Fordの中国事業 (2): 完成車とエンジンの生産能力増強計画
年産能力は、完成車で2015年120万台規模、エンジン・変速機も生産能力拡充
2011/11/11
- 要 約
- 完成車生産体制:重慶で2015年までに66万台超、南昌で2014年46万台に拡張へ
- パワートレイン生産体制:重慶に新エンジン工場と現地初の変速機工場を2011年着工
要 約
Fordは、2012年稼動予定の重慶新工場に加え、出資する江鈴汽車股份の (南昌) 小藍新工場、天津または重慶が有力候補地とされる新たな乗用車工場の建設など、Fordブランド車の生産増強を図る。2012年末には60万台規模、2015年以降には120万台規模の年産体制を構築する。
また、エンジン生産体制は、2013年稼動予定の重慶新エンジン工場、南昌エンジン工場等を増強。2011年末には100万基規模、2013年以降150万基弱、さらに長期的に190万基弱の年産体制 (一部Mazda向けを含む) となる見通し。
さらに、重慶には、Ford初の中国合弁変速機工場を建設している。
以下は、Ford の中国における完成車およびエンジン生産体制の拡張等に関する最新動向である。
なお、Ford の中国における最新の中期事業方針、開発体制、モデル計画および販売体制等については、2011年 10月掲載の 「Ford の中国事業 (1): 中期事業方針、開発・販売体制、モデル計画」(リンク) を参照方。
補足:Ford は2011年11月21日、開催中の広州モーターショーで、長安 Ford のパワートレイン戦略を発表した。
概要 | ||
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生産 |
・長安 Ford (重慶合弁生産基地) を、デトロイト生産基地に続くFord の主力生産基地に構築。 |
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・重慶における完成車、エンジン、変速機工場、および南昌完成車工場、合計 4工場の建設に 16億米ドルを投資、2013年までに稼動 (2011年9月末時点すべて着工済み)。 | ||
販売 | ・2015~2020年に、中国での年間販売目標 150万台 (含む輸出、輸入販売)、市場シェア 8% (2011年9月時点約 3%)。 ・2015年までに、主に大都市以外の地域において、販売を拡大していく。 (西部地域市場における2010年の販売は前年同期比 59%増。) ・長安汽車集団と海外市場の共同開拓など、グローバル事業提携を強化。 |
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モデル | ・高品質、グリーン、省エネ、安全、スマートをコンセプトとして、中国生産車種のラインアップ (各セグメントへの浸透) を強化し、中国市場シェアを拡大。 ・2012~2015年末の 4年間で新たに新型合計15車種を順次投入 (うち、約10車種は重慶工場に投入)。 ・中国高級車市場に参入し、Lincoln ブランドモデル投入 (現地生産に先立ち近々輸入販売を開始)。 ・ローエンド車種の投入を加速。 |
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環境対応: ・Ford が開発する HV/PHV/EV モデルを積極的に中国市場にも投入。 ・2020年までに、すべてのモデルの排気ガス有害物質を低減し、CO2排出量を2010年5月時点水準より30%改善。 |
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・直噴ターボ付新型エンジン (EcoBoost GTDI) と PowerShift 変速機 (デュアルクラッチ) を組み合わせ等、高効率パワートレイン搭載の拡大。 (注) | ||
・2011年4月に中国複数の都市で、環境対応車 3車種 (Transit Connect (EV), Escape PHV, Fusion HV) のテスト運行を開始した。 ・長安Fordで、電動乗用車 (EV/HV/PHV) を生産する計画。2020年までに一定な規模に成し遂げる。 |
資料: Ford 中国 プレスリリース、各種報道
(注) Ford は2013年に、中国を含めて、グローバル販売車両全体の 80~90% を EcoBoost エンジン搭載仕様にするとの報道もある。
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