SUV最高の精悍な威信、確かなスポーツ性、高効率ドライブコンセプトを実現し、明確な先進技術を披露。競合はBMW X7Mercedes-Benz GLS
  2. 外形の特徴は、2つの大きなエアインテークを両側に構えたハニカムパターンのフロントグリル、12mm幅を広げたホイールアーチ(全幅で24mm拡大)、長いルーフエッジやリアバンパーのスポイラー、23インチホイール、Audi特徴のマトリックスレーザー技術とLEDのランプ類など。
  3. 全長5.02m、全幅2.04m、全高1.7mWB3.0m4人乗車と大容量の630Lラッゲージスペース。90mm範囲で5段階車高調整、アクティブエアサス、フルタイム4x4、8 tiptronic
  4. マイルドハイブリッドと電動エアコンプレッサーを搭載した、3L V6ガソリン ツインターボ476hp/700Nm(モーター併用20kWパワーと170Nm加算)。0-100km/h加速4.7s1200kmの航続距離。17.9kWhリチウムイオンバッテリーをトランクバッゲージの下に搭載。



 ・マトリックスレーザー&LEDランプとアルミ多用の加飾類やリアエンドフラップ



 インスツルメントパネルと内装

 横長基調の全く新しいインパネ、水平モール内にビルトインされた12インチ相当のタッチディスプレー、インパネに伸びたフロアコンソールにはタッチパネルと8 tiptronicの大きなノブ。

 メーターパネルセンター部に諸情報を3Dで写すバーチャルコックピットやヘッドアップディスプレイを採用(既に発表済みのシステムと比較して、輝度と対応速さを改良とのこと)。

 内装類はシルバーグレー色で統一、 幅広い後席センターコンソールがあるが、この広さで4人乗車は贅沢過ぎる。アウディは豪華さを演出しているがどことなくメカっぽい。

 キュッと上がって締まったリア周りと、23インチホイールはAudiそのものである。



2)RS 5クーペ‥‥優れたダイナミックス、Q5ライントップモデルのワールドプレミア

 RSシリーズのグランツーリスモ・新RS 5クーペがエレガントな美しさでワールドプレミアした。

 子会社のアウディスポーツ社が開発、競合はBMW M4Mercedes-AMG C63。旧モデル比60kgの軽量化。フロントは両側のエアインテーク穴を拡大。マトリックスレーザー&LEDランプ。全長4.72m、全幅1.89m、全高1.37mWB2.82m、ホイールアーチ部幅は15mm拡大(全幅で30mm)。
19
インチホイール、 エンジン・2.9L V6ターボ 450hp/600Nm(ポルシェパナメーラと共通)、0100km/h加速3.9S8Tiptronicで前後軸4:6の駆動力配分の4x4

 インスツルメントパネルと内装

 インパネは旧型から一新。エアアウトレットをビルトインした横型基調で、カーボンパターンの加飾を施している。メーター部にバーチャルコックピット3Dディスプレイ&ヘッドアップディスプレイ。

 高性能スポーツクーペ仕様のレザーシートとステアリングハンドルが特徴的。



 リアコンビランプはLED。欧州車は、ランプ点灯時はくっきりとそのパターンが認識できる。リアエンドアンダー部はマフラー排気口、エアロフィン、モール類はカーボンとアルミ材の加飾、リアバッゲージの容量は460L。



 3)SQ5‥‥V6パワーと優れたダイナミクス 欧州プレミア

 フェイスリフトをしたRS 3スポーツバックも話題であったが、常時メインステージに展示されていたのはこの「SQ5」であった。落ち着いたおとなしい外観だがV6、ツインマフラー排気口、 20インチホイールでダイナミクスを実現している。

 SQ5は、Q5のスポーティーモデル。Q5標準車と比較して、全高を24mm低くした他は、数ミリ単位で拡大しているが、35kg軽量化を図っている。外形はアウディの最新スポーツイメージトレンドでフロント両側にエアインテークを配し、LEDランプの採用、 アルミ材の大型グリルをデザインしている。全長4.66m、全幅1.89m、全高1.66m、WB2.82m、20インチホイール、エアサス(opt)、3L V6ターボガソリンエンジン、354hp/500Nm、0-100km/h5.4s、8速tiptronic、 4x4。

 インスツルメントパネルと内装

 インパネは旧モデルから一新して、RS5クーペに準じているイメージ。シート表皮はRS5と同じ仕様。

アルカンターラ (スエード人工皮革)を採用 バッゲージは610L (写真:Audi)



4)A5 Sportback g-tron‥‥天然ガスとスポーツドライビング

 A3 Sportback、A4 Avantに続いて、天然ガスg-tronA5に搭載し初出展した。新エネルギー燃料搭載を積極的に進めているアウディの天然ガス車の3つめのモデル。

