|
2000年5月、マレーシアの国民車メーカーProtonは、プラットフォームを初めて独自開発したWajaを発表(発売は2000年8月)、併せて「金の虎」をイメージした新たなロゴを採用した。エンジンは、三菱(1600cc)とRenault(1800cc)製であるが、三菱ミラージュをベースにした初の国民車Sagaの生産開始から15年での独自開発モデルである。自社開発のエンジンと関連部品を使用する「100%国産車」も2002年までに開発する計画も明らかにされた。
Protonの育成を軸にしたマレーシアの自動車産業は、2001年の生産が43万台、国内新車販売が40万台に成長して、現時点では生産台数・国内市場規模ともASEAN最大である。
しかし、乗用車輸入関税がCKDで42〜80%、完成車(CBU)で140〜300%の高関税や、国産化制度などによって保護されてきた自動車産業は、AFTAによる域内輸入関税5%引き下げに十分に対応することはできず、国民車メーカーに深刻な影響が予想されていた。
このため、マレーシアの域内自動車輸入関税(CEPT)の引き下げ期限は2005年1月に延期となっている(他のASEAN加盟国は2003年1月。なお、2005年に5%以下の水準まで引き下げられるかどうかは、現状ではまだ流動的と見るべきである)。この猶予期間に、国民車メーカーの競争力がどの程度強化されるのかがマレーシアの自動車産業の行方を左右する。その一環として、第2国民車メーカーのPeroduaは2002年から、実質的にダイハツが経営する体制に転換した。Protonも新たな提携関係によって競争力強化を図る方向であり、提携先の模索が続けられている。
■マレーシアの自動車産業の概況
| |
自動車産業 |
自動車部品 |
二輪車 |
生産・組立台数 |
|
出荷額
|
雇用
|
出荷額
|
雇用
|
出荷額
|
雇用
|
乗用車
<1600cc
|
乗用車
1600cc≦
|
商用車
|
四輪車
合計
|
二輪車
|
|
100万RM
|
期末・人
|
100万RM
|
期末・人
|
100万RM
|
期末・人
|
台
|
台
|
台
|
台
|
台
|
|
1993年
|
3,030
|
7,594
|
963
|
9,613
|
1,025
|
4,843
|
116,369
|
28,701
|
34,711
|
179,781
|
241,615
|
|
1994年
|
3,692
|
9,438
|
1,402
|
12,169
|
1,145
|
5,057
|
131,245
|
42,057
|
42,618
|
215,920
|
270,006
|
|
1995年
|
5,721
|
12,960
|
2,002
|
14,609
|
1,507
|
5,379
|
181,865
|
59,022
|
55,961
|
296,848
|
328,576
|
|
1996年
|
7,533
|
15,879
|
2,736
|
16,131
|
1,537
|
6,399
|
226,036
|
86,472
|
78,571
|
391,079
|
329,853
|
|
1997年
|
9,602
|
18,945
|
3,300
|
18,156
|
1,844
|
6,401
|
289,432
|
72,701
|
94,977
|
457,110
|
423,627
|
|
1998年
|
3,661
|
12,800
|
1,988
|
13,067
|
1,135
|
5,147
|
134,327
|
14,873
|
19,693
|
168,893
|
249,046
|
|
1999年
|
7,618
|
13,600
|
3,001
|
15,848
|
1,277
|
5,263
|
228,113
|
29,998
|
44,951
|
303,062
|
271,841
|
|
2000年
|
9,246
|
15,114
|
3,932
|
20,349
|
1,415
|
5,216
|
248,652
|
52,106
|
55,721
|
356,479
|
273,558
|
|
00.1-10
|
7,705
|
15,164
|
3,223
|
20,268
|
1,190
|
5,165
|
214,644
|
39,534
|
46,595
|
300,773
|
229,494
|
|
01.1-10
|
9,864
|
16,859
|
3,913
|
23,142
|
1,006
|
5,520
|
225,369
|
97,346
|
53,438
|
376,153
|
201,673
|
|
資料:Jabatan Perangkaan
Malaysia:「Perangkaan Pembuatan Bulanan」
|
■マレーシアの自動車販売・生産台数
(台)
| |
1996年
|
1997年
|
1998年
|
1999年
|
2000年
|
2001年
|
|
乗用車
|
275,615
|
307,907
|
137,691
|
239,647
|
282,103
|
327,447
|
|
商用車
|
69,444
|
70,334
|
17,641
|
26,171
|
33,752
|
37,623
|
|
四輪駆動車
|
19,729
|
26,596
|
8,519
|
22,729
|
27,318
|
31,311
|
|
新車販売
|
364,788
|
