ダイハツ: 2012年の軽販売計画は19%増の65万台

ミライース技術を他車種に展開、インドネシアに第2工場建設

2012/02/13

要 約

 ダイハツは、小型車の燃費改善やハイブリッド車の低価格化が進む中、JC08モードで30km/Lの燃費性能と79.5万円という低価格を両立したMira e:Sを発売し、「軽自動車の存在意義を示した」 (ダイハツ伊奈社長)。今後はe:S の低燃費技術を、国内の既存車種や新興国に投入する次期小型車に展開する計画。

 海外事業では、主要市場であるインドネシアで需要拡大を見込み、完成車第2工場を建設して年産能力を43万台に引き上げる。マレーシアではPeroduaの販売台数が若干減少したが、新型Myvi投入により、2011年10月以降の販売は増加傾向にある。

 2011年4-12月のダイハツの連結売上台数は、震災により国内市場が大幅に減少し、海外市場が増加したものの、全体では前期並みの96.9万台。しかし、10-12月はMira e:S 効果で販売が回復し、2011年度通年は7.7%増の138.1万台の見込み。2012年暦年の軽販売は過去最高の65万台と予測している。

 2011年4-12月の連結業績は、台数減により減収減益となった。2011年度通年の連結業績見込みは、売上高が前年並みの1兆5,700億円、営業利益が8.2%減の950億円、純利益が4.9%減の500億円としている (2012年2月発表)。

関連レポート:  東京モーターショー 日本メーカー(1) / (2) (2011年12月掲載), インドネシア (2011年11月掲載),


Mira e:S テクノロジーを既存車種に展開、次の燃費目標は35km/L

 ダイハツは、トヨタグループの中で、「軽を含む小型車開発のスペシャリスト」 (トヨタ幹部) としての役割を期待されている。その中で、ガソリンエンジンの改良、軽量化、停車前アイドリングストップ機能等を採用し、燃費30km/L(JC08モード)を達成した軽乗用車Mira e:Sを2011年9月に発売した。ダイハツはこれを、ハイブリッドでも電気自動車でもない第3のエコカーと位置付けている。

 部品調達についてもコスト削減を徹底し、価格は79.5万円から。軽は日常の足という原点に戻り、誰もが乗れるエコカーを目指した結果、2012年1月末までの累計受注台数は約7万台に達し、ダイハツの販売台数回復に大きく寄与している。

 ダイハツは、Mira e:Sに採用した様々な低燃費技術を既存車種にも展開し、燃費を改善する計画。既に、2011年11月には、軽の主力車種であるMoveとTantoの一部改良車にe:S技術を導入した。今後、インドネシアやマレーシアに投入する次期小型車にも展開する。

 さらにダイハツは、2気筒直噴ターボエンジンなど次世代軽自動車のエンジン開発を加速させており、次の燃費目標は35km/L (JC08モード) としている。

ダイハツ:Mira e:Sの投入と e:Sテクノロジーの他車種への展開

Mira e:S
(ミライース)
2011年9月  新型軽乗用車で、誰もが乗れるエコカーとして開発。e:S は "エコ (エコロジー + エコノミー) & スマート"の意味。低燃費技術 e:S テクノロジーにより、従来 Mira より燃費を 40% 改善し、JC08モードで 30km/L を実現。価格は 79.5万円から。年販目標は 20万台 (2012年 2月に発売当初の計画比 で8万台上乗せした)。
Move
(一部改良)
2011年11月  背高ワゴンタイプの軽乗用車。自然吸気エンジン車全車に、e:S テクノロジーの新エンジン、新ecoIDLE、エコ発電制御を採用。JC08モード燃費は 27.0km/L (2WD車)。価格は据え置きの112万円から。
Tanto/Tanto Exe
(一部改良)
2011年11月  背高ワゴンタイプで広い室内空間が特徴の軽乗用車。自然吸気エンジン車全車に、e:S テクノロジーの新エンジン、新ecoIDLE、エコ発電制御を採用。JC08モード燃費は 24.8km/L (2WD車)。価格は122万円から。

