欧米Tier1サプライヤー:欧州を中心とする電動化関連の事業動向

48Vシステム、eモビリティなど、EV・HV向け製品の開発・生産体制を強化

2018/07/09

要約

  本レポートは、主な欧米Tier1サプライヤーの欧州を中心とする電動化関連事業の動向である。(2017年1月から2018年6月までの約18ヵ月間を収録)

  欧米の主要Tier1サプライヤーによる欧州での電動化事業が活発化している。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向けのパワートレイン、充電システムのみならず、独自のEVコンセプトカーも発表している。新製品の開発にあたっては、各分野で専門性の高い企業との提携が進められ、スタートアップ企業の買収なども行われている。

 

Tier1サプライヤーの欧州地域における電動化関連の動向(抜粋)

Bosch ・EVの利便性向上を図るソリューション開発を本格化
・「eAxle」を発表。HV、EV、小型車、SUV、ライトトラックなど幅広いセグメントに搭載可能
・Nikolaとクラス8の水素燃料電池トラック電動パワートレインを開発、「eAxle」を組込む
・4人乗り小型車「e.GO」などのプロトタイプを発表、48Vドライブシステムを搭載
・新型48Vバッテリーを2018年後半から生産開始予定、世界市場のHV向けに供給
Continental ・2021年までに電動化事業に300百万ユーロを追加投資
・48Vマイルドハイブリッド製品を強化、2019年から高電圧パワートレイン製品の量産開始
・48Vベルト駆動式スタータージェネレーターシステムがAudiの新型「A8」に標準装備
・電動パワートレインそのものを充電器として活用する「AllCharge」システムを発表
・ケーブル付きとワイヤレスのEV充電システムを開発、あらゆる電圧や電流レベルに対応
ZF ・コンセプトカー「Vision Zero Vehicle」を発表、150kW電動アクスルドライブシステムなど搭載
・新開発の電動自動マニュアルトランスミッション「eAMT」を発表
・商用車向け電動化製品を開発、市内路線バス向け電動セントラルドライブ「CeTrax」ほか
・新興EVメーカーe.Go Mobileと共同開発した低価格電動バス「e.GO Mover」を市販化
Schaeffler ・2018年1月に電動モビリティ部門を新設、HV・EV向けソリューションの開発を加速
・E-Mobilityなどで構成する未来に向けた新規プログラム「Agenda 4 plus One」を発表
・High Performance 48Vコンセプトカー「E-Wheel Drive」を発表
・HV向け電動ドライブ、EVなど未来のアーバンモビリティ向け技術コンセプト

 

SchaefflerのE-Mobility製品 Magnaの電動化・軽量化製品

 


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