メキシコ/ブラジルの日系部品メーカー :工場建設・増産相次ぐ

エイチワン、曙ブレーキ、ジヤトコ、ユニプレス、アイシン精機、デンソーなどの動向

2011/12/28

要 約

 以下は、メキシコ/ブラジルでの日系部品サプライヤーの動向である。両国では日本自動車メーカーが相次いで新工場建設を計画。それに合わせた部品サプライヤーの進出/増産も相次いでいる。

 メキシコで、日産はAguascalientes州とMorelos州に2工場を持っており、第3工場の建設計画が報じられている。ホンダはJalisco州に既存工場があるが、Guanajuato州に年産20万台規模の新工場を建設中で、2014年前半に稼働を開始予定。マツダはGuanajuato州に年産能力14万台の新工場を建設し、2013年度中の稼働を予定している。また、メキシコは北米への自動車部品輸出拠点であるだけでなく、メキシコとブラジル間は自動車部品の輸出入に関税がかからないため、南米向けの輸出拠点ともなっている。

 ブラジルの自動車市場は、2010年に販売台数が350万台を超え、世界第4位の市場規模となり、2011年も350万台を上回ると予想されている。日系メーカーでは、トヨタが既存工場のあるSao Paulo州に新型小型車工場を建設中。年産7万台規模で、2012年後半に生産開始を予定している。日産もRio de Janeiro州に年産20万台規模の工場を建設を発表し、2014年前半の稼働開始予定。

なお、ブラジルでは、輸入車、部品の現地調達率の低い現地生産車に対する工業製品税を30ポイント引き上げる措置を2011年12月16日より開始。



メキシコ:エイチワン/ジーテクトが合弁会社を設立、曙ブレーキが工場建設を検討中

 日本自動車メーカーのメキシコでの増産に対応して、エイチワンとジーテクトとが現地合弁会社の設立を予定し、エクセディがトルクコンバーターなどの製造工場を、東プレがプレス部品工場を建設中。大同メタルは2010年に米国拠点を閉鎖後、2011年9月にメキシコに現地子会社の設立を発表し、北米に再進出した。