404,837
|
163,851
|
288,547
|
343,173
|
396,381
|
|
乗用車
|
305,955
|
348,795
|
146,452
|
257,234
|
295,318
|
355,863
|
|
Proton
|
207,393
|
235,936
|
99,172
|
171,550
|
188,573
|
233,260
|
|
Perodua
|
47,966
|
62,907
|
39,862
|
70,000
|
77,632
|
88,837
|
|
商用車
|
80,361
|
89,111
|
15,903
|
41,092
|
64,787
|
72,838
|
|
生産台数
|
386,316
|
437,906
|
162,355
|
298,326
|
360,105
|
428,701
|
|
■国民車メーカーを除くと、自動車メーカー拠点は小規模組立による国内市場対応
日本の自動車メーカーのマレーシア生産体制は、1960年台の後半に生産開始された拠点が多いが、乗用車分野の国民車メーカーに関係するダイハツ、三菱を除くと、いずれも小規模な組立拠点にとどまってきた。拠点の性格も、直接出資関係がない、あるいは少数出資にとどまる組立生産会社であり、複数のブランドを組立生産する会社も多い。そのほとんどは、委託組立である。
■日本の自動車メーカーのマレーシア組立・生産拠点
| |
組立・生産会社 |
設立年 |
生産開始年 |
年産能力
(1000台) |
| Daihatsu |
Perodua manufacturing
Sdn. Bhd. |
1993年 |
1994年 |
120⇒150 |
| Honda |
Oriental Assemblers
Sdn. Bhd. |
1967年 |
1969年 |
30⇒委託中止 |
| DRB-Oriental-Honda
Sdn.Bhd. |
2000年 |
2003年 |
20 |
| Honda Autoparts
Manufacturing (M) Sdn. Bhd. |
Front
and rear bumpers, instrument panels |
| Isuzu |
Malaysian
Truck and Bus Sdn. Bhd. |
1994年 |
1997年 |
2.8 |
| Mazda |
Asia Automobile
Industries Sdn. Bhd. (AAI) |
1967年 |
1968年 |
10 |
| Associated
Motor Industries Malaysia Sdn. Bhd. |
1968年 |
1980年
( Mazda vehicles) |
22 |
| Mitsubishi |
Perusahaan
Otomobil Nasional Berhad (Proton) |
1983年 |
1985年 |
230⇒380 |
| Nissan |
Tan Chong
Motor Assemblies Sdn. Bhd. |
1974年 |
1968年 |
24 |
| Suzuki |
Lion Suzuki
Motor Sdn. Bhd. |
1973年 |
1987年 |
5 |
| Toyota |
Assembly Services
Sdn. Bhd. |
1967年 |
1969年 |
50 |
| T & K
Autoparts Sdn. Bhd. |
Steering
gear ass'y, suspension lower ball joints |
資料:JAMA「Toward the Development of the ASEAN Automotive
Industry 2000」、その他
(注) 1.表に含まれないFord、現代自動車等の生産委託先の年産能力が概ね10万台で、
Daihatsu、Mitsubishiが関係する国民車メーカーの増強計画を除くと、現状で約60万台の生産能力となる。 |
■新たな進出に乏しい自動車部品メーカー拠点
こうした、自動車メーカー拠点の性格を反映して、日本の自動車部品メーカーの拠点も限定された範囲にとどまっている。日本自動車部品工業会の会員会社のASEAN拠点数をみると、2001年4月時点で生産拠点は329拠点であるが、マレーシア拠点は38にとどまっている。95年時点との比較でもほとんど増加しておらず、他のASEAN諸国の大幅な増加との違いが大きい。
■アジア大洋州地域の日本の自動車部品メーカー拠点数
(2001年4月時点調査)
| |
生産会社 |
販売会社
|
技術供与 |
その他 |
| |
95年調査 |
|
95年調査
|
| ASEAN |
タイ |
151 |
84 |
11 |
52 |
54 |
2 |
| インドネシア |
75 |
40 |
|
34 |
31 |
|
| フィリピン |
43 |
19 |
1 |
6 |
10 |
4 |
| マレーシア |
38 |
35 |
4 |
48 |
47 |
1 |
| ベトナム |
12 |
|
|
2 |
|
|
| シンガポール |
10 |
11 |
19 |
|
|
6 |
| 小計 |
329 |
189 |
35 |
142 |
142 |
13 |
| その他アジア地域 |
中国 |
134 |
31 |
8 |
27 |
20 |
3 |
| 中国(香港) |
7 |
5 |
13 |
|
1 |
2 |
| 台湾 |