 総容量19kgのガスは4個のカーボン製タンクに充填され、25Lのガソリンタンクを併設、2Lガソリンターボエンジンで駆動、170hp/270Nm、圧縮天然ガス(CNG)のみでは1回の充填で500km走行が可能。ガソリン併用では950kmの航続距離が可能とのこと。

 アウディ社はクリーンな燃料と高い効率のドライブシステムにより燃料コストやCO2を削減し、税金控除対象車を増やして、乗用車といえども総所有コスト(TOC)低減を図っている。

(アウディ社資料)



5)e-tron:新PHV A3Q7PHV

 5年前にPHVを発表したアウディは、新PHVを搭載したSUVを出展した。A3(写真手前)は1.4L ガソリンエンジン+71kWモーターで201hpを発揮。
Q7(写真後方)は3L V6ディーゼルエンジンと94kWモーターで369hpを発揮する(新PHV)。



6)S5 Cabriolet:S5シリーズの新派生モデル

 S5クーペとスポーツバック車をベースに開発して出展。ルーフは布幌で、40kgの軽量化と、オープンタイプであるためねじり剛性をクーペ比40%向上させた。エンジンは、3L V6 ディーゼル349hp/500Nm



Porsche:Panamera Sport TurismoやPHVなどをワールドプレミア

 シュツットガルトに本社を置くVWグループのポルシェブースは、同じ高級スポーツカーのランボルギーニ社とアウディ社に挟まれ世界のスポーツカーファンで混雑していた。特に現地のファンに混ざって数組の中国富裕層が案内されて車を観ていたのが目立った。

 ポルシェは新しい「911GT3」出展もあったが、主役は「パナメーラスポーツ ツーリスモ」(左写真)、と「パナメーラターボSE-ハイブリッド」(右写真)で、それぞれ初披露した。「スポーツ ツーリスモ」は新しいボディー、バージョンとしてパナメーラシリーズの一翼となった。

 ワールドプレミアした「パナメーラ スポーツ ツーリスモ」は5つの異なるバージョンを持つ。

  1. 5つのバージョンは、パナメーラ4、4S4Sディーゼル、ターボ、4Eハイブリッド。
  2. 流麗で豊かなボリュームを持った標準パナメーラのスタイルから、ルーフも含めリアクォーター部をややスクエアに拡大(後席3席化とヘッドクリアランス、バッゲージルームの確保)。
  3. リアドア開口上部を立て乗降性向上。フロント周りは2タイプのエアインテーク形状(標準型を踏襲)。
スポーツツーリスモ「ターボ」



「4S ディーゼル」:上記の「ターボ」とはフロントアンダーのエアインテーク形状が異なるのみ

 全長5.05m、全幅1.93m、全高1.42mWB2.95m21インチホイール。搭載エンジンは標準パナメーラと同様、5機種のエンジンで基本モデルは3L V6で4系 330hp
4S
440hp、ディーゼル系422hpPHV462hp、ターボ系は4L V8 550hp

 標準車と異なりショルダーラインはボディー後端までほぼ水平に伸び、突き出し感のあるリアエンド形状で伸びやかな長さを感じさせている。流麗に伸びたルーフエンド上部は運転状況と車両走行条件設定に応じて3段階の可変調節が可能なルーフスポイラーを採用。リアアクスルに50kg迄のダウンフォース可能とのこと。

 バッゲージルーム容量は5つのバージョン平均で520L、後列シート折りたたみ時では最大1,390Lまで可能。尚、PHV車ではバッゲージルームフロア下にバッテリーが収納されているため、各々100Lほど減少する。



2人前席+3人後席、後3席は独立型。
後席ドア上開口部は乗降性向上の為、ほぼまっすぐに立っている。
ボディー構造からドアトリム下端は高い。
・インスツルメントパネルは標準車と同じ、加飾やカラーで特徴を出している。
・アウディ上級車で採用のバーチャル3Dメーター部ディスプレイ設置



Panamera ターボS Eハイブリッド ワールドプレミア

 初めてスポーツカーメーカーがプラグインハイブリッドモデルを全てのモデルラインの旗艦モデルとして発表した。上写真が「ターボS Eハイブリッド」、下写真が「4E ハイブリッド」。

 「ターボS Eハイブリッド」
 4L V8ガソリンエンジン+電気モーターで680hp/850Nm、0-100kmh加速3.4s



 「4Eハイブリッド」
 3L V6+電気モーターで462hp/700Nm、0−100kmh加速4.6s。

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キーワード
ジュネーブ、欧州、ダイムラー、メルセデス、ベンツ、アウディ、EV、ポルシェ、モーターショー

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