 曙ブレーキ、小糸製作所、タイガースポリマー、ユーシンもメキシコ進出を検討している。

メキシコ:日系自動車部品メーカーの生産拠点構築

(2011年12月までの約 1年9カ月間の動向。配列は企業名 50音順)
曙ブレーキ:メキシコ工場建設を検討中
  曙ブレーキは、2013年の稼働を目指してメキシコ工場を建設することを具体的に検討中(2011年11月現在)。2~3千万ドルを投資し、ドラムブレーキやブレーキキャリパーの生産から開始し、ブレーキローター/摩擦材などに順次拡大していく予定。現在、同社の北米事業の8~9%はメキシコ向け。日米欧自動車メーカの現地生産拡大に対応し、メキシコでの30%以上のマーケットシェアのさらなる拡大を目指す。また、将来的にはメキシコからの輸出も視野に入れている。
芦森工業:シートベルト・エアバッグ製造のメキシコ子会社設立
  芦森工業は、2011年11月、自動車用シートベルト・エアバッグ・内装品等を製造・販売するメキシコ子会社Ashimori Mexicana S.A. de C.V.(仮称:Guanajuato州)を設立すると発表した。2012年1月に設立し、2013年9月の稼働開始を予定している。資本金は1億メキシコペソ(約5.6億円)で、2013年に2億円、2015年には20億円の売上を計画している。同社が米州に拠点を持つのは初めて。
エイチワン/ジーテクト:メキシコで合弁会社設立
 車体骨格部品を生産するエイチワンとジーテクトは、メキシコで折半出資の自動車部品の生産販売を行う合弁会社を設立すると発表した(2011年12月)。両社の主要取引先である、ホンダがメキシコに新工場を建設するのに対応した動き。資本金約2,000万ドルで2012年2月に設立を予定し、稼働開始は2014年4月の予定。会社名/所在地などは未定。
エクセディ:AT用トルコン、クラッチパック工場を建設
 エクセディは、子会社ダイナックスと共同でメキシコにEXEDY DYNAX Mexico S.A de C.V. (Aguascalientes州:資本金2,400万ペソ)を2010年12月に設立。貸工場を利用して、AT用のトルクコンバーターとクラッチパックを生産し、2012年初めより稼働予定。年産能力はトルコンが25万台、クラッチパックが80万台を計画。また、同州内に土地を取得してCVT向けトルコンの生産自社工場も建設予定。50~60億円を投じて、2013年9月の稼働を目指す。
小糸製作所:メキシコ工場の建設を検討
 小糸製作所は、メキシコに2013-14年の操業開始を目指して、自動車用照明の新工場を建設する検討に入った(2011年11月報道)。日本メーカーのメキシコ進出に対応して、輸送コストなどを低減し、競争力を高める狙い。同社は米国に現地工場があるが、メキシコには技術提供先を持つのみ。
タイガースポリマー:メキシコ子会社設立検討
 タイガースポリマーは、メキシコGuanajuato州に自動車部品を製造販売する子会社を設立することを検討していると、2011年10月に発表。同社は、米国子会社でホンダや三菱向けなどに吸気系部品を中心に生産しているが、メキシコでの需要拡大に対応する。設立は2012年春で、新工場を建設するか委託生産とするかは検討中と伝えられている。
大同メタル工業:軸受け工場を建設
 大同メタル工業は、メキシコに軸受けの生産/販売を行なう Daido Metal Mexico S.A.de C.V.(Jalisco州)を設立すると2011年9月に発表した。資本金は1億メキシコペソ(約5.6億円)で2012年1月に設立予定。同社は、2010年に米国子会社を精算したが、北米の需要拡大に対応するため北米地域での子会社設立を検討していた。
東プレ:プレス部品工場を建設
 東プレは、メキシコに自動車用プレス部品の生産拠点を設けると2011年11月に発表。資本金は約20億円で、2012年2月設立の予定。立地場所はメキシコ中部を中心に選定中。約40億円を投資し、2014年1月の稼働を予定する。売上目標は2015年度に40億円としている。
日本ガイシ:排ガス浄化装置工場を2年遅れで稼働
 日本ガイシは、メキシコの排ガス浄化装置工場 NGK CERAMICS MEXICO, S. de R. L. de C. V.(Nuevo Leon州)を2011年7月に稼働させた。セラミック製の排ガス浄化用触媒担体、ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)を生産し、年産能力は90万個。当初は、2009年9月稼働予定で、約125億円を投資して2008年5月に建設開始。しかし、経済危機の影響で2008年度中に建設を中止し、2010年度から建設を再開していた。
山下ゴム:メキシコ工場を2011年10月に稼働、第2期工事も開始
 山下ゴムは、メキシコ工場YUSA AUTOPARTS MEXICO(Zacatecas州)を2011年10 月から稼働。投資額は約20億円。2012年に3,400万ドル、2013年には4,400万ドルの販売を目指す。主に防振ゴムの型物製品を生産する。また、20億円を投じて第2期工事も開始し、2013年3月の完工予定。新建屋ではゴム練りやホースの金物類を生産する。将来的にゴムチューブ/ホースの生産も行う。同社の米国工場は主に高付加価値製品を生産することで棲み分け、需要拡大に対応する。主な供給先は、ホンダの米国、メキシコ、ブラジル工場。メキシコ工場では、素材の現地調達も進めていく予定。
ユーシン:キーセット生産の工場を建設
 ユーシンは、2013年稼働を目指してメキシコに、キーセット、ドアラッチを生産する工場を建設予定。2010年に受注したVWのメキシコ拠点向けの供給はタイから行なう予定であったが、マツダがメキシコに工場を新設するなど、同国での受注拡大を見込んで、現地工場を建設する。
ユタカ技研:排気系部品、駆動系部品工場建設
 ユタカ技研は、メキシコで排気系部品、駆動系部品を生産する子会社をGuanajuato州に設立すると2011年12月発表した。資本金は2,700万ドル。設立予定は2012年3月で、2014年4月の稼働開始を予定。主な取引先である、ホンダが2014年にメキシコ新工場を建設するのに対応した動きで、北中米市場向けの供給拠点とする意向。

