SAE 2013 World Congress (1): 自動車メーカーの出展

先進的なパワートレインとハイブリッドシステム

2013/05/14

要 約

 以下は米国デトロイトで開催されたSAE 2013 World Congress (2013年4月16日~18日)において、昨年と同じ自動車メーカー6社 (Chrysler, GM, Ford, ホンダ,日産 Hyundai)が展示紹介した新技術、新車両の概要である。今年のSAE World Congressの幹事会社を務めたクライスラーが北米の自動車メーカーの中で最も広いブースで展示を行った。

 今年は、"Achieving Efficiency"をテーマに、地球資源の節約のために次世代のクルマの動力源として必要となる技術が紹介された。クライスラーのパワートレーン担当VPで今回のSAEの幹事を務めたグラデュ博士は「我々の世代がクルマの燃費改善の技術開発を推し進めれば、多くの若く優秀なエンジニアが自動車産業で働く道を選び、更なる技術開発を引き続いでくれると期待している」と話した。

 2013年SAE World Congress の部品メーカー編の取材レポートはこちらをご覧ください。


関連レポート: SAE 2013 World Congress (2) : 部品メーカーの展示取材

          デトロイトモーターショー 2013: 米国の自動車メーカーの展示取材日韓中の自動車メーカー展示取材



クライスラーはエコディーゼル、 "Tigershark" エンジン、新型グランドチェロキーのパワートレーンを展示

3.0L エコディーゼル V-6

 クライスラーは2014年新型ジープグランドチェロキーにオプション設定される予定の3.0L エコディーゼル V-6 エンジンを展示した。Fiatが開発したマルチジェット2と呼ぶ1サイクルに何回も燃料噴射できるシステムと、水冷EGR、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)を装着。8速ATとの組み合わせにより、以下の項目の達成した。

・クラス最高の高速燃費30 MPG(miles per gallon)
・競合他社と比べ最も低いCO2エミッション排出量
・NOx変換装置付エキゾーストシステムを採用
・尿素補給のインターバルを10,000 マイル毎として、エンジンオイル交換時の際に一緒に行うことができるようにした


 SAE会場のクライスラーの説明員によれば、このエンジンの大きな特長は高トルクを活かした牽引力にあり、一般的なV8ガソリンより約$3000高くなる予定であり、ディーゼルエンジン用の軽油価格がガソリンよりも安いことを考慮すると、$3000は平均約2年で元が取れる計算とのこと。オプションのディーゼルエンジン搭載車は、東部ニューイングンド地域およびカリフォルニア州で販売が開始され、その後全50州すべてで発売される予定。目下ディーゼルエンジンの搭載車は性能評価のため、クライスラー社内でフリートテストを継続している。

V6エコディーゼルエンジン
V6エコディーゼルエンジン

 

3.0L V6エコディーゼル(ジープグランドチェロキーにオプション設定予定)
仕様型式 4弁V6 DOHC (バンク角60°)
バルブ駆動方式 油圧ラッシュアジャスター付きフィンガーフォロア駆動バルブ
本体材料 コンパクト黒鉛鋳鉄(CGI) 製ブロック;アルミヘッド
最高出力 240 hp @ 3600 rpm
最大トルク 420 lb-ft (570 Nm) @ 2000 rpm
燃料 超低硫黄軽油
適合する基準 水冷EGRにより、Tier IIBin 5, ULEV IIに適合する
燃費 (クラス最高) 30 mpg (メーカー推定値)
航続距離(クラス最高) 730 マイル以上

 

Tigershark エンジンの特徴とスペック

 クライスラーではこの他、 2013年型Dodge ダートに搭載されている「Tigershark」と呼ぶ2.4L直4ガソリンエンジンを展示。会場の説明員によれば、同エンジンは2014年型ジープチェロキーにもおそらくオプション設定されるだろう、とのこと。

Tigershark エンジンの特徴とスペック
・クライスラーが設計したエンジンには6速MTもしくはATが設定される予定
・鋳鉄製ライナー入りアルミブロック、鍛造スチール製クランクシャフト、焼結鍛造コンロッドの採用
・吸気側2バルブを電制油圧アクチュエーターで駆動するFiatのMultiAir 2システムにより吸気側バルブタイミングと開閉時間を精密に制御し、出力と燃費向上を図る
・アルミヘッド内の排気側カムシャフトで排気側の2つバルブを駆動
・各シリンダーにエンジンオイル噴射口を設けてシリンダー内壁を冷却し、シリンダーとピストンの温度を一定に保ち、燃費と性能向上を図った
・最高出力は:184 hp @ 6250 rpm; 最大トルク:171 lb-ft of torque @ 4800 rpm(推定)
音振対策
・バランサーシャフトの採用によりピストンの運動による振動を低減
・吸音材を内側と外側の鉄板でサンドイッチ構造にしたオイルパンを採用し、エンジンからの放射ノイズの低減を図った
・エキゾーストマニュフォールドをエンジンの前方に配置し、車室内の静粛性を向上させた
・アルミ製ヘッド/カムシャフトカバー 、アルミフロントカバーを採用し、エンジンのこもり音を低減させた

