デトロイトモーターショー2015 (1):米国メーカーの展示取材

市場回復に自信を示す米国メーカーは高級車と高性能車を出展

2015/02/06

要 約

Ford's Innovation Park
Fordの展示の一角を占めるInnovation Park
Crowds around the Ford GT
Ford GTを取り囲む人々

 2015年の北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー2015)は、2015年1月12日から25日まで開催された(一般公開は17~25日)。来場者は80万8,775人で、ここ12年では最多であった。

 「自動車の街」デトロイト市が最近財政破綻から脱却し、2014年の自動車販売が過去最高水準であったため、モーターショー会場は昨年に引き続き楽観的な回復ムードに包まれていた。今回のモーターショーは、過去のショーと比べると大掛かりな展示が目を引いた。特に米国メーカーのFordとGMの展示はこの傾向が強く、多数のスクリーンや対話型ディスプレイを使った展示をしていた。

 米国3社が出展したモデルにも、自動車業界の自信が色濃く反映している。FordはFord GTやShelby GT350Rなど高性能モデルの新型車を出展。GMは、Buick CascadaやCadillac CTS-Vなどの高級車を披露するとともに、コンセプトカーのChevrolet BoltとBuick Avenirを初公開。FCAはAlfa Romeoの小型スポーツカー4Cのオープンカーバージョンである4C Spiderを初披露し、同ブランドの米国での復活を強く印象づけた。

 本レポートは、デトロイトモーターショー2015に関する3本の取材報告レポートの1本目で、Ford、GM、FCAなど米国メーカーが出展したモデルを取り上げる。今後掲載する予定の2本目は欧州メーカー、3本目はアジアメーカーの展示モデルについて報告する。


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Ford:Ford GTやFord-150 Raptorなど高性能車を出展

 初公開した高性能モデルが引き起こす興奮や熱気を反映して、Fordの展示は人々の目を引き付けるものであった。また、展示の一角には "Innovation Park" と名付けられた休憩所があり、樹木や流れる水を配して、Fordが環境保護に貢献していることを示唆していた。2つの大型ビデオスクリーンにはレーシングゲームが映し出され、入場者がプレーすることもできる。これらすべての展示から、Fordが自社の商品と自動車産業に対して抱く自信が醸し出されていた。

 

2017年型Ford GTスーパーカー

Ford GT
Ford GT

 Fordのプレスカンファレンスで、一切の予告なしに新型スーパーカーのFord GTが初公開されると、大きな注目が集まった。それを示すように、プレビュー期間中、同モデルの周囲に人だかりが絶えることはなかった。1966年のル・マン24時間レースでFord GTが1位から3位までを独占してから50周年となるのを記念して、新型Ford GTはレーシングカーの性能を受け継いだ現代のモデルとして復活する。


 

Ford GT  新型Ford GTの主要な特徴の1つは、その軽量な車体である。パッセンジャーセルとボディパネルはカーボンファイバー製、前後のサブフレームはアルミニウム製。さらに、運転席と助手席シートはパッセンジャーセルと一体化しており、車体の軽量化に貢献している。
 Ford GTのもう1つの特徴は、V6ツインターボエンジンEcoBoostである。ミッドシップに搭載された推定最高出力600 hp以上の3.5Lエンジンには、7速デュアルクラッチ式トランスアクスルトランスミッションを組み合わせる。
 3つ目の特徴は、空気抵抗を減らし、ダウンフォースと安定性を増やすため、いくつかの空力システムを備えていることである。受動的なものにはティアドロップ型のボディシェイプやカーブしたフロントガラスなど、能動的なシステムには走行状況に応じて高さと角度が変化するアクティブ・リアスポイラー等がある。
 新型Ford GTの生産は2016年後半に開始される予定。価格については現時点では未公表だが、Lamborghini Aventador、McLaren 650S、Ferrari 458 Special等と競合する価格となる見込み。

 