75 |
76 |
6 |
79 |
73 |
3 |
| 韓国 |
52 |
45 |
3 |
108 |
107 |
5 |
| インド |
48 |
16 |
1 |
44 |
27 |
1 |
| パキスタン |
3 |
2 |
|
13 |
7 |
|
| 小計 |
319 |
175 |
31 |
271 |
235 |
14 |
| アジア合計 |
648 |
364 |
66 |
413 |
377 |
27 |
| 大洋州 |
オーストラリア |
8 |
7 |
16 |
22 |
24 |
4 |
| ニュージーランド |
1 |
1 |
1 |
|
1 |
|
| サモア |
1 |
|
|
|
|
|
| 合計 |
10 |
8 |
17 |
22 |
25 |
4 |
| 資料:日本自動車部品工業会「会員会社による海外事業の概要」 |
| (注) |
1.その他は研究開発拠点等。集計対象はJAPIA会員企業の拠点のみ。 |
■規模拡大はないが、マレーシア拠点の経営権を強化したFordとホンダ
AFTA体制に向けて、拠点体制を組立委託から直接経営に転換したのがFordとホンダである。ともに従来の委託関係を整理、出資を49%に引上げて、新会社体制に移行した。ただし、現時点では、規模拡大の計画は発表されていない。また、FordはSUV生産拠点の性格を強めている。
■Ford:Ford Malaysia (出資引き上げにより組立生産会社を社名変更)でSUV生産
| ■2000年7月:Ford車を組立生産・販売するAMIM (Associated Motor Industries
Malaysia) の株式70%を保有するToractors Malaysia Industries Malaysia から、AMIM株19%を2250万RMで取得、AMIMへの出資比率を30%から49%に引き上げ。AMIMの年産能力は2.2万台で、販売拠点は37ヶ所。Laser、Telstar、Econovan、Spectron、Transit
等を組立生産している。 |
| ■2000年10月:AMIMをFord Malaysia に社名変更。 |
| ■2001年7月:小型SUVのEscape投入。2001年1000台、2002年2000台の目標。2002年を目処とする、Escapeの組立生産計画も表明。 |
■ホンダ:新会社DRB-Oriental-Honda を設立
| ■2000年11月に、新合弁会社DRB-Oriental-Honda Sdn.Bhd. を設立。従来の総代理店であったカーモ−ターより販売権を引き継いで、全国39社のディーラーと12のサービスセンターとのディーラー契約の調印式を行い、2001年7月に営業を開始。 |
■2001年6月に、DRBハイコムグループから、マラッカ州ペゴーに四輪車新工場建設用地購入を決定。新工場は2001年9月に着工し、生産開始は2003年初めを予定。総投資額は1億7000万リンギット(約55.6億円)。新工場稼動まで、従来の生産委託先であるオリエンタルアッセンブラーでの生産を継続する。
|
合弁会社名: |
DRB-Oriental-Honda Sdn.Bhd. |
|
事業内容: |
四輪車完成車・部品製造販売 |
|
設立: |
2000年11月 |
|
授権資本金: |
5億リンギット(約164億円) |
|
従業員数: |
60人 |
|
出資構成: |
本田技研工業(株) 49%
DRBハイコム:DRB−HICOM Berhad 36%
オリエンタルホールディングス:Oriental Holdings 15% |
|
生産能力: |
年産2万台 |
|
生産販売モデル: |
アコード、シビック、シティ、CR-V |
|
資本関係等: |
本田技研はOriental Holdings に4.05%出資
Oriental Holdings はカーモーターに100%出資
カーモーターは既存ディーラーネットワークによって引き続き小売部門に参加する
Oriental Holdings は委託生産先のオリエンタルアッセンブラーズに74.7%出資
新工場完成後、オリエンタルアッセンブラーズの四輪車コンポーネント工場化を検討する
|
|
| 備考:ホンダのマレーシア事業は、1967年にカーモーターを四輪車総代理店として開始。
76年にシビック、79年にアコードのノックダウン生産を技術支援契約により開始。 |
■国民車メーカーの経営権を取得したダイハツ、現代自動車も国民車メーカーに
AFTAにより激化する競争に備えて、乗用車分野の国民車メーカー Perodua の経営権を取得する形態で、参画度合いを強めたのがダイハツである。
現代自動車グループは、2001年に生産販売の合弁会社を設立したのに加えて、少数出資関係にあったInokomでのAtos生産でも提携した。Atos生産は国民車としての認定を受け、
輸入関税等、様々な優遇を享受することになる。現代自動車の中期計画では、マレーシア生産は2005年に6万台に拡充、東南アジアの中核拠点となる。加えて、子会社の起亜自動車もマレーシア工場建設を検討中である。
■ダイハツ:第2国民車メーカーPeroduaの経営権を取得 (PCSB社の設立)
| ■ダイハツ工業、三井物産、プロドゥア(Perusahaan Otomobil Kedua Sdn. Bhd.)の3社は、プロドゥアの車両製造会社 Perodua Manufacturing Sdn. Bhd.