 

2.4L "Tigershark" 直4ガソリンエンジン
2.4L "Tigershark" 直4ガソリンエンジン
2014年型 Jeep チェロキー
2014年型 Jeep チェロキー

 

2014年型 シープチェロキーのパワートレーン

 クライスラーは更に2014年型 ジープチェロキーが搭載する3.2L V6ペンタスターエンジンと9速FF/4輪駆動用ATを展示した。このATはZFがクライスラー向けに開発したものでサウスカロライナ工場で生産される。詳細は 「SAE 2013 World Congress (2): 部品メーカー編」を参照下さい。

2014年型 ジープチェロキー搭載のパワートレーン
2014年型 ジープチェロキー搭載のパワートレーン
2014年型 ジープチェロキーパワートレーン詳細
2014年型 ジープチェロキーパワートレーン詳細

 

 



FordはPHV技術とEcoBoostエンジンを展示

Ford のC-MAX ハイブリッドとC-MAX Energi (PHV)

 C-MAXにはHVとPHVがあり、Fordは Energi と呼ぶPHV技術の解説とHVのC-MAX実車を展示した。The C-MAX Energiは2.0Lアトキンソンサイクルエンジンと電制CVT (駆動用モーターと発電用モーターを内蔵)を搭載し、Liイオン電池をフル充電すると約20マイルの走行が可能。ガソリンエンジンを併用した場合の航続距離は550マイル(約880Km)。バッテリーパックの組立てはミシガン州イプシランテ市にあるローソンビル工場で、また車両組立てはミシガン州のウェイン工場で行われる。

Ford C-Max Hybrid
Ford C-Max Hybrid

 

1.6L と 1.0L EcoBoost エンジン

 Fordは直4の1.6L (2013年型 Escape, 2013年型 Fusion, 2014年型 Fiesta ST, 2014年型 Transit Connectに搭載) と 3気筒1.0L (2013年型Fiesta, B-MAX, Focus and C-MAX:以上いずれも欧州向け、2014年型 北米向け Fiesta)の2種類のEcoBoostエンジンを展示した。EcoBoostエンジンは従来のエンジンと比べ燃料消費量が約20%少なく、CO2排出量が約15%少ない。EcoBoostエンジンには効率化を図るために、以下の3つの技術が用いられている。

・高圧燃料の直噴: ガソリン燃料の微細粒子を燃焼室内に正確に直接噴射することにより、燃費向上と冷機時の(HCとCO)エミッション削減、CO2排出量低減を達成している。
・ターボ過給: 排気ガスとして捨てていたエネルギーを使って圧縮した空気を吸入することで、エンジントルクを増大させている。タービンの最高毎分20万回転に達する。
・改良エンジンコントロールモジュール(PCM)が常時1万項目以上のパラメーターを検知しながら、エンジン効率が良くなるようにフィードバック制御を行っている。

1.6L EcoBoost 直4エンジン
1.6L EcoBoost 直4エンジン
1.0L EcoBoost 3気筒エンジン
1.0L EcoBoost 3気筒エンジン

 

 



GMはシボレー Silverado と Corvette エンジンを展示

 GMは前モデルより静粛性や応答性能を向上させた 2014年新型シボレー Silveradoを展示した。GMはまたSilverado に設定されるEcoTec3と呼ぶ5.3LのV-8エンジンとCorvette Stingray搭載の6.2L V-8エンジンを展示した。 エンジンの仕様は下表の通り。

仕様 シボレーSilverado 搭載 EcoTec3 5.3L V-8エンジン シボレー Corvette Stingray 搭載6.2L V-8 エンジン
最高出力 355 hp / 265 kw @ 5600 rpm 450 hp / 335 kw @ 6000 rpm
最大トルク 383 lb-ft / 518 Nm @ 4200 rpm 450 lb-ft / 610 Nm @ 4200 rpm
圧縮比 11.0:1 11.5:1
ボア x ストローク 96.01 mm x 92 mm 103.25 mm x 92 mm