2017年型Ford F-150 Raptor フルサイズピックアップトラック

Ford F-150 Raptor  昨年のデトロイトモーターショーで発表された新型F-150をベースとする高性能モデル、F-150 Raptorは、オフロード性能を高めるための特徴をいくつか備えている。現行モデルに比べて、フレームには多くの高強度鋼が使われている。また、ボディはミリタリーグレードのアルミニウム製で、現行モデルより重量が500ポンド減少した。Raptorは標準モデルのF-150より車幅が6インチ広く、オフロードでの安定性が向上している。
 新型Raptorの改善点は、第2世代の3.5LエンジンEcoBoostと10速ATの組み合わせを採用したことである。このエンジンは、現行Raptorに搭載している6.2L V8エンジン(最高出力411 hp、最大トルク434 lb-ft)よりも強力である。新型F-150 Raptorは、Fordの新たなオフロード運転支援技術を採用するトランスファーケースも搭載。ドライバーは予め設定された6つのモード(Normal, Street, Weather, Mud, Baja, Rock)から、路面の状態や走行状況に応じて走行モードを選択することができる。
 F-150 Raptorのオフロード能力を強化する他のシステムには、標準装備のFOX Racing製サスペンションシステムや、大型のフロントおよびリアショックキャニスター等がある。また、オプションのトルセンフロントデフシステムは車両のグリップ力を高め、LEDランプとカメラシステムは、あらゆるタイプの路面において視認性を向上させる。
 2017年型Ford F-150 Raptor は2016年秋に販売が開始される予定で、生産はミシガン州のDearbornトラック工場で行われる。

 

Ford F-150 Raptor
Ford F-150 Raptor
Ford F-150 Raptor Interior
Ford F-150 Raptor車内

 

2016年型Ford Shelby GT350R Mustangポニーカー

Ford Shelby GT350R Mustang  Fordの新しい高性能車シリーズの一環として出展されたFord Shelby GT350R Mustangは、公道走行可能なモデルの中でサーキットでの性能が最も高い車として開発された。この目標を達成するため、エンジニアは車両重量を減らし、空力性能を高めることに注力した。
 Shelby GT350Rは、カーボンファイバー製ホイールを標準装備した初の量産車である。同サイズのアルミニウム製ホイールと比べると、カーボンファイバー製ホイールは1輪につき約13ポンド軽く、剛性はアルミニウム製より高い。一方、大半の車に標準搭載されている装備の多くが、車重を減らすために取り外されている。たとえば、同モデルには、エアコン、ステレオ、後部座席、トランクの床板、カーペット等がない。このような様々な努力により、Shelby GT350RはGT350より130ポンド以上の軽量化を実現した。
 Shelby GT350Rの空力性能を向上させる装備には、フードベント、アンダーボディベリーパン、ディフューザー、ホイールウェルベント、フェンダーベント 等がある。新たに装着されたカーボンファイバー製のリヤウイングは、車両のダウンフォースを高め、圧力の中心を後方に動かす。Shelby GT350Rは、フラットプレーンクランクシャフトを採用した5.2L V8エンジンを搭載。このような構造のエンジンを搭載したFord車はこれが初めてである。6速MTと組み合わせた同エンジンは、最高出力500 hp以上、最大トルク400 lb-ft以上を引き出す。
 Ford Shelby GT350Rは限定生産され、2015年後半から米国とカナダで販売される。同モデルの生産は、ミシガン州Flat RockのFord工場で行われる予定。

 

Ford Shelby GT350R
Ford Shelby GT350R

 

2016年型Lincoln MKXクロスオーバーSUV

Lincoln MKX  デトロイトモーターショー2015で初公開された新型Lincoln MKXは、多くの選択肢を提供することにより、Fordの高級ブランドであるLincolnブランドを強化し、広範な顧客を引き付けようとしている。 このような選択肢の1つにMKXのエンジンがある。標準装備の3.7L V6エンジンは最高出力300 hp、最大トルク280 lb-ftを発生。オプションの2.7L V6ツインターボエンジンEcoBoostは最高出力330 hp、最大トルク370 lb-ft以上を引き出す。いずれのエンジンも6速ATと組み合わせ、駆動方式はFFが標準、4WDがオプションである。
 MKXに設定される多様な運転支援システムには、アダプティブクルーズコントロール、アダプティブステアリング (走行速度に応じて電動パワーステアリングのアシスト量を変える)、衝突被害軽減システム、Auto Hold (渋滞時ののろのろ運転中、ドライバーがブレーキペダルから足を離しても、アクセルペダルを踏むまで車両が動かないようにする機能)等がある。オプション設定の安全装備には、360度カメラ、12個の超音波センサーを使用する駐車支援システム、加速すると照射範囲を拡大するアダプタブルLEDヘッドランプ等が含まれる。
 MKXのインテリアにも、車内の快適性を高める多様な装備が設定されている。Lincolnが最近オーディオ機器メーカーのHarmanと提携関係を結んだことから、新たに最高級のRevel Ultimaオーディオシステムを採用。また、前席には、アクティブモーションセンサーにより、シートクッションの6つの空気袋とシートバック下部の5つの空気袋の形状を制御し、マッサージ効果を提供するシステムがオプション設定されている。
 新型Lincoln MKXは2015年秋に米国で発売され、その後、カナダ、メキシコ、中国、韓国、中東でも販売される予定。生産はカナダのオンタリオ州Oakvilleで行われる。価格は現時点では未公表。