資料:ダイハツ Press Release 2011.9.20, 日経産業新聞 2012.2.2, 日刊自動車新聞 2011.9.21

 

低燃費技術 e:Sテクノロジー で 30km/L(JC08モード)を達成

パワートレイン
の進化
燃焼効率を向上させ、エネルギーロスを低減した新エンジン
・圧縮比の向上(10.8→11.3)やインジェクター噴霧微粒化により燃焼効率向上。
・燃焼室内のイオンで燃焼状態を検知するi-EGRシステムを採用。このEGR (排気再循環) システムでは、緻密に制御することで、より大量の排気ガスを吸気と混ぜて送り込み、ポンピングロスを大幅に低減。
・メカニカルロスの低減:チェーン幅細化による張力低減、ピストンリングの低張力化
・軽量な樹脂製電子スロットルボディを採用。
動力伝達効率を向上したCVT
・高効率オイルポンプの採用やCVT制御圧の低圧化により動力伝達効率を向上。
・変速ギア比の最適化(ハイギア化)により、エンジン負荷を低減。
車両の進化 シェルボディの骨格合理化などにより、約60kg軽量化
・骨格部材の配置見直し、構成部品をストレート化し補強材を削減、高張力鋼版の採用。
・内装部品の見直し(新構造シート骨格の採用、樹脂部品の薄肉化)による軽量化。
・アイドリングストップと組み合わせるCVTユニットの軽量化(CVTケースの薄肉化、部品のアルミ化)。
走行抵抗の低減
・低転がり抵抗タイヤの採用や駆動部品の改善により転がり抵抗を低減。
・フロントのバンパーとフードを大きくラウンドさせ、床下流速を減速化することにより、空気抵抗を低減。
エンジンルーム内の熱マネジメント
・バンパーの開口部やエアクリーナーダクトの最適配置、導風経路の改善により、エンジンへの吸気温を低減。吸気の体積膨張による吸気量の減少を抑え、燃焼効率を向上。
エネルギー
マネジメント
停車前アイドリングストップ機能付の新 eco-IDLE を採用
・車速が7km/h以下になるとエンジンを停止し、燃費を向上。
・アイドリングストップシステム専用部品を減らし、軽量化・コンパクト化。
減速エネルギーを活用するエコ発電制御(減速エネルギー回生機能付)
・減速時のオルタネーターの発電量やバッテリーの蓄電量を増加させ、通常・加速走行時の
  オルタネーターによる発電を大幅抑制し、エンジンの負荷を低減。

資料:ダイハツ Press Release 2011.7.19

低燃費技術を進化させ、次世代軽自動車の燃費目標は35km/L(JC08モード)

2気筒直噴
ターボエンジン
 新エンジンは、排気量660ccを維持しながら、より大きな2本の気筒に置き換え、燃費性能と出力を向上させる。Mira e:S のエンジンに比べ、10-20%の燃費改善が見込める。しかし、2気筒エンジンは3気筒より振動が大きいため、プラットフォームの改良など防振対策が必要。
アクティブ
着火システム
 新エンジンではEGRにより大量の排気ガスを吸気と混ぜて利用するが、そのガスを着実に着火させる必要がある。そのために、点火プラグによる着火に合わせて、エンジン内部に高周波のマイクロ波を放電するアクティブ着火システムを開発。これにより火種を大きくし、ガソリンを無駄なく燃やす。
メガストレージ
キャパシタ
 放充電速度を高めた新しいキャパシター。これまで捨てられていたエネルギーも溜め、効率よく利用する。エアコン/オーディオを動かすことを検討。

資料:ダイハツ 東京モーターショー2011 技術情報, 日刊自動車新聞 2011.12.27
(注) ダイハツは、2011年12月に開催された東京モーターショー 2011において、2気筒直噴ターボエンジンを搭載したコンセプト車 D-X(ディークロス) を出展した。同モデルは2人乗りオープンタイプの軽スポーツ車で、ボディは樹脂製。

 