と、自動車部品製造会社 Perodua Engine Manufacturing Sdn. Bhd. の2社を統括する持株会社 Perodua Auto Corporation Sdn. Bhd. (PCSB社)を設立し、2002年1月から業務を開始する。資本金は91.8百万リンギット(約29億円)で、ダイハツが41%、三井物産が10%、プロドゥアが49%を出資。取締役はダイハツから代表を含む6人、マレーシア側5人。新会社PCSB社の設立によって、ダイハツの参画度合いを高め、AFTAによる市場の自由競争に備え、プロドゥア車の生産性向上・原価低減・品質向上を図る狙い。 |
| ■プロドゥア社は、1993年にマレーシアの国民車を製造・販売する会社を統括する持株会社として、ダイハツ他5社が出資して設立された合弁会社。カンチル(Kancil:94年発売:ベース車は旧型ミラ)、ルサ(Rusa:96年発売:同インドネシア生産の多目的車ゼブラ、ゼブラのベース車はハイゼット)、クンバラ(Kembara:98年発売:同テリオス)、クナリ(Kenari:00年発売:同ムーヴ)、クリサ(Kelisa:01年発売:同軽四輪新規格ミラ)の5つの国民車の製造・販売を統括している。マレーシア市場でのプロドゥア車のシェアは約30%。 |
■プロドゥア社の概要:
| |
持株会社:Perusahaan
Otomobil Kedua Sdn. Bhd.(プルサハン オートモビル クドゥア社) |
| |
業態: |
プロドゥア・ブランド車の製造会社および販売会社の持株会社 |
| |
代表者: |
Datuk A. Rahman (社長) |
| |
資本金: |
140百万リンギット(約44.8億円) |
| |
出資比率: |
UMW Corporation Sdn. Bhd. 38%
MBM Resources Berhad 20%
PNB Equity resources Bhd. 10%
Daihatsu (Malaysia) Sdn. Bhd. 5%
ダイハツ工業株式会社 20%
三井物産株式会社 7% |
| |
製造会社:Perodua
Manufacturing Sdn. Bhd. (プロドゥア マニュファクチュアリング社) |
| |
代表者: |
北園紘一 (社長) |
| |
資本金: |
130百万リンギット(約41.6億円) |
| |
従業員数: |
約3000人 |
| |
販売会社:Perodua
Sales Sdn. Bhd. (プロドゥア セールス社) |
| |
代表者: |
Datuk A. Rahman (会長):持株会社社長兼任 |
| |
資本金: |
10百万リンギット(約3.2億円) |
| |
従業員数: |
約1,100人 (販売拠点 直営22点、ディーラー128店) |
|
| 資料:ダイハツ Information 2001.12.5、他 |
■現代自動車:Atos生産でInokomが乗用車での第3の国民車メーカーに
| ■2001年1月:Oriental Holgingsとの合弁、Oriental Hyundai
Motor Sdn.Bhd.の設立を発表。Orientalの子会社Oriental Assemblerの工場で、Atos、Elantra、Trajet等をCKD生産する計画。月産3000台の計画。資本金は5000万RMで、Orientalが60%、現代車のマレーシア販売会社Hyumalが40%出資。現代自動車も将来出資の意向。Oriental
Holdingsは、Honda、Mercedes、Peugeotを組立生産しており、2000年に本田技研工業が設立した合弁会社DRB-Oriental-Honda
Sdn.Bhd.にも15%を出資している。 |
| ■2001年8月:Oriental Hyundai Motor Sdn.Bhd.がElantraの生産を開始。2002年の早い時期にSonata生産も計画、完成車輸入よりも1.5万RM程度安い12万RM前後の価格を予定。2車種で月産800〜1000台の計画。 |
| ■2001年11月:Industri Otomotif Komersial Malaysia
(Inokom)が、現代車Atos(1000cc)の生産を行うことで合意し、覚書調印。イノコムは現代自動車の1トントラック Porter