 

Lincoln MKX
Lincoln MKX

 

 



GM:Chevrolet VoltおよびBoltコンセプト、Cadillac CTS-V、Buick Cascadaを出展

 GMの展示もFordと同じように大掛かりなもので、Chevroletの展示には高さ20フィートのスクリーンが6つ、Buickの展示には幅82.5フィートのLEDウォールが使われていた。ただ、その華やかさとはうらはらに、GMの展示は未来をテーマとし、環境対応車やコンセプト車などGMの将来の方向を示すモデルを出展していた。

 

2016年型Chevrolet Volt小型プラグインハイブリッド車

 デトロイトモーターショー2015において最も期待されていたモデルの1つは、第2世代のChevrolet Voltである。米国で販売台数が最も多いプラグイン車であるVoltの新型車は、ほぼすべての点で現行モデルより性能を向上させている。

 

Chevrolet Volt
Chevrolet Volt
Chevrolet Volt Interior
Chevrolet Volt Interior

 

Chevrolet Volt  Voltec駆動システムはあらゆる点で改善された。バッテリーのセル数は現行Voltの288から192に低減し、重量も21ポンド低減したにもかかわらず、蓄電容量は18.4kWhに増加。2モーターの駆動ユニットは電費効率を12%引き上げたが、重量は100ポンド軽量化。レンジエクステンダー用の4気筒エンジンは、排気量を現行の1.4リットルから1.5リットルに変更し、複合モード燃費は41 mpgとなる。 アクティブグリルシャッター等の装備を搭載し、車体の多くを高強度鋼製とすることにより、EVモード時の航続距離は50マイルに拡大した。
 新型Voltのその他の変更点は、乗車定員を4人から5人に拡大、リアビジョンカメラを標準装備、充電システムを改善したことなどである。Voltの所有者は、希望する充電方法を予め選択し、充電が特定の時刻または本拠地に戻った時にのみ実施されるよう設定することができる。充電状況を管理するシステムは、充電の開始時に告知音を鳴らし、インストルメントパネル上部の表示灯は、バッテリー残量が一目でわかるように表示する。
 2016年型Chevrolet Voltは2015年後半に発売される予定。車両の生産は、ミシガン州デトロイトにあるGMのHamtramck組立工場で、バッテリーパックの生産は同州のBrownstownバッテリー組立工場で行われる。

 

Chevrolet Volt Interior Cutaway
Chevrolet Volt カットモデル内装部分
Chevrolet Volt Engine
Chevrolet Volt エンジンルーム

 

Chevrolet Bolt電気自動車コンセプト

Chevrolet Bolt Concept
Chevrolet Bolt Concept

 原油価格の低下と最近の市場の大型車シフトにもかかわらず、Chevrolet Bolt EVコンセプトを公開したGMは、将来のEVにかける熱い思いを示した。航続距離は200マイル以上、価格は3万米ドルからとされるChevrolet Bolt コンセプトは、手が届く価格で、十分な航続距離を有する、一般大衆のための電気自動車である。アナリストの中には、Boltは将来TeslaのModel 3 と競合するモデルになるだろう、と考える人もいる。


 