2011年度の日本の軽市場は3.0%減の158万台、ダイハツの軽販売は3.8%増の59万台の見込み

 日本市場における2011年度の軽自動車新車販売台数は、3月の震災の影響で4-6月が前年同期の72.3%、7-9月が87.3%と大幅に縮小したが、10-12月は118.9%と持ち直した。2011年4-12月の自動車市場に占める軽の比率は、2010年度に続き35%を超えている。

 ダイハツの2011年4-12月の軽自動車販売は5.5%減の39.8万台だが、10-12月はMira e:Sの投入により、市場を上回る伸長を示した。4-12月の市場シェアは36.3%で、2006年度以来、シェアトップを維持している。

 ダイハツが2012年2月に発表した予想によると、2011年度の軽自動車市場は前年比3.0%減の158万台、ダイハツの軽自動車販売は3.8%増の59万台。2012年暦年の軽販売計画は前年比19%増の65万台で、過去最高だった08年の63.5万台を上回る見通し。

日本の自動車市場:軽自動車と登録車の新車販売台数

(台)
2010年度 2011年度
4-6月 7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月
軽自動車 台数 413,282 450,689 339,609 425,207 298,859 393,319 403,760
前期比 111.7% 110.6% 85.4% 81.3% 72.3% 87.3% 118.9%
登録車 台数 744,146 932,855 576,170 719,177 476,002 771,772 722,123
前期比 126.5% 115.2% 71.4% 73.6% 64.0% 82.7% 125.3%
合計 台数 1,157,428 1,383,544 915,779 1,144,384 774,861 1,165,091 1,125,883
前期比 120.8% 113.7% 76.0% 76.3% 66.9% 84.2% 122.9%
軽自動車の比率 35.7% 32.6% 37.1% 37.2% 38.6% 33.8% 35.9%
資料:日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会
(注) 1. 2010年度の軽自動車比率は 35.4%、2011年 4-12月は 35.7%。
2. 2011年の車名別新車販売ランキング上位10車種では、軽自動車は 5車種 (ダイハツの Move, Tanto, Mira と スズキの Wagon R, Alto)。1位はハイブリッド車のトヨタ Prius, 2位はハイブリッド車も含むホンダ Fit。
3. 2009年度と2010年度のランキングでも、上位10車種のうち 5車種が軽自動車だった。

 

日本の軽自動車市場:メーカー別新車販売台数

(1,000台)
ダイハツ スズキ ホンダ 日産 三菱 富士重工 その他 市場全体
2005年度 591.9 625.5 242.6 123.5 170.8 140.7 53.3 1,948.4
2006年度 616.2 605.5 283.3 143.8 170.5 157.6 53.7 2,030.6
2007年度 612.8 587.3 223.8 141.7 135.1 135.0 57.3 1,893.0
2008年度 619.4 579.4 189.1 140.8 113.9 111.8 54.5 1,808.9
2009年度 596.2 554.5 158.4 136.2 105.4 97.4 50.1 1,698.2
2010年度 568.4 520.7 154.2 141.5 104.2 92.7 47.0 1,628.8
*2011年度 590.0 1,580.0
2010年4-12月 421.0 391.5 114.3 98.7 74.4 69.7 33.9 1,203.6
2011年4-12月 397.7 347.0 85.1 102.7 62.9 61.9 38.7 1,095.9
資料:全国軽自動車協会連合会
(注) 1. 2011年度は、ダイハツが2012年 2月に発表した予測。2012暦年の予測は前年比19%増の65万台。
2. 2011年 9月に、トヨタがダイハツから OEM 供給を受け、軽自動車市場に参入した。トヨタの販売台数はその他に含む。
2011年 4-12月のその他の内訳は、マツダ 32,356台、トヨタ 6,308台、その他 35台。

 