の組立生産会社で、現代自も株式の15%を保有している。クダ州のクリム工場に3,800万リンギを投資、Atos用の組立ラインを新設、2002年に2万台生産を予定。現代自動車は「このプロジェクトを通じて、マレーシアを東南アジア諸国向けの製造拠点にする計画」であることを表明。イノコムは、Atosの特恵関税を申請済であることを明らかにした。現代のトラックの他にも国産軽トラックを生産するイノコムの生産能力は4万台で、Renaultも15%を出資、Perma
(Trafic) を組立生産している。Berjava グループが親会社で35%を保有している。 |
| ■2002年3月:マレーシア政府がAtosを国民車に選定。Inokomは、Proton、Perodua、に続いて乗用車で3社めの国民車メーカーとなった(Inokomは、Renault
ベースのPerma 生産でバンの国民車メーカーである)。2002年9月に生産を開始する。工場拡張に7600万RMを投資、当面は年産2万台、05年には3.5万台の計画。現代はOriental
Holdingsとの合弁生産と合わせて05年にマレーシアで6万台を生産、インドネシア生産4万台、その他2万台との合計で、05年に東南アジアで12万台を生産・販売する計画。 |
■現代自動車の子会社・起亜自動車もマレーシアで組立生産
| ■2001年5月:起亜モデルを販売するNazaグループのNaza-Kiaの委託を受け、DRB-Hicomグループの
Automotive Manufacturers Malaysia (AMM) が Spectra を中心に起亜モデルの組立生産開始。2001年5,000台、2002年1万台の生産計画。 |
| ■2001年10月:Naza-Kiaが、工場建設を計画していることを表明。起亜自動車は Spectra
の生産ラインに8,000万RMを投資するなど、自社製造に向けての動きを明確にしている。1億5,000万〜2億RMを投資する計画で、スランゴール州に土地の提供に関する確約を得ている。
Spectra 発表にはマハティール首相も出席、「手頃な価格で性能の高い車を生産する技術は見習うべき」と評価している。 |
| ■2002年3月:起亜自動車の海外販売・マーケティング担当副社長がマレーシア工場設置計画を出来るだけ早い時期に実現したいと表明、マレーシアを東南アジアでの拠点にする方針を確認。マハティール首相は、2001年に、韓国の自動車部品メーカーに対して、マレーシア国内販売向けの部品製造への投資を呼びかけている。 |
■新たな提携を模索するProton、第2工場建設で生産能力は38万台に拡大
AFTAによる自動車輸入関税の5%以下への引き下げ時期となっている2005年に向けて、Protnは、大幅なコスト低減効果もあるとする、エンジン技術も含めた純国産モデルの投入を急いでいる。また、97年の通貨危機によって凍結されていた第2工場建設に着手、生産能力は現在の23万台から38万台に拡大する。開発力の強化による、モデルの更新と多様化、およびコスト削減によって、2000年で10,810台にとどまっている輸出の拡大も大きな狙いとなっている(過去の最大輸出は97年の25,280
台)。
こうした事業体制の整備と並行して、資本関係を含む新たな提携関係の構築が、AFTA体制での競争力強化に不可欠のものとして模索されている。なお、三菱自動車のProtonへの現在の出資比率は8%(および三菱商事が8%)である。
■Proton: 独自開発力強化と新たな提携を模索
| ■2000年3月:純国産車の開発に向け、自動車部品のコストや重量などについて共同研究に着手、大量生産に向けた事業化調査も実施する。Protonは、99年5月に純国産車の開発・生産を目的とする総合研究開発センターも開設、2003年を目標に純国産車開発の取り組みを強化中。 |
| ■2000年5月:プラットフォームを初めて自社設計したWajaを発表(子会社Lotusと共同開発)。エンジンの独自開発も進めているが、1600ccエンジンは三菱製、1800ccはRenault製。発売は1600cc車が8月で、1800cc車も2000年内発売予定。2000年2万台、2001年6万台の販売計画。Waja生産による輸入部品の調達縮小により、年間約4億リンギのコスト削減が可能であり、自社開発のエンジンと関連部品を使用する「100%国産車」を2002年までに開発する計画も表明。 |
| ■2000年5月:マハティール首相が、Waja発表の記者会見で、ProtonがDaimlerChrysler、Ford、GMと技術提携交渉していることを表明。ただし「提携は協力関係に限定するべき。外国メーカーによる所有は望まない」として、資本提携の可能性については完全否定した。 |