Chevrolet Bolt Concept  Boltは航続距離を伸ばすために、アルミニウム、マグネシウム、カーボンファイバー、織金網等の軽量材を使用している。リアフェンダーのベントは、Boltの空力性能を改善し、航続距離の延長に貢献する。スタイル面では、一目でBoltとわかるデザインとし、車内になるべく多くの自然光を取り入れるために、ルーフ全体を曇りガラスにするなど大量のガラスを使用する。高い位置にあるベルトラインは、ルーフと一体化したスポイラーを目指して上方に伸び、「引き締まったスポーツマンのようなスタイル」を作り出す。高輝度のLEDヘッドランプとテールランプには独特のレンズを使い、シグネチャーライティングの効果を持たせている。
 Boltコンセプトは、前後のオーバーハングを非常に短く、車内スペースを最大限広くしている。より薄くデザインされたシートはアルミニウム製の台座に取り付けられ、宙に浮かんでいるような効果と車内がより広く見えるような印象を与える。インテリアには明るい色を使用し、 優しく暖かい雰囲気を醸し出している。車内に搭載された10インチのカラータッチスクリーンを使えば、スマートフォンからの情報を容易に利用することができる。

 

2016年型Buick Cascada オープンカー

 デトロイトでワールドプレミアを果たしたBuick の新型車Cascadaは、Buickブランドとしては25年ぶりに米国に投入されるオープンモデルである。Cascadaは先にOpelブランド車として欧州で生産されているが、米国ではBuickブランドから投入される。従来の平均的な顧客層には含まれない若年層へのシフトを目指している、Buickの方針を象徴するモデルである。

 

Buick Cascada
Buick Cascada
Buick Cascada Interior Display
Buick Cascada 車室部分

 

Buick Cascada  Cascadaには1.6Lターボエンジンが搭載され、最高出力200 hp、最大トルク206 lb-ftを引き出す。オーバーブースト時には、最大トルクが221 lb-ftに向上する。トランスミッションは6速ATを組み合わせる。快適な走行体験をもたらすのは、LaCrosseやRegalにも採用されているHiPer Strutフロントサスペンションで、トルクステアを低減し、衝撃遮断能力を向上させる。また、Watts Z-linkリアサスペンションは、旋回時にリアアクスルの中心に位置し、バランスのとれた操縦が可能になる。
 Cascadaは開発の最初からオープンカーとして設計されたため、オープンカー特有の問題の解決法が組み込まれている。マルチレイヤーの電動ルーフシステムは、静粛性と断熱性に優れ、乗員の快適性を向上させる。ヒーテッドフロントシートとヒーテッドステアリングホイールも、寒い時期の快適性を改善する。電動リアシートエントリーシステムは、前席のシートバックを押すだけで前席が電動で前に動き、後席への乗車を容易にする。Cascadaのトランクスペースは、トップを閉めた状態で13.4立方フィート、トップを開けた状態では9.8立方フィートである。
 2016年型Buick Cascadaは2016年初頭から販売される予定。生産はポーランドのGliwiceで行われ、米国に輸入される。

 

Buick Avenirコンセプトセダン

Buick Avenir Concept  Buick Avenirコンセプトは、伝統的なBuickのデザインを現代的にし、先進技術と融合させようとするBuickブランドの試みを示すものである。Riviera等の往年のモデルに敬意を表し、Avenirコンセプトは長いボンネットと傾斜したリアデッキを有する。Avenirの全長は204.5インチ、全幅は76インチで、サイドボディにはBuick特有の "sweep-spear" ラインが現代的なスタイルで車長のほぼ全体に伸びている。また、グリルのデザインも新しくなり、中央には3色の盾をモチーフとしたBuickの古いエンブレムが置かれ、2枚の翼のような形のエレメントがその両側を飾っている。
 Avenirが搭載する装備の1つに、ドライバー認識システムがある。これにより、計器やインフォテインメントの設定をカスタマイズすることができる。Avenirはドライバーのスマートフォンから情報を得て、それに合わせて設定を変更する。 また、同システムとドライバーの家をつなぎ、ドライバーが保安カメラにアクセスしたり、屋外灯を点灯したり、ガレージの扉を閉めたりすることができる。センターコンソールには、12インチのカラータッチスクリーンを採用したBuickのIntelliLinkインフォテインメントシステムを搭載する。後席乗員は、オプションのエンターテインメントシステムにより、USBポートやビデオスクリーンにアクセスすることができる。

 

Buick Avenir Concept
Buick Avenir Concept

 

216年型Cadillac CTS-V高性能なラグジュアリーセダン

 デトロイトで公開されたCadillac CTS-Vは、Cadillacの歴史上、最もパワフルなモデルである。スーパーチャージャー付き6.2L V8エンジン (最高出力640 hp、最大トルク630 lb-ft) を搭載。0-60 mph加速は3.7秒、最高速度は200 mph。 エンジンには、燃費性能を高めるActive Fuel Management (気筒休止) システムも搭載する。組み合わせるトランスミッションは、パドルシフト付き8速AT。

