CATARC提携レポート 中国新エネルギー車 (NEV)動向 2017年10月

9月の新エネルギー車生産台数は安定

2017/11/02

中国国内生産 (概要)



このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。
過去のCATARC提携レポートはこちらをご参照ください

  2017年9月の新エネルギー車 (EV、PHV、FCVが対象で、鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は前月比で13%増、前年同月比で81%増となった。EVとPHVの比率は80%と20%で、乗用車、バス、特殊車両の比率は70%、12%、18%であった。



中国国内生産

新エネルギー車の車種別生産台数 (2017年9月、概数)

(单位:台)

EV PHEV FCV
乗用車 40,000 10,000 0
バス 8,000 1,000 5
特殊車両 10,000 0 400

注) EVとPHVは百の位を四捨五入した数値



EV

 2017年9月のEV生産台数は前月比で16%増、前年同月比で91%増となった。乗用車が前月比1%ほど減少したのに対し、バスは同比42%増、特殊車両は同比107%増であった。特殊車両の生産は2017年1~9月で最も多かった。

 9月にEV乗用車を生産したメーカーは36社で、うち1,000台超を生産したメーカーは12社となった。駆動電池を種類別に見ると、三元系の割合が81%と最も高く、リン酸鉄リチウムは16%、マンガン酸リチウムは3%であった。EVバスを生産したメーカーは48社。三元系電池を採用しているメーカーは1社のみで生産台数はわずか2台であった。EV特殊車両を生産したメーカーは61社となった。

PHV

 2017年9月のPHV生産台数は前月からやや減少した。乗用車は前月比5%の減少になったのに対し、バスは同比41%増となった。

 9月にPHV乗用車を生産したメーカーは9社。駆動電池の種類別では、三元系が92%、リン酸鉄リチウムが8%を占めた。PHVバスを生産したメーカーは18社で、100台超を生産したのは3社のみであった。駆動電池別ではリン酸鉄リチウム、リン酸鉄リチウムとスーパーキャパシタ、マンガン酸リチウムの割合が20%20%60%となった。燃料別では、燃料価格の影響から天然ガスがディーゼルを上回る状態が続いている。



国内動向

上海市燃料電池車発展計画を発表

 2017年9月5日、上海市科学技術委員会、経済情報化委員会および発展改革委員会は「上海市燃料電池車発展計画」を発表し、短期目標 (2017~2020年)、中期目標 (2021~2025年)、長期目標 (2026~2030年)を確定した。

 短期目標では、国際的影響力を持つ水素エネルギー・燃料電池技術研究開発センターを1ヵ所、FCV検査センターを1ヵ所設置し、水素スタンドを5ヵ所から10ヵ所に拡大する。また、乗用車のデモンストレーションモデル地区を2ヵ所建設し、3,000台規模の燃料電池乗用車を運行する他、燃料電池公共バス、燃料電池物流車のテスト走行も積極的に進める。

 中期目標ではFCVの完成車メーカー1社、FCV関連のパワートレインメーカー2~3社、主要部品メーカー8~10社を国際的に競争力のある企業に育成する。インフラ面では水素スタンドを50ヵ所建設し、普及台数を乗用車2万台以上、その他の特殊車両1万台以上とする。

 長期目標では、上海のFCV産業チェーンとバリューチェーンを中国全土に広げ、未来社会のエネルギー転換を促進させる。

北京市、新エネルギー商用車生産企業管理細則公布

 2017年9月11日、北京市経済情報委員会、北京市発展改革委員会、北京市科学技術委員会、北京市城市管理委員会及び北京市質量監督局は「北京市新エネルギー商用車メーカー及び製品の普及に関する登録管理細則」を共同で公布した。本「管理細則」により企業及び製品に対する条件が明確に示された。

 企業に対する条件:

  1. 独立法人資格と工業情報化部が承認した生産資格を持つ、或いは中国内での販売許可を得たメーカーであること。特殊車両メーカー初の新エネルギー商用車は生産資格を取得後3年以上、バスメーカーの新エネルギー車は生産資格取得後5年以上を経ていること。生産した新エネルギー商用車は製品欠陥による事故が発生していないこと。駆動電池、モーター、ECU等の中核部品が原因の事故が3年間発生していないこと。違法、規則違反或いは製品の品質問題による処罰記録がないこと。
  2. 新エネルギー商用車の設計研究と生産、生産製品の一致性の保証、製品の安全保障、アフターサービス、駆動電池の回収及び事故対応などの能力を備えていること。研究開発者を200名以上擁し、駆動電池、モーター、ECU等の中核部品の自主開発および検証能力を備えていること。
  3. 販売体系とアフターサービス体系を完備していること。北京に登記していない新エネルギー商用車メーカーは北京市管轄区の工商管理局に登記するか、北京で独立法人資格を持つ販売機構に委託すること。北京市と提携するメンテナンスサービスセンターを3ヵ所以上設置し、公共充電器を1ヵ所に最低5基備えていること。車両に対して3年または6万㎞以上の品質保証期間を設け、中核部品には5年または20万km以上の品質保証期間を設けること。使用済み電池の回収処理システムなどを構築すること。
  4. 車両、駆動電池、モーター等の中核部品を常にモニタリングし、管理できる施設と能力を備えること。
  5. 使用済み電池の回収処理システムを完備し、工業情報化部の求めに応じて回収を行うこと。
  6. 欠陥製品のリコール制度と欠陥調査能力を有し、欠陥のある可能性のある製品に対する調査分析を行うこと。
  7. 事故に対する処理能力を備え、実行可能な緊急事故対応案を提出すること。
  8. 企業は信用システムを構築し、自発的にこれを実行する。法規に則り製品の一致性、製品品質、安全管理監督、アフターサービスなどを行うこと。
  9. 新規で登録する企業は当該製品が3年間で起こしたあらゆる事故及び改良点を報告すること。既に登録されている企業で新製品を登録する場合は、事故状況と改良点を報告すること。

 製品に対する条件:

  1. 新エネルギー商用車は中国強制製品認証 (China Compulsory Certification / CCC)を取得し、国の「新エネルギー車普及推薦モデルリスト」に掲載されていること。「車両購置税免除対象新エネルギー車モデルリスト」の対象になっていること。
  2. 「新エネルギー車普及財政補助政策調整に関する通知」など国の現行技術条件と基準に合致していること。
  3. 完成車は航続距離、駆動電池の総容量、エネルギー密度などのパラメータと製品の品質保証を明記した完成車定型報告書を提出すること。中・大型バスは駆動電池の自動消火装置を装備すること。
  4. 遠隔モニタリングに必要な車載端末を搭載し、データを交換するには、GB/T32960-2016「電気自動車遠隔サービスと管理システムの技術規範」に記載されている条件を満たしていること。
  5. 安全、緊急対応に必要な情報、ハンドブック、工具を備えていること。

北京市、2017年新エネルギー商用車登録第1弾を公布

 2017年9月22日、北京市経済情報委員会が発表した「北京市新エネルギー商用車普及登録情報 (2017年第1弾)」に、北汽福田の都市バス、バス、郵便配達車のEV、比亜迪の郵便配達車のEV、の計2社4車種が入った。

No. 企業名 商標 製品 製品型番 電荷 航続距離 (km)
1 北汽福田汽車有限公司 福田 EV都市バス BJ612EVA-37 101.5 176
2 北汽福田汽車有限公司 福田 EVバス BJ6117EVUA-1 182.5 331
3 北汽福田汽車有限公司 福田 EV郵便配達車 BJ5023XYZEV1 31.2 185
4 比亜迪汽車工業有限公司 比亜迪 EV郵便配達車 BYD5030XYZBEV 48 250

北京市、新エネルギー車購入申請8万人

 2017年10月9日、北京小型バス指標調製管理弁公室が発表したところによると、2017年10月8日現在の新エネルギー小型バスの購入申請と繰り越し件数は80,785件で、企業など事業体3,434社の申請件数は5,266件となっている。

Aセグメントセダン「海馬@3EV」の2017年型を発売

 海馬M3のEV版「海馬@3EV」の2017年型が10月10日に発売された。2017年型はコンフォートタイプとラグジュアリータイプがあり、ベース価格はそれぞれ14.98万元と15.78万元。補助金適用後の価格はそれぞれ9.58万元と10.38万元となる。2017年型は航続距離が202kmに拡大し、急速充電にも対応している。

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

* CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。
CATARCが提供する新エネルギー自動車産業向けの情報サービス「省エネ・新エネルギー車ネットワーク (Energy-saving and new energy vehicle network)」は中国の省エネ・新エネルギー車関連の情報をタイムリーに提供する情報サービスで、マーケティングおよび技術コンサルティングや調査・研究、予測等も行います。