| ■2000年10月:子会社Lotusとの技術提携によって99年に開始し、4億5000万RMを投資した「S-ENG」プロジェクトで開発した1300〜1600cc用の試作ガソリンエンジンを発表。マレーシア初の国産エンジンで、2002年にはプロトン車に搭載の計画。 |
| ■2000年10月:Lotusと共同開発中のスポーツカーを5年以内に発売する計画を発表。ASEAN市場をターゲットにする考えで、販売価格は20万RM以下になる見通し(2003年に、15万RM前後の価格でマレーシアで発売開始の計画との報道もある)。 |
| ■マハティール首相が、プロトンへの外資導入について、米国の大手自動車メーカーが関心を示していることを明らかにして、「30%を超えない株を譲渡する意思がある」と表明。 |
| ■2000年10月:Lotusが、クアラルンプール郊外にR&Dセンターを設置する計画を表明。 |
| ■2000年12月:DRB-Hicomグループが保有していたProton株の全株27.2%の、国営石油会社Petronasへの10億RMでの売却が完了。Petronasが筆頭株主に。株を売却したDRBハイコムは国産車プロジェクトから撤退。 |
| ■2001年1月:Protonの子会社Proton Edor と、インドネシアのPT Ningz
Multiusaha がインドネシアでの合弁生産事業に合意、資本金670万RMでProton Edor Indonesia 設立。Proton側が70%出資。計画では2001年半ばに生産開始。 |
| ■2001年2月:Proton会長が、将来的にはワゴン車も開発する計画であり、毎年1台以上の新モデル発売を目標にしていることを表明。 |
| ■2001年2月:マハティール首相が、現在の生産コストが韓国車の約3倍となっていることを指摘した上で、自動車産業にAFTA構想が導入される予定の2005年以降は「政府がプロトンを保護することはできない」とし、品質の向上と低価格化を要請。Protonを外国企業に売却する可能性は否定。 |
| ■2001年7月:Proton初のMPV 「Juara」発売。ベース車は三菱のTown Box。Lotusのエンジン技術を採用(2001年は5000〜6000台の販売計画だったが、結果は1000台に達しない不振)。 |
| ■2001年9月:96年に計画され、翌年のアジア通貨・金融危機によって凍結されていたプロトン・シティの第2工場建設を、2002年初めに開始すると発表。年産能力は15万台、2003年に一部稼動開始を目指す(現在の生産能力は23万台)。 |
| ■2001年10月:GMのアジア大平洋地域本部長兼最高経営責任者の副社長が、マレーシアでの工場設立を検討していることを表明。マレーシア市場への参入の可能性を探るため、関連する機関または企業との間で交渉を進めていることを明らかにした。 |
| ■2002年1月:中国広東省の部品メーカー「ゴールドスター・ヘビー・インダストリアル(金星重工業)」の株式49%の2250万ドルでの買収に合意。ゴールドスターはプロトン向けに製造した自動車部品をマレーシアに輸出する。将来は、マレーシアとは反対の右側通行の中国市場向けにWajaの左ハンドル仕様を組み立てる計画も視野。ゴールドスターの資本規模は1億6,880人民元(7,750万RM)。 |
| ■2002年1月:98年から独自開発してきたエンジン・マネジメント・システム「EMS 400」の開発により、年間1億4,500万リンギのコスト削減が可能になったと発表。燃料噴射や点火装置、冷却装置、アイドリングなどをコントロールするもので、2001年からWiraに搭載している。 |
| ■2002年3月:北朝鮮の自動車メーカーと合弁会社を立ち上げる可能性を探っていることを表明。計画は、Proton工場を訪れたキム・ヨンナム最高人民会議常任委員長の提案によるもの。 |
| ■2002年3月:国営投資会社カザナ・ナショナルがPetronasからProtonの株式24.4%を取得して、筆頭株主に。マハティール首相がProtonの競争力を強化するため、株の一部を放出する考えがあることを明らかにしてきているため、今回の動きは「外国資本との提携を視野に入れた政府の方針」とする見方が関係者の間で有力。 |
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