CTS-V 6.2L Engine
CTS-V 6.2L Engine

 

Cadillac CTS-V  性能の限界を探るために開発されたCTS-Vは、この目的のために多くの技術を採用した。車両のボディ剛性は、多数のブレース (補強材) の設計を変更することにより、25%高められた。 また、CTS-Vの象徴であるメッシュグリルの網目を拡大して、空気の流れを増やし、冷却性能を向上。フロントスプリッターは車両のダウンフォースを増やし、揚力を低減する。第3世代のマグネティックライドコントロール (磁性流体を利用した可変ショックアブソーバー) とパフォーマンストラクションマネジメントシステム (タイヤのグリップ力に合わせてエンジントルクを瞬時に制御し、最大の加速性能を引き出す) は、CTS-Vが路面状況に応じて最適な性能を発揮できるようにする。
 CTS-Vのインテリアもパフォーマンス重視で、ヒーテッド&ベンチレーテッドフロントシートは標準装備。オプションでRecaroパフォーマンスシートも搭載できる。12.3インチのインストルメントパネルクラスターディスプレイとカスタマイズ可能なヘッドアップディスプレイにより、ドライバーは必要なデータを表示することができる。さらに、パフォーマンス データレコーダーを使って、走行時の映像や音を記録し、各種データを映像に重ねて見ることができる。
 Cadillac CTS-Vは2015年晩夏に発売される予定。

 

Cadillac CTS-V
Cadillac CTS-V
Cadillac CTS-V Interior
Cadillac CTS-V 運転席

 

 



FCA:Ram 1500 Rebel、Alfa Romeo 4C Spider、Jeep Renegadeを出展

 FCAの展示のテーマは「新生 (resurgence)」。今年は新社名となって初めてのデトロイトショーであるため、FCAは初公開のモデルで人々に強い印象を与えた。デビューを果たしたのは、人気モデルRam 1500の派生車のRam Rebelと、デトロイトに戻って来たAlfa Romeoの4C Spiderである。

 

2015年型Ram 1500 Rebelフルサイズピックアップトラック

Ram 1500 Rebel  Ramトラックのラインアップの中で10番目のメンバーとして初公開されたRam 1500 Rebelは、オフロード性能とユニークなスタイリングを追求する。エンジンは、3.6L V6 エンジン (最高出力305 hp、最大トルク269 lb-ft) または5.7L HEMI V8エンジン (395 hp、410 lb-ft) を搭載。いずれのエンジンも標準装備の8速ATと組み合わせる。Ram専用のエアサスペンションシステムを採用し、車高を1インチ高くした。さらに、17インチのアルミホイールに33インチの東洋ゴム製オールテレーンタイヤを取り付けると、Rebelの最低地上高はクラストップの10.3インチとなる。
 Rebelはフロントグリルのデザインを変更し、RAMという文字のシルバーバッジを取り付けた。ブラックのフロントバンパーには耐久性のある パウダーコートを施し、シルバーのスキッドプレート、フロント牽引フック、LEDフォグランプを装着。ヘッドランプとテールランプには、ブラックベゼルを使用した。2トーンカラータイプでは、ホイールアーチと車体下部パネルをブラックにし、アクセントとしている。Ram 1500 Rebelの販売は2015年後半に開始される予定。

 

Ram 1500 Rebel
Ram 1500 Rebel

 

2015年型Alfa Romeo 4C Spiderスポーツカー

Alfa Romeo 4C Spider  北米デビューを果たすAlfa Romeo 4C Spiderを携えて、Alfa Romeoがデトロイトに戻って来た。Spiderは、Alfa Romeoブランドのレースカーの性能を受け継ぐモデルである。ミッドシップに搭載した1.75L 4気筒エンジン(最高出力 237 hp、最大トルク258 lb-ft)により、Spiderの0-60 mph加速は4.1秒、最高速度は160 mph。車両全体に軽量材を使用し、モノコックシャシーはカーボンファイバー製、シャシーの骨格とエンジンマウントフレームはアルミニウム製。車体はシート・モールディング・コンパウンド (ガラス繊維強化樹脂)製で、スチール製より20%軽量となる。
 エンジンに組み合わせる変速機は、パドルシフター付きツインクラッチ型トランスミッション。また、Alfa DNAセレクターと呼ばれるシステムにより、All-Weather、Natural、Dynamic、Raceの4種から走行モードを選択することが可能。Alfa DNAセレクターは、選択された走行モードに応じて、エンジン、変速機、ディファレンシャル、ESCを最適化する。構造体に複合材を使用した2つのスポーツシートと、車両情報を表示する7インチのカラーディスプレイクラスターは、Spiderのハイパフォーマンスを印象づける。
 Alfa Romeo 4C SpiderはイタリアのModenaで生産され、2015年夏に米国とカナダに投入される予定。