ダイハツのモデル別国内小売販売台数

(1,000台)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度
見込み
2010年
4-12月
2011年
4-12月
2010年
10-12月
2011年
10-12月
軽自動車 Mira 95.8 109.4 100.0 76.6 108.4 18.9 60.1
ESSE 33.7 34.7 31.7 23.5 7.9 6.7 0.1
Move 193.4 162.4 138.0 90.7 98.0 26.2 31.4
Atrai Wagon 16.9 11.7 11.5 8.3 8.2 3.2 2.8
Terios Kid 5.7 3.2 2.6 2.0 2.0 0.7 0.8
Copen 5.3 2.9 2.3 1.8 1.6 0.6 0.5
Tanto 159.6 161.6 169.0 131.0 91.1 36.4 28.4
Hijet Truck 55.7 63.3 62.1 48.2 41.6 13.5 14.0
Hijet Cargo 49.5 46.6 51.4 39.1 39.0 12.9 13.8
その他 3.9 0.2 -
軽自動車合計 619.4 596.2 568.4 590.0 421.0 397.8 119.0 151.9
(登録車)
小型車
Boon 3.4 4.0 3.3 2.9 1.2 0.4 0.5
Others 3.8 3.1 1.7 1.3 1.1 0.4 0.5
小型車合計 7.2 7.1 5.0 3.0 4.1 2.3 0.7 1.0
国内販売合計 626.6 603.3 573.4 593.0 425.1 400.0 119.7 152.8

資料:ダイハツ決算補足資料 2011年3月期/2012年3月期第3四半期

 



海外事業:インドネシアでは年産能力を43万台へ、マレーシアでは新型Myviを投入

 2011年4-12月の海外生産は、インドネシアでの増産などで2.7%増、海外での受託・OEMもインドネシアを中心に拡大し、21.9%増。2011年度通年の海外生産は5.8%増の35.5万台、海外での受託・OEMは19.1%増の22.9万台の見込み。

 インドネシアの自動車市場は拡大が続いており、ダイハツは、2011年11月に投入した新型Xeniaを中心に拡販し、2011年度の販売台数を17%増の14.4万台とする見込み。2012年末には第2工場を稼動し、年産能力を33万台から43万台に引き上げる。

 マレーシアでは、ダイハツの拠点Peroduaが2011年6月に新型Myviを投入。2011年度のPeroduaの販売台数は5%減の18万台の見込みだが、生産体制・品質強化により競争力を強化するとしている。

 一方、欧州市場は開発コストの増加や円高による採算悪化を受け、2013年1月末で新車販売を終了する。

ダイハツのグローバル生産台数

(1,000台)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度
見込み
2010年
4-12月
2011年
4-12月
国内 軽自動車 644.6 595.7 559.1 590.0 435.8 416.0
登録車(小型車) 92.7 57.7 36.0 24.0 30.4 18.7
737.4 653.4 595.0 614.0 466.1 434.7
海外 インドネシア 84.2 88.6 136.7 n.a. 100.6 114.9
* マレーシア 170.4 161.5 197.5 146.3 138.7
ベネズエラ 6.6 1.7 1.2 0.9 0.8
* 計 266.0 252.9 335.4 355.0 247.8 254.4
* ダイハツ合計 1,003.4 906.3 930.4 969.0 713.8 689.1
受託・OEM 国内 256.5 239.6 176.1 231.0 143.0 153.7
* 海外 157.0 160.5 192.2 229.0 135.7 165.4
* 受託・OEM 合計 413.5 400.1 368.3 460.0 278.6 319.0
* 総合計 1,416.9 1,306.4 1,298.7 1,429.0 992.5 1,008.1
資料:ダイハツ決算補足資料 2011年3月期/2012年3月期第3四半期
(注) 1. 2011年度見込みは、2012年2月のダイハツ発表。
2. ダイハツ国内生産には、輸出 (完成車 + CKD) を含む。
3. 2008年度~2009年度のダイハツ海外計およびダイハツ合計には、中国の実績を含む。
4. * の項目には、マレーシアの連結子会社 Perodua の実績を含むが、同社は決算期が 1-12月のため、2008-2010年度は1-12月、4-12月期は1-9月実績を反映する。

 

