LMC Automotive 2021年7月自動車市場月報(欧州)

2021年7月の西欧販売は25.6%減の86万台、季節調整済み年率換算販売は1,050万台/年に低下

2021/08/10

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の2021年7月の乗用車販売台数は1,050万台/年で、6月の1,190万台/年から減少した。半導体の供給問題が、同地域における季節調整済み年率換算販売の回復に悪影響を及ぼし、ロックダウン後の需要回復を妨げていることが明らかになった。

  • ドイツ、スペイン、フランス、英国、イタリア
    ドイツの7月の季節調整済み年率換算販売は270万台/年で、6月の290万台/年から減少した。スペインでは、7月に登録税の一時的な引き下げが行われたものの、季節調整済み年率換算販売は86.7万台/年に減少した。フランスの7月の季節調整済み年率換算販売は150万台/年に減少した。英国では半導体不足により供給が制限され、季節調整済み年率換算販売は180万台/年に減少した。最後に、イタリアでは季節調整済み年率換算が140万台/年に減少し、パンデミックに見舞われた2020年5月以来の低水準となった。

  • 今後の展望
    LMC Automotiveでは世界的な半導体不足の影響により、乗用車の販売見通しを先月から大幅に引き下げた。この危機は多くの市場で明らかに供給に支障をきたしており、当面は解消されないと見る。年後半から2022年にかけては、パンデミックの間に蓄積した需要が販売として顕在化し、季節調整済み年率換算が徐々に改善すると想定する。しかし今のところ、半導体不足の影響により、自動車業界は経済環境の改善の恩恵を受けることができない。さらに、感染力の強いデルタ株が欧州で急速に拡大していることから、ワクチンの進歩にもかかわらず、さらなる規制の可能性が完全には排除できないというリスクもある。

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