資料:各社広報資料, 各紙報道



メキシコ:ジヤトコ、ユニプレスが現地工場で増産、アルファは米国から生産を移管

 既に進出済みの日系サプライヤーでは増産の動きが相次いでいる。ジヤトコはCVTの年産能力を70万台から81万台へ拡大し、ユニプレスも年産45万台体制から60万台を超える体制を構築する。

 また、米国での生産をメキシコに切り替える動きも見られ、アルファはキーセットの製造を、日本プラストはエアバッグモジュールの生産の一部を、メキシコに移管しコスト削減を狙う。

メキシコ:日系自動車部品メーカー集約/移管などによる事業体制の効率化

(2011年12月までの約 1年9カ月間の動向。配列は企業名 50音順)
アーレスティ:金型工場新設、ダイカスト鋳造機を追加
  アーレスティは、コスト競争力強化のため、ダイカスト製品を製造するメキシコ工場(Ahresty Mexicana, S.A. de C.V.:Zacatecas州)に金型製作工場を新設し、2010年12月に稼働開始。
また、2012年3月末までに、鋳造機を2台追加して設置する。同社のメキシコ事業は、2011年度第1四半期に受注増に対応できず、「受注増対応遅れ挽回費用」約5.6億円が発生していた。
アルパイン:2015年にも、生産能力を倍増へ
  アルパインは、メキシコ工場(ALCOM ELECTRONICOS DE MEXICO, S.A. DE C.V.:Tamaulipas州)の年産能力を、2015年にも160万台に倍増させる計画。同工場では車載オーディオ、カーナビを生産。北米での需要拡大だけなく、南米での需要拡大に対応する。同社は同工場に対して、2011年4月から2012年3月の間に、生産設備に対して2.91億円の投資を行なっている。
アルファ:米国から移管し、メキシコ工場でキーセットも生産
  アルファは、メキシコ工場(ALPHA HI-LEX, S.A. DE C.V.:Queretaro 州) にキーセット工場を建設し、生産を2011年3月より開始。投資額は約300万ドル。ドアハンドルを生産している既存工場の隣接地に、新工場を建設した。設備は米国工場 ALPHA TECHNOLOGY CORPORATION (Michigan州)から順次移管しており、移管終了は2012年3月の予定。米国工場は、今後、研究開発・営業・物流拠点として活用する。 また、同州とは別の州にドアハンドル生産工場を別途新設予定。投資額は約30億円で、年産能力は車両200万台分。 同社は、人件費が安く、コスト低減を図ることができるメキシコを米国、中南米への輸出拠点と位置づけている。
上板塑性:冷間鍛造加工部品の生産を2012年初めにも再開
 上板塑性は、メキシコ工場KAMIMEX S.A. DE C.V.(Baja California州)の冷間鍛造加工部品の生産を、2012年初めにも再開する。2008年12月より生産を停止していたが、現地調達を進める日系メーカーからの受注の見込みが立ったため。メキシコでの生産は、当初は月産2,700万円規模、2014年以降は4,000万円規模以上を見込む。
キリウ:鋳物部品鋳造能力を倍増、新たにブレーキナックルなどを現地生産
 キリウは、メキシコ工場(KIRIU MEXICANA S.A.DE C.V: Lerma市)に第2ラインを設置し、鋳造能力を5千トン/月に倍増させる。既存の工場内に、電気炉2基、造形ライン、中子/仕上げ設備を増強し、2012年4月に稼働予定。同工場では、従来、普通鋳鉄によるブレーキディスク・ドラムなどを製造してきたが、新たに、引っ張り強度の強いダクタイル鋳鉄製部品(ブレーキナックル、キャリパーなど)の現地生産を開始する。鋳物部品の需要拡大を見込み、主要取引先の日産への供給だけでなく、他社からの受注獲得や、南米への輸出など取引拡大を目指す。
ジヤトコ:CVTの年産能力を81万台へ
 ジヤトコは2013年3月をめどに、メキシコ工場(JATCO Mexico, S.A. de C.V.: Aguascalientes州)のCVTの年産能力を70万台から81万台に拡大予定。数十億円程度を投資して、既存ラインに組み立て設備や鋳造設備を増強する。北米での日産などの増産に対応する。
太平洋精工:ヒューズの生産品目拡大
 太平洋精工は、メキシコ工場(PEC de Mexico,S.A. de C.V.:Baja California州)の生産能力を2012年3月をめどに2割程度増強(2011年比)する。同工場では1種類のスローブロー(遅断性)ヒューズのみを生産していたが、生産品目を増やしていく。
タチエス:メキシコ拠点を増強、開発拠点も設置
 タチエスは、メキシコ拠点(Industria de Asiento Superior, S.A. de C.V.) の日産向けのシート生産を数年以内に現在の年産60万台規模から拡大し、ホンダ向けも増強予定(2011年12月報道)。メキシコ本社のある Aguascalientes工場には、2011年12月に開発拠点も設置。
西川ゴム:メキシコで2カ所目の工場建設