新興国市場

インドネシア:完成車第2工場を2012年末に稼動
 ダイハツは、インドネシアの生産子会社 Astra Daihatsu Motor (ADM) の完成車第2工場を建設し、2012年末に稼働する(2011年2月発表)。West Java 州 Karawang の Suryacipta 工業団地に、プレス・ボディ・塗装・組立工程を一貫して行う工場を建設する。年産能力は2直定時で10万台。ダイハツとトヨタの小型車を生産し、インドネシアで販売するほか、ASEAN諸国への輸出も検討する。投資総額は、用地・造成費を除いて約200億円。
 ADMは、Jakartaの第1工場で2011年1月に年産能力を23万台から28万台に増強、5月にさらに33万台に引き上げた。第2工場が稼動すると、合計年産能力は43万台に拡大する。

資料:ダイハツ Press Release 2011.2.23

インドネシア:ADMが主体で開発したインドネシア戦略モデル A-Concept を発表
 ダイハツは、2011年 7月開催のインドネシア国際モーターショーにおいて、5人乗り小型ハッチバックのコンセプト車 A-Concept を発表した。ダイハツの軽自動車の技術を活かしながら、Astra Daihatsu Motor (ADM) が主体となって企画・デザインを担当。現地のニーズを徹底調査し、コンパクトなボディサイズにデザイン性、広い室内空間と荷室、燃費性能などを凝縮した。 インドネシア政府のエコカー(低価格小型車)優遇政策に対応したモデルと見られ、政策の詳細発表を待ってパワートレイン等を決定する模様。

資料:ダイハツ Press Release 2011.7.25

インドネシア:インドネシア専用車 Xenia をフルモデルチェンジ
 ダイハツは2011年11月に、トヨタと共同開発した MPV の Xenia (トヨタ名 Avanza) をフルモデルチェンジした。同モデルは2004年の発売以来、コンパクトなボディサイズで 7人乗車のパッケージング・手頃な価格設定が好評で、インドネシア市場で新ジャンルを開拓した両社の主力車種。
 今回の変更点は、多彩で便利なシートアレンジの採用、荷室の拡大、燃費・乗り心地・静粛性など性能の向上。新型 Xenia の月販目標は 7,000台。価格は 126.6百万-156.7百万ルピア (110.1万-136.3万円)。

資料:ダイハツ Press Release 2011.11.9

インドネシア:小型乗用車 Sirion をフルモデルチェンジ
 ダイハツは、2011年7月開催のインドネシア国際モーターショーにおいて、5人乗り小型ハッチバック車 Sirion (日本名 Boon) のフルモデルチェンジを発表・発売した。専用の内外装デザインを採用し、燃費・安全性能を高めた。Sirionはマレーシアの Perodua Myvi と姉妹車で、マレーシアで生産し、インドネシアに輸出する。価格は139.9-150.9百万ルピア (131.5万-141.8万円)。

資料:ダイハツ Press Release 2011.7.25

マレーシア:Perodua がMyviをフルモデルチェンジ
 Peroduaは2011年6月、小型車 Myvi (日本名 Boon) をフルモデルチェンジした。2010年 2月に日本で発売した新型 Boon をベースに、マレーシア市場に対応した内外装デザインの採用、排気量の変更 (1.0Lを廃止、1.3Lのみ設定)、燃費・安全性能の向上を図った。月販目標は 5,600台。価格は 43,900-57,800マレーシアリンギット (117万-154万円)。

資料:ダイハツ Press Release 2011.6.7

 

欧州市場

欧州:2013年1月末で新車販売を終了
 ダイハツは2013年 1月末をもって、欧州市場における新車販売を終了することを決定した(2011年 1月発表)。部品供給を含めたアフターサービスは継続する。現在、欧州10カ国でMira, Boon, Copenなど5車種の新車販売を行っているが、経済危機以降の販売減に加え(ピーク時の07年は58,600台、2010年は19,300台)、欧州CO2規制等に対応するための開発コスト増加、円高による採算悪化の環境下、日本生産の完成車輸出では事業が成り立たないと判断した。

資料:ダイハツ Press Release 2011.1.14

 



2011年度の連結売上台数:7.7%増の138.1万台の見込み

 2011年4-12月のダイハツの連結売上台数は、前期並みの96.9万台。震災により国内売上台数は大幅に減少したが、海外は増加。受託・OEM車台数も、国内は富士重工・トヨタへの軽OEM車の増加、海外はインドネシア事業好調により増加した。