 

Silveradoは 前輪に遮音性のあるホイールライナーを設定し室内の静粛性を向上させた
Silveradoは 前輪に遮音性のあるホイールライナーを
設定し室内の静粛性を向上させた
5.3L V-8 EcoTec3 エンジン
5.3L V-8 EcoTec3 エンジン
シボレーCorvette Stingray
シボレーCorvette Stingray
Corvette搭載の6.2L V-8 エンジン
Corvette搭載の6.2L V-8 エンジン

 

 



ホンダはアコードの安全システム やHV技術、エンジンの効率化技術

運転視界支援と安全システム

 ホンダは運転視界支援と安全システムを搭載した2013年新型アコードクーペを展示。これらのシステムは歩行者保護、自車の搭乗者、他車の搭乗者を保護を目的に設計されている。

ホンダの安全と運転視界支援システムの概要
前方衝突警報 前方車両を検知するフロントカメラとミリ波レーダーの組合せにより、前方車両など障害物との衝突の危険性を検知した場合、運転者に警告ブザーと警告表示で警報するシステム。
車線逸脱警報 フロントガラスとバックミラーの間に設置したフロントカメラを使い白線を認識し、ウィンカーを使わずにクルマが車線を変更しそうな場合を感知し、運転者に警告の点滅ライトと警告ブザーで警報するシステム。
後方死角モニター
(The LaneWatch system)
助手席側サイドミラー底部に設置したカメラを用いて後方死角をモニターするLaneWatchと呼ぶシステムは、助手席の方角に曲がるウィンカーを出した場合や手動によりスイッチをオンにした場合に作動し、助手席側の視界を20°から80°に広げることで運転者の死角を大きく減らすことができる。システム作動と同時にセンターコンソールのディスプレイに死角が表示される。このLaneWatchはアコードのEX-Lグレード以上に設定される。

 

ホンダ LaneWatchのインフォメーション表示
ホンダ LaneWatchのインフォメーション表示
ホンダの安全技術の紹介パネル
ホンダの安全技術の紹介パネル
運転席側サイドミラーのLaneWatch用カメラ
助手席側サイドミラーのLaneWatch用カメラ
LaneWatchのセンターコンソール上ディスプレイへの表示イメージ
LaneWatchのセンターコンソール上ディスプレイへの表示イメージ

 

2.4L i-VTEC ガソリンエンジン

 新開発2.4L直噴4気筒 i-VTECエンジンは、高圧燃料の直噴と均一予混合燃焼、摩擦抵抗低減(6%)、エンジン重量低減(3.5%)などにより、従来の4気筒エンジンと比べ最高出力と最大トルクがそれぞれ4%、12%向上し、またCO2排出量の少ないエンジンとなった。

2013年新型ホンダアコード搭載 2.4L i-VTEC エンジン仕様
仕様 直列4気筒
ボア x ストローク (mm) 87 x 99.1
排気量 (cm3) 2356
圧縮比 11.0:1
バルブ駆動 DOHC i-VTEC 16弁
バルブ径(mm) 吸気/排気 36/30
シリンダーオフセット (mm) 8
燃料供給 直噴
最高出力(kW/rpm) 138/6400
最大トルク (Nm/rpm) 245/3900
カリフォルニア州排気適合 ULEV-2 /PZEV

 

i-VTEC エンジン
i-VTEC エンジン
i-VTEC エンジン近影
i-VTEC エンジン近影

 

スポーツハイブリッド:インテリジェント マルチ モード ドライブ (i-MMD) PHVシステム

 会場に展示された2014年型アコードPHVには、HV/PHV用に設計された 2.0Lアトキンサイクルエンジンやエンジンルームに納まるコンパクトなパワーコントロールユニット(PCU)、自然なブレーキ感覚に近い回生ブレーキ付き電子制御サーボブレーキシステムなど、様々な燃費向上技術が織り込まれていた。

2014年新型ホンダアコードPHV:i-MMD付エンジンルーム
2014年新型ホンダアコードPHV:i-MMD付エンジンルーム
2.0L アトキンソンサイクルエンジン
2.0L アトキンソンサイクルエンジン
パワーコントロールユニット
パワーコントロールユニット
パワーコントロールユニット(PCU) 詳細
パワーコントロールユニット(PCU) 詳細
PCU内部のインテリジェント パワーモジュール(IPM)の構造
PCU内部のインテリジェント パワーモジュール(IPM)の構造
電子制御サーボブレーキシステムの構成
電子制御サーボブレーキシステムの構成

