トヨタ 、セブン-イレブン・ジャパンとの共同プロジェクトの概要を発表

・トヨタは6月6日、セブン-イレブン・ジャパン (以下、セブン-イレブン)と共同で記者発表会を開催し、2017年8月に合意した物流と店舗の省エネルギー・CO2排出削減に向けた共同プロジェクトの概要を発表した。記者発表会ではセブン-イレブン代表取締役社長の古屋一樹氏とトヨタ副社長の友山茂樹氏が登壇し共同プロジェクトについてのプレゼンを行った他、セブン-イレブンの配送に導入される燃料電池 (FC)小型トラックが披露された。
・共同プロジェクトはセブン-イレブンの店舗と物流にトヨタの技術およびシステムを導入してCO2排出量の削減を目指すもので、店舗にはFC発電機とリユース蓄電池を、配送にはFC小型トラックを導入する。
・FC小型トラックはトヨタ 「MIRAI」のFCユニットを搭載した最大積載量3トンの中温冷凍車で、停車中もFCユニットで発電した電気を冷蔵・冷凍ユニットに使用できるのが特長である。寸法は全長6,185 X 全幅2,180 X 全高2,970 (mm)で、最高出力は114kW/155ps。水素タンクは3本で約7kgの水素を貯蔵でき、航続距離は200kmとなっている。2019年春には羽田空港とお台場・有明周辺エリアの首都圏に2台導入される。セブン-イレブンは2020年に環境配慮トラック (ハイブリッド車、電気トラック、天然ガス車)の比率を20%に引き上げることを目標としている (2018年5月現在の同比率は15.5%)。
・店舗での共同プロジェクトはFC発電機とリユース蓄電池の導入に加えて、それらを制御する店舗エネルギーマネジメントシステム (BEMS)で統合的に管理し、CO2排出削減を進める。FC発電機はトヨタ 「MIRAI」のセルを使用したFCスタックを採用しており、水素ステーションの水素を利用して発電する (定格出力は10kW)。リユース蓄電池は店舗に設置されている太陽光パネルで生じた余剰電力を有効活用するもので、電池はハイブリッド車 (HV)で使用された二次電池が再利用されている。蓄電池1台あたりの容量は10kWhで、重量は約1,100kg、寸法は幅1,055 X 奥行1,230 X 高さ1,767 (mm)。さらに、給電機能付き充電器を設置することで、電動車への充電に加えて、電動車から店舗への給電も可能にしている。店舗での共同プロジェクトは2019年秋に開始する計画で、導入店舗と場所はまだ検討中である。セブン-イレブンは2030年までに店舗での再生可能エネルギーの利用比率を20%まで引き上げ、CO2排出量を2013年度比で約27%削減する計画である。