 西川ゴムは、メキシコに2カ所目の工場となる、ゴム製品製造加工/販売のNISHIKAWA COOPER MEXICO S.A. de C.V(Guanajuato 州)を2011年11月に設立。西川ゴムの米国子会社が当面100%出資し、2013年の生産開始以降に提携先のCooper Standard Automotiveが20%を出資する。同社の1拠点目、Cooper Standard Automotive Sealing de Mexico S.A. de C.V.(20%出資)は、近隣州のメキシコ中部Aguascalientes州にある。
日本板硝子:フロントガラス生産能力3割増
 日本板硝子は、メキシコの自動車用ガラス工場(L-N Safety Glass SA de CV: Mexicali市)を増強すると2010年12月に発表。既存工場の隣接地に第2工場を建設し、2012年初めに完成予定。メキシコでのフロントガラスの生産能力を3割増の年250万台分とする。熱線吸収性能を持つタイプなど高付加価値品への、米州での需要拡大へ対応する。
日本化薬:火薬生産の現地化に取組む
 日本化薬は、メキシコ工場(Kayaku Safety Systems de Mexico, S.A. DE C.V.:Nuevo Leon州)を含む海外3工場で、マイクロガスジェネレーターやインフレーターの火薬生産を現地化する(2011年2月報道)。火薬の生産は特殊な技能が求められるため日本から供給しているが、海外従業員を日本で研修し、2014年頃までに海外現地生産を始める予定。
日本精機:メキシコに計器部品新工場
 日本精機は、メキシコ生産子会社 Nippon Seiki De Mexico S.A. De C.V.(MSMX:Nuevo Leon 州)で、四輪車用計器の基板を製造する工場を2010年3月に着工し、2011年2月に完工させた(当初は2009年2月に着工予定)。投資額は約13億円。2011年7月より量産開始。同社の米国の四輪車用計器板製造拠点 New Sabina Industries, Inc.(Ohio州)に供給する。MSMXには計器の組立てスペースを確保しており、メキシコでの一貫生産も視野に入れている
 日本精機は、他にメキシコに生産子会社Nissei Advantech Mexico S.A. De C.V.(MSVM:Nuevo Leon 州)で計器の指針・文字板の生産を2009年8月より開始している。MSMXは、2010年3月からMSVMの工場の一部を利用して基板の製造を行っていたが、自社工場での量産によって生産能力・生産効率の向上を目指す。また、将来的に、メキシコからブラジルの生産拠点(NS Sao Paulo Componentes Automotivos Ltda.)への部品供給を行い、米州全体での生産・供給体制の構築を計画。
日本プラスト:エアバッグモジュール生産工場建設
 日本プラストは、エアバッグモジュールを生産する新たな拠点、NEATON AUTO MEXICANA, S.A DE C.V.(Queretaro 州)を2010年11月に設置し、2011年5月より生産を開始。資本金は800万米ドルで、売り上げ目標は2011年度に2,800万米ドル、2012年度に8,800万米ドル。同社の米国拠点Neaton Auto Products Manufacturing Inc.(Ohio州)での、エアバッグモジュール生産分の一部をメキシコ新工場に移すことにより、コスト削減を図り、競争力を高める。同社は北米地域で、今後5年間に3~4倍の受注増を見込んでいるとのこと。
 また、新工場の近隣に立地するNihon Plast Mexicana S.A.de C.V.のエアバッグモジュール生産も新工場へ移す予定。空いたスペースでエアコンの吹き出し口部品(アウトレット)の生産を開始し、内製に切り替える。他の外注品の内製化も検討中。
パイオラックス:メキシコ工場を法人化
 パイオラックスは、2010年7月、自動車用樹脂成形品・バネ類を生産するメキシコ工場(Nuevo Leon州)を、メキシコ現地法人PIOLAX MEXICANA S.A.de C.V.として独立させた。それまでは、同社の米国法人Piolax Corporation (Georgia州)の工場として運営されていた。メキシコでの事業体制の強化が狙い。資本金は4,953.2万メキシコペソで、パイオラックス本体が60.2%、Piolax Corporationが39.8%出資する。
ユニプレス:加圧能力2,500トンのプレス設備新設
 ユニプレスは、車体骨格部品を生産するメキシコ工場(Unipres Mexicana, S.A. de C.V.: Aguascalientes州)に、9億円を投じて加圧能力2,500トンのプレス機を2013年1月に導入する。2010年度に45万台程度であった生産能力を、2013年度には60万台を超える水準を目指す。 同社は、日産の事業拡大にあわせて、世界各地で投資を拡大しており、メキシコでの投資もその一環。メキシコでは、日産が現地で生産するVプラットフォームセダンの部品を受注したほか、ホンダ/マツダの現地工場からの受注獲得を目指している。
 