 

 スポーツPHVのi-MMD(インテリジェント マルチ モード ドライブ) システムは電制CVTに一体となった2機のモーターと高容量高出力のLiイオンバッテリーからなるHVシステムで、ホンダではミドルサイズのクルマに 最も効率の高い2モーターHVシステムであるとしている。ホンダのHVシステムにはi-MMDのほかに、主に小型車に適した1モーターとデュアルクラッチからなるi-DCD、大型乗用車やスポーツカーなどに用いられる3モーターからなるスーパーハンドリング4輪駆動(SH-AWD)がある。

2014年新型 ホンダアコードPHV仕様
エンジン 直列4気筒
排気量(cc) 1993
圧縮比 13.0:1
最高出力 @ rpm (SAE net) 141 @ 6200
ハイブリッドシステム 2-モーター
バッテリー 6.7kWh/Liイオン Battery
カリフォルニア州排気適合 SULEV20/TZEV
燃料容量 (ガロン) 12.2

 

インテリジェントマルチモードドライブPHVシステムの概要パネル
インテリジェントマルチモードドライブPHVシステムの概要パネル
スポーツハイブリッドi-MMDの主な特徴
スポーツハイブリッドi-MMDの主な特徴
スポーツハイブリッドi-MMD による燃費・排気性能向上
スポーツハイブリッドi-MMD による燃費・排気性能向上
スポーツハイブリッドi-MMD の運転モード
スポーツハイブリッドi-MMD の運転モード
スポーツハイブリッドi-MMD の諸仕様
スポーツハイブリッドi-MMD の諸仕様

 

 



日産は リーフの改良パワートレーン; リーフを利用した家庭用電源; パスファインダーHVのパワートレーンを展示

2013年型リーフ搭載の改良パワートレーン

 日産は2013年型リーフに搭載した改良されたパワートレーンを展示した。重量低減、回生ブレーキ領域の拡大、パワートレーンの効率向上の3つにより、"電費"と航続距離を向上させた。

パワートレーンの仕様
前モデル 2013年新型
重量 --- 10%削減
容積 --- 30%削減
最高出力 80 kW 80 kW
最大トルク 280 Nm 254 Nm
減速比 7.938 8.194
DC/DC 出力 120 A 120 A
充電仕様 AC Lv2 3.6kW AC Lv2 3.6kW/6.6kW

 

2013年型 リーフの"エンジンルーム"
2013年型 リーフの"エンジンルーム"
リーフのパワートレーン新旧比較
リーフのパワートレーン新旧比較 (左が改良タイプ)
2013年型リーフのパワートレーンの改良点説明内容(その1)
2013年型リーフのパワートレーンの改良点説明内容(その1)
2013年型リーフのパワートレーンの改良点説明内容(その2)
2013年型リーフのパワートレーンの改良点説明内容(その2)

 

リーフを利用して家庭用電源システムに

 日産は 「リーフトゥホーム」をキャッチフレーズに、 電力グリッドシステムで電力需要の高い時間帯や、停電の際の緊急電源などにリーフに充電したバッテリーの電力を家庭用に使える変換システムを展示した。

「リーフトゥホーム」概要
「リーフトゥホーム」概要
「リーフトゥホーム」の電力変換装置
「リーフトゥホーム」の電力変換装置

 

2014年新型 パスファインダー搭載のHVパワートレーン

 日産はこのほか、2014年新型パスファインダーHVに搭載予定のピュア ドライブ ハイブリッド システムを展示した。このシステムは2.5L スーパーチャージャー付き直4エンジンと次世代CVT Xtronic、日産デュアルクラッチコントロールシステムと呼ばれる1モーター2クラッチから構成される。

パスファインダーのハイブリッド用エンジン
パスファインダーのハイブリッド用エンジン
パスファインダーのハイブリッドエンジンに搭載のスーパーチャージャー近影
パスファインダーのハイブリッドエンジンに搭載の
スーパーチャージャー近影

 

 



ヒュンダイはエンジン、トランスミッション、燃料電池技術を紹介

1.7LのU2型ディーゼルエンジン

 ヒュンダイはU2型と呼ぶ4気筒1.7Lのディーゼルエンジンを展示した。ヒュンダイの説明員によればこのエンジンは韓国と欧州で生産するヒュンダイとKIAのクルマに搭載される予定で、北米で生産される2015年型車にも搭載される可能性があるとのこと。北米には韓国で組立てたエンジンを輸出し、ヒュンダイやKIAの車両組立工場で車に搭載される可能性が高い。