 2012年2月発表の予想では、2011年度通年は7.7%増の138.1万台の見込み。国内では9月に投入したMira e:S、低燃費技術を導入したMoveやTantoの効果で2.4%増、海外はインドネシアを中心に4.6%増、受託・OEMも18.0%増と予想している。

ダイハツの連結売上台数

(台)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度
見込み
2010年
4-12月
2011年
4-12月
2010年
10-12月
2011年
10-12月
国内売上台数 587,052 567,840 526,500 539,000 399,400 371,900 110,100 142,000
(軽自動車) 580,140 561,661 522,000 537,000 396,000 370,000 110,000 141,000
(登録車(小型車)) 6,912 6,179 5,000 2,000 4,000 2,000 1,000 1,000
海外売上台数 357,829 300,621 366,100 383,000 273,400 274,700 91,800 100,600
ダイハツ車合計 944,881 868,461 892,600 922,000 672,700 646,600 201,900 242,600
国内受託車 223,111 220,078 186,300 242,000 150,300 163,600 39,700 71,300
OEM車台数 65,621 46,967
海外受託車 131,816 138,684 202,800 217,000 144,300 158,300 48,500 50,600
受託・OEM (注2) 420,548 405,729 389,100 459,000 294,600 321,900 88,200 121,900
車両合計 1,365,429 1,274,190 1,281,700 1,381,000 967,400 968,500 290,200 364,500
受託エンジン 470,000 553,000 401,776 n.a. 318,000 246,000 94,300 95,700
資料:ダイハツ決算短信および決算補足資料 2011年3月期/2012年3月期第3四半期
(注) 1. 2011年度見込みは、2012年2月のダイハツ発表で、2011年10月発表の予想を据え置いた。
2. 2010年度以降は、国内/海外受託車に OEM車台数も含む。
3. 軽自動車と登録車(小型車)の台数は概数であるため、合計と国内売上台数が合致しない場合がある。

 



2011年度の連結業績:売上高は1兆5,700億円、営業利益は950億円の見込み

 2011年4-12月のダイハツの連結業績は、震災の影響が残り、売上高が4.1%減の1兆1,161億円、営業利益が2.5%減の692億円、純利益が10.1%減の341億円の減収減益となった。しかし、10-12月はMira e:Sの投入効果などで売上高は15.3%増、営業利益は49.2%増、純利益は32.0%増で、順調な回復を示している。

 2012年2月に発表した2011年度通年の連結業績見込みでは、売上高が前年並みの1兆5,700億円、営業利益が8.2%減の950億円、純利益が4.9%減の500億円と予想している。

ダイハツの連結業績

(100万円)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度
見込み
2010年
4-12月
2011年
4-12月
2010年
10-12月
2011年
10-12月
ダイハツ車売上高 1,132,703 1,085,234 1,113,703 1,090,000 829,185 782,672 252,221 284,150
(国内売上高) 812,373 788,513 786,691 770,000 584,727 551,509 173,717 198,736
(海外売上高) 320,330 296,720 327,012 320,000 244,458 231,162 78,504 85,414
受託・OEM 498,691 489,492 445,709 480,000 335,165 333,392 99,012 120,663
売上高合計 1,631,395 1,574,727 1,559,412 1,570,000 1,164,350 1,116,066 351,233 404,814
営業利益 38,191 40,747 103,443 95,000 70,945 69,182 18,199 27,148
経常利益 39,455 43,842 112,215 100,000 75,806 75,814 20,679 29,172
当期純利益 22,074 21,162 52,555 50,000 37,902 34,074 9,613 12,688
研究開発費 44,209 43,734 38,227 36,000 28,696 25,325 9,060 8,315
設備投資 76,700 36,745 40,614 66,000 27,030 43,346 13,490 17,739
減価償却費 83,654 72,945 63,728 59,000 47,972 45,062 16,232 15,616

資料:ダイハツ決算短信および 決算発表補足資料 2011年3月期/2012年3月期第3四半期
(注) 2011年度見込みは、2012年 2月のダイハツ発表で、2011年10月発表の予想を据え置いた。

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>