ブラジル :アイシン精機/関東自動車/トヨタ紡織が新工場建設、デンソーはテクニカルセンターを設置

 ブラジルでは、トヨタ系を中心に新工場建設が相次いでいる。アイシン精機はシート部品製造の新会社を設立し、関東自動車工場は溶接部品製造の新工場を建設している。トヨタ紡織はアイシン精機と合弁で内装部品工場を建設する。デンソーはエアコンなど製造の新工場を稼働させ、テクニカルセンターも新工場内に設置し、開発の現地化を目指す。

ブラジル:日系自動車部品メーカーの工場建設など

(2011年12月までの約 1年9カ月間の動向。配列は企業名 50音順)
アイシン精機:シート部品/ドアフレーム生産の新会社設立
 アイシン精機は、シート部品/ドアフレーム生産のAISIN AUTOMOTIVE LTDA. (Sao Paulo州)を2011年7月に設立。約6,500万レアル(約33億円)を投じて工場を建設し、生産開始は2012年後半の予定。従業員は約30名でスタートし、2015年度には約200 名へ増員予定。2015年度には売上高50億円を計画。当初(2010年8月)は、同州内にある現地子会社AISIN DO BRASIL COM. E IND. LTDA.の第2工場として建設予定であったが、営業/設計の機能強化を図るため、独立の法人とした。ユニット製品の現地生産も目指す。
旭硝子:ガラス工場を建設し2013年より稼働
 旭硝子は、ブラジルに進出して、建築用ガラスおよび自動車用ガラスを生産するAGC Vidros do Brasil Ltda.(Sao Paulo州)を設置すると、2011年4月、発表した。投資額は約400億円で、自動車用の合わせガラス及び強化ガラス生産設備等を建設する。2013年より順次稼働予定で、自動車用ガラスの年産能力は2016年時点で50万台分を計画している。
NTN:ハブベアリングを増産、等速ジョイントの生産開始
 NTNは、ブラジルのハブベアリング生産拠点NTN-SNR Brazilの生産能力を、10億円強を投じて強化する。2010年現在の生産能力を、2015年までに倍増する。同拠点は欧州系のメーカーに供給していたが、日本/米国メーカー向けの新製品生産も始める予定。
 同社は、ブラジルでの等速ジョイントの生産をNTN do Brasil Producao de Semi-Eixos Ltda.(Sao Paulo州)で、2011年9月から開始。このブラジル拠点は、独社tedrive社のブラジル子会社であるtedrive Sistemas de Chassis do Brasil Ltdaの等速ジョイント部門を2010年6月に買収して設立。2015年度には約70億円の売上高を目指す。また、NTNはブラジルでの開発体制の強化もしていく予定。
関東自動車工業:溶接/樹脂部品工場を新設
 関東自動車工業は、約1億米ドルを投じて、ブラジル子会社KANJIKO DO BRASIL INDUSTRIA AUTOMOTIVA LTDA.(Sao Paulo州)の生産能力を増強すると2010年7月に発表した。トヨタが2012年に新設する同州Sorocaba市の工場内に、新工場を建設する。トヨタが新工場で生産する新型小型車向けに、足回り部品などの溶接部品、インパネなどの樹脂部品を生産する。2012年後半の稼働予定。 プレス/溶接部品を生産する既存のSalto工場の生産能力も拡大し、従業員を220人から約270人へ拡大する。
KYB:ブラジル子会社を韓国 Mandoとの合弁事業へ
 KYBは韓国 Mando(万都)と、ブラジル合弁会社KYB-Mando do Brasil Fabricante de Autopecas S.A.を設立し、事業を2011年6月に開始した。KYBの現地完全子会社で、ショックアブソーバーを生産するKYB do Brasil Fabricante de Autopecas Ltda.(Parana州)の持ち分50%をMandoに譲渡し、社名を変更した。Mandoとの合弁事業としたことにより、ブラジルでの現代自動車への販売拡大を狙う。
倉敷紡績:シートクッション工場を建設
 倉敷紡績は、ブラジルSao Paulo州にシートクッションを生産するKurashiki Chemical Products do Brasil Ltda(資本金:17,765千レアル )を2010年6月に設立。2011年9月より生産開始。自動車シート用モールド成型設備、アームレスト/ヘッドレスト等の小物用モールド成型設備を導入した。2014年度に20億円の売上を目指す。
シーシーアイ:クーラント液/ブレーキ液の生産拠点を設置
  シーシーアイは、ブラジルにクーラント液/ブレーキ液の生産拠点を2013年までに設置する(2011年8月報道)。同社は、2010年9月に現地法人Brazil/CCI Brasil Comercio De Produtos Automotivos Ltda.(Sao Paulo州)を設置済み。現在、ブラジルには、アメリカ子会社U.S.A./CCI Manufacturing IL Corporation(Illinois州)から製品を供給しているが、現地生産により価格競争力を高める。
住友ゴム:ブラジル工場を建設
 住友ゴムは、ブラジルに乗用車用ラジアルタイヤを製造販売するSumitomo Rubber do Brasil Ltda.(Parana州)を2011年7月に設立した。約280億円を投資して、2013年10月の稼働を目指し工場を建設する。生産能力は、2016年末には日産1.5万本の予定。
タチエス:ブラジルにシート工場を2つ建設
 タチエスは、ブラジルに進出し、シート工場を2つ、2013年の稼働を目指して建設する計画(2011年12月報道)。一つは日産が新工場を建設するRio de Janeiro郊外に、もう一つはホンダの工場のあるSao Paulo州に米Johnson Controlsと合弁で建設する。投資額は併せて20億円程度、年産能力は共に20万台規模。当初は、同社のメキシコ拠点から主要部品を輸入して組立工場とする。
THK:自動車関連部品工場建設を計画
 THKは、ブラジルSao Paulo近郊に自動車関連部品の工場建設を計画(2011年1月報道)。既に土地を確保しているとのこと。同社は自動車向けにサスペンションに使われるリンクボールを生産している。
デンソー:新工場を稼働、テクニカルセンターも併設
 デンソーは、DENSO DO BRASIL LTDA.(DNBR:Parana州)がSao Paulo州に建設していた新工場を2011年1月に稼働させた。エアコン、スタータモータ、ワイパーを生産している。同工場への投資額は6,500万レアルで、2011年度の従業員数は約300人。DNBRは本社工場とSao Paulo州に分工場を持っている。分工場の生産は新工場に順次移していく予定。
  また2012年初めに、この新工場内にテクニカルセンターを設置する。南米向けのエアコン、スタータ、オルタネータ、パワートレイン機器関連製品の開発の現地化を目指す。2015年度までの投資額は約40億円、人員規模は2015年度に約100人を予定。デンソーは、ブラジルに5社、アルゼンチンに1社の生産拠点を持っているが、DNBRに各拠点にある営業・技術・事業企画・調達などの機能を集約している。
東海理化:ブラジルの工場を移転し、新工場建設
 東海理化は、ブラジル子会社TRBR INDUSTRIA E COMERCIO LTDA.(TRBR)の工場を移転し、同じ州内のSao Paulo州Santa Barbara D'Oeste 市に約18億円を投資して新工場を建設。2011年6月に初出荷。新工場では、レバーコンビネーションスイッチなどの各種スイッチ、シフトレバー、ホイールキャップなどの生産を行なう。2011年11月現在、80名程度のTRBRの従業員を、2013年には100名程度まで増やす予定。