 

Alfa Romeo 4C Spider
Alfa Romeo 4C Spider
Alfa Romeo 4C Spider Interior
Alfa Romeo 4C Spider 運転席

 

2015年型Jeep Renegade小型SUV

Jeep Renegade  Jeepが小型SUVセグメントに初参入したモデルとして2014年3月に披露したJeep Renegadeは、デトロイトに華々しく登場した。世界全体では16種のパワートレインを設定するが、米国では2種のエンジンと変速機の組み合わせから選択する。1.4L 4気筒エンジンと6速AT (最高出力160 hp、最大トルク184 lb-ft) は標準装備、2.4L 直列4気筒エンジンとセグメント初の9速変速機の組み合わせ (180 hp、175 lb-ft) はオプション。Jeepの4輪駆動システム、Active Driveには、4輪駆動が必要ない場合にリアアクスルを自動的に切り離す機能や駆動力の配分を調整する動力伝達装置 (power take-off unit) など、セグメント初の機能が備わる。そのおかげで、両エンジンとも推定高速燃費は30 mpg以上である。
 独立懸架式サスペンションを採用し、悪路走破性を示すホイールアーティキュレーションは最大8.1インチ、最低地上高は8.7インチである。Renegadeに搭載されたその他の装備には、ボタンを押すだけで緊急時の通報や路上支援の要請ができるUconnect Access、タッチスクリーンを組み込んだラジオシステム、セグメント最大のカラーインストルメントクラスターディスプレイ等がある。また、前方衝突警告システムや車線逸脱警告システムなど、セグメント初の安全装備も採用する。
 RenegadeはイタリアのMelfiで生産され、2015年3月から米国で販売される。価格は17,995ドルから。欧州の一部では2014年12月から販売が始まっている。中南米向けの車両の生産は、2015年第2四半期にブラジルで開始される予定。

 

Jeep Renegade
Jeep Renegade
Jeep Renegade Interior
Jeep Renegade 運転席

 

 



Tesla:Model S P85Dをモーターショー初出展

 米国3大メーカーと比べると、Teslaの展示はコンパクトで、主な展示物はModel Sの派生車であるP85Dとそのシャシーであった。それにもかかわらず、P85Dの周りには常に人だかりがあり、このモデルとTeslaというメーカーに対する人々の関心の高さが窺えた。

 

2014年型Tesla Model S P85D 大型ハッチパックEV

Tesla Model SP85D  Tesla Model Sの派生車であるP85Dは、2014年10月にTeslaのプレス発表で公開されたが、モーターショーへの出展は今回のデトロイトが初めてである。高性能を追求するP85Dは、デュアルモーター式EVの世界初の量産車である。前後それぞれの車軸に電動モーターを配し、前輪と後輪に送るトルクの量を制御する。フロントモーターの最高出力は221 hp、リアモーターは470 hp で、両モーターを合わせると691 hpを発生。0-60 mph加速はわずか3.2秒である。
 P85Dを含むModel Sのすべての派生車は、前方監視カメラ、レーダー、360度超音波センサーなど、多数のセンサーを標準装備する。これらのセンサーは、衝突警告や衝突被害軽減システムなど、標準装備の安全システムに使用される。さらにModel Sは、アダプティブクルーズコントロールや自動駐車システムなど、利便性に貢献する装備もオプション設定する。今後、新たに安全システムや利便性装備が開発されると、Model Sはソフトウェアをダウンロードし、機能をアップデートすることができる。
 Model S P85D は現在米国で販売中。 価格は104,500ドルから (補助金利用前)。P85Dは、カリフォルニア州FremontのTesla工場で生産されている。

 

Tesla Model S P85D
Tesla Model S P85D
Tesla Model S P85D Dual Motors
Tesla Model S P85D シャシー(写真右側が前輪)

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>