U2 1.7L ディーゼルエンジン: 特徴と仕様
燃料供給と
排気コントロール
1600 bar コモンレール
オルタネーター回生制御とアイドルストップ-スタートシステムを搭載(燃費向上対応)
バイパスバルブ付き高効率EGRクーラー採用(NOx, CO, HC エミッションの低減)
可変ジオメトリーターボの採用
ディーゼル酸化触媒とディーゼル微粒子フィルター(DPF)の一体化
燃焼 ERG配分の均一化、及びスワールポート/吸気ポート形状の最適化など、空気吸入システムを最適化した
セラミックグロープラグの採用により低温始動性の向上と暖機後のCOとHCエミッションの低減を図った
燃焼室やヘッドのポート形状の最適化により、出力向上と燃費改善を図った
騒音振動の改善 ピストン(首振り)打音、タイミングベルトノイズ、ターボ音の低減を図った
クランクケース(ベッド プレート)とオイルパンとの結合剛性アップ並びにエンジンサポートブラケットとチェーンフロントカバーの一体化
ダウンサイジング 前モデルの2.0Lエンジンをターボ過給により排気量を下げてダウンサイジング化(1.7L)し、動力運転性能はそのままに、重量低減、燃費と性能の向上を図った

 

U2 1.7L I-4 ディーゼルエンジン
U2 1.7L I-4 ディーゼルエンジン
U2 1.7L I-4 ディーゼルエンジン仕様
U2 1.7L I-4 ディーゼルエンジン仕様

 

2.0L 直4 Nu型 CVVL (Continuously Variable Valve Lift) ガソリンエンジン

 ヒュンダイはまた、可変バルブリフト技術を使ったエンジンを展示。エンジンの負荷と回転数に応じて吸気バルブのリフト量を変化させるこの技術により、動力性能と燃費向上、排気エミッションの低減などを図っている。エンジン低回転領域では動力性能が最適になるようリフト量を可変とし、また高回転では吸入空気の充填効率を上げるようバルブリフトを最大に制御する。このCVVLエンジンは従来スロットルバルブで行っていた吸入空気量のコントロールを吸気バルブのリフト量を変化させることで行ない、ポンピングロスを減らすことで燃費を向上につなげている。

Nu型2.0L CVVL ガソリンエンジン
Nu型2.0L CVVL ガソリンエンジン
Nu型 CVVL エンジンバルブリフト
Nu型 CVVL エンジンバルブリフト

 

Kapp型CVT

 ヒュンダイでは更に、小型車の燃費向上のため開発したKappa型 CVTを展示。このCVTは前進2段/後進1段の副変速機をもつCVTで、副変速機は2個のプラネタリギアと1クラッチ/2ブレーキからなり、副変速機により変速幅の拡大を達成したとしている。


 変速装置には油圧を使い、2つの可変径プーリーとベルトが接触する割合を連続的に変化させることで減速比を変化させる。新設計したオイルポンプはCVTのへの高油圧を供給するほか、潤滑や冷却の役割も果たす。ヒュンダイではKappa型CVTの採用により、アメリカのFTPモード燃費が9.5%改善し、動力性能が0-100Km/h加速で測ってで7.8%向上したとしている。ヒュンダイの説明員の話ではこのCVTは現在韓国国内向けに生産しているKIA Rayに搭載されているとのこと。

Kappa型 CVT 仕様
Kappa型 CVT 仕様

 

ヒュンダイTucsonベース燃料電池車 (FCEV): ix35

 ヒュンダイはTucson をベースとした燃料電池車を展示した。動力源となる燃料電池は本来エンジンが置かれていたフード下の"エンジンルーム"にコンパクトに搭載される。このクルマは従来、燃料電池車の課題であった低温始動性を克服し、0℃以下での運転を可能とした。また搭乗者や荷物室のスペースも確保されている。

Tucson FCEV 仕様
車重 4,070 lbs
最大航続距離 365 miles
燃料 水素
燃料タンク容量 12.4 lb at 10,000 psi
排気エミッション 水蒸気
燃料消費量 3.4 lb H2/100 miles
作動圧力 ほぼ大気圧
モーター 100 kW インダクションモーター
最大モータートルク 221 lb-ft
最高速度 100 mph
燃料電池出力 100 kW
バッテリー 24 kw Li-ポリマー
加速性能 12.5 sec (0-62 mph)

 

ヒュンダイ燃料電池車
ヒュンダイ燃料電池車
ヒュンダイの燃料電池スタックと構成
ヒュンダイの燃料電池スタックと構成

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>