トヨタ紡織アイシン精機と合弁で内装部品、エンジン吸気系部品を生産
 トヨタ紡織とアイシン精機は合弁でシート、ドアトリム、エアクリーナーを生産すると2010年8月に発表した。トヨタ紡織のブラジル子会社TOYOTA BOSHOKU DO BRASIL LTDA.(Sao Paulo州)の資本金を5,170万レアルへ増資し、トヨタ紡織80%、アイシン精機20%出資の生産子会社に切り替える。トヨタのブラジル新工場で2012年後半から生産される新型小型車向けに生産し、年産は7万台分の予定。トヨタ紡織は、2011年1月から12月の間に同子会社に約31億円を投資している。
日鍛バルブEatonの現地工場にバルブ生産ライン設置
 日鍛バルブは、筆頭株主である米Eatonのブラジル工場内に、エンジンバルブの生産ラインを2012年に設置する。投資額は約1億円で、月産能力は20万本。日系メーカーの受注が決まっているが、量が少ないため、Eatonの工場を活用して投資額を抑える。受注量が増えれば自社工場を建設することも検討。
日本板硝子:自動車ガラスの生産能力を拡大
 日本板硝子は、ブラジルのカサパバ工場(Sao Paulo州)に新しい合わせガラス製造ラインを2011年2月に設置。これにより、ブラジルでのフロントガラスの生産能力を当初比50%増の370万台分とした。また同工場では、強化ガラスの製造ラインも2012年初頭の稼働開始を目指して、生産能力を拡張している。これらの拡張には約1.4億レアルを投じている。
日本精工:ブラジルでのハブ軸受け生産能力を増強
 日本精工は、2012年度末までの中期計画期間中に、小型/過酷環境製品の拡大を目指して、ブラジルでのハブ軸受けの生産能力を増強する(2011年5月報道)。同社の現地生産拠点は、NSK BRASIL LTDA. のSuzano工場(Sao Paulo州)。
パイオニア:カーナビ部品などを生産する合弁会社設立
  パイオニアは、台湾の亜洲光学股份有限公司(Asia Optical Co., Inc.)と、Pioneer Yorkey do Brasil Ltda(資本金5,000万レアル(パイオニア側51%、亜洲光学側49%出資)を設立すると2011年8月に発表。パイオニアが現地でカーナビを生産しているPioneer do Brasil Ltda.(Amazonas州)の敷地内に設置する。 合弁会社ではカーナビゲーションシステム部品の現地生産やデジタルカメラの受託生産を行なっていく。
フジクラ:パラグアイでワイヤハーネスの生産を開始、ブラジルでも生産検討
 フジクラは、同社の南米初の拠点パラグアイでの、ワイヤハーネスの生産を2011年11月に開始。隣国ブラジルの欧州メーカーに納品する。また、2012年末の稼働を目指してブラジルでの工場建設も進めているとの報道もある。ワイヤハーネスの生産は手作業の部分が多く、人件費の安いパラグアイが選ばれた。
ユーシン:ブラジル進出を検討
 ユーシンは、現地企業買収か工場建設でブラジルへ進出を検討(2011年12月報道)。買収の場合は2012年にも現地生産を開始し、工場建設の場合は2013年以降の稼働を想定。同社は、マツダを主要取引先として、キーセットなど電装部品を生産している。
ユニプレス:ブラジル進出へ事業化調査
 ユニプレスは、ブラジル進出に向けて事業化調査を進めていることを、2011年11月明らかにした。同社の主要取引先である日産が現地に年産20万台規模の工場を建設することに対応する。
資料:各社広報資料, 各紙報道

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