CATARC提携レポート 中国新エネルギー車動向 2016年5月

2016年1~4月の生産台数は7.8万台 微型クラスのEV乗用車が牽引

2016/06/06

中国国内生産 (概要)

このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。

 2016年4月の新エネルギー車(EV、PHV、FCV。鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は前年同月比264.4%増、前月比35%増の31,360台となった。2016年4月の新エネルギー車生産を車種別に見ると、乗用車が66%を占め、バスが33%を占めた。中でも、EV乗用車は新エネルギー車生産の約半数を占めた。特殊車両は前月の8%から1%に縮小した。2016年1~4月の新エネルギー車生産台数は7.81万台となった。

図1 新エネルギー車の生産台数 (2015年11月~2016年4月)



中国国内生産

表1 新エネルギー車の車種別生産台数 (2016年4月)

 
PHV
EV
合計
乗用車
5,584
15,121
20,705
バス
1,610
8,746
10,356
特殊車両
0
299
299
合計
7,194
24,166
31,360


図2 新エネルギー車の車種別生産比率 (2016年4月)

PHV

 2016年4月のPHV生産台数は7,194台、うちPHV乗用車は5,584台となった。PHV乗用車を生産するメーカーはBYD (深圳と西安)、上海汽車、広州汽車、浙江豪情、華晨BMW、奇瑞の6社で、10モデルが生産されている。BYDの唐は前月に続きPHV乗用車生産の首位を維持したが、生産台数は前月からやや減少した。

 2016年4月のPHVバス生産台数は前月比3.7倍の1,610台となった。PHVバスを生産するメーカーは前月より4社多い14社で、上位5社は湖南南車、蘇州金龍、中通客車、上海申龍、廈門金龍である。前月同様、全長10m以上のバスがPHVバス全体の89.6%を占め、残りの10.4%は全て全長8m以上であった。動力システムはパラレル方式が中心で、エンジンは天然ガスとディーゼルがそれぞれ50%を占めた。

EV

 2016年4月のEV生産台数は24,166台となった。うちEV乗用車は15,121台で、4月の新エネルギー車生産の50%以上を占めた。EV乗用車を生産するメーカーは20社で、上位5社は浙江吉利、安徽江淮、BYD、北京汽車、湖南江南である。浙江吉利は知豆(Zhidou)、吉利(Geely)、吉利美日(Geely Meiri) の3ブランドのEV乗用車生産が3,500台を超え首位となった。EV乗用車の航続距離は全モデル150km以上で、151kmから200kmでも54%を占めた。

 2016年4月のEVバス生産は前月比180%増となる8,746台であった。EVバスメーカーは前月から3社増加し31社となった。上位5社は鄭州宇通、中通客車、安凱汽車、北汽福田、煙台舒馳で、鄭州宇通が首位である。4月に生産されたEVバスは全長8~10mのバスの比率が最も高く、全長6~8mの中型バスは25%と、前月に50%を割り込んで以降、更に縮小した。二次電池は主にリン酸鉄リチウムイオン電池が採用されている。

 2016年4月のEV特殊車両生産は前月の5分の1以下の299台であった。4月にEV特殊車両を生産したメーカーは28社で、上位5社は河北長安、贛州汽車改装廠 (Ganzhou Special Automobile Works)、普天新能源汽車(山東) (Putian New Energy Vehicle (Shandong) Co., Ltd.)、上汽乗用車、広汽吉奥である。EV特殊車両の主な用途は貨物輸送だが、その比率は前月から縮小しており、ごみ収集など都市行政向けの比率が拡大している。



国内動向

吉利、車両工場の建設に着工 Volvoと連携し新エネルギー車を生産

 2016年4月29日、吉利グループは130億元を投資し、寧波杭州湾新区で年産30万台の中・高級乗用車工場の建設に着手した。同工場では主に新エネルギー高級車を生産し、2018年の生産開始を目指す。

騰勢(DENZA)、2016年末までに専用充電ポールを650台設置

 2016年4月25日、騰勢(DENZA)は北京モーターショーで発表した騰勢ニューライフソリューションの中で、2016年末までに全国に650基の騰勢専用充電ポールを設置すると発表した。EV乗用車の多くは定格電圧330~380Vの電池を採用しているが、騰勢は定格電圧475Vの電池を搭載しているため、充電速度を上げることが可能である。しかし、多くの充電ポールが250~450Vと250~750Vの2種類で、250~450Vでは騰勢の高速充電に対応できない。そのため、騰勢は専用充電ポールを独自で設置することを決定した。

北京新能源汽車、バッテリー交換所を開業

 2016年4月26日、北京で開催された北京新能源汽車バッテリー交換所経営方式フォーラムで、北京新能源汽車は全国規模のバッテリー交換所ネットワークを構築すると発表した。2016年は100ヵ所のバッテリー交換所を設置し、8,000台以上の電気自動車にバッテリー交換サービスを提供する。

 北京新能源汽車は2015年7月4日に中国石化北京石油分公司(SINOPEC Beijing Oil Products Company)と戦略的提携を締結。中国石化北京のガソリンスタンドにバッテリー交換所を建設することで、用地問題を解決した。北京新能源汽車は中国石化と連携して建設した北京博大路充電・交換ステーションを2016年4月に開業する。

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

*1 CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。北京CATARC科学技術センター(CATARC自動車産業発展研究所)はCATARCの北京事務所で、中国自動車産業推進政策及び方針の研究、自動車業界標準及び技術法